電子部品それぞれに設けられている「絶対最大定格」。
・なにがなんでも越えちゃダメ。
・越えたらつぶれるかも。
・越えるような設計、誰がした。
という解釈かと。
で、この絶対最大定格について(LEDに限って)
・重箱の隅モード
・いまさら
なんですが、どう考えたら良いか・・・
皆さんのご意見を!
LEDのスペックに記された「絶対最大定格」の中に
「逆電圧」が出てきます。
この逆電圧、たいていが「5V」。
※単素子の場合。
※中には4Vや6Vというのもあります。
※電気的特性の項目に、逆電圧4Vなら
最大10μAの逆電流が流れるとかが記さ
れています。
LEDに逆電圧が加わる回路といや7seg LEDの
ダイナミックスキャン。
簡単に2桁の7seg LEDを図示します。
カソードコモンで駆動するように記しました。
右桁を駆動して、AセグはオフでBセグをオンした
ところがこれ。
この駆動方法、アノードとカソードともCMOSレベルで
ドライブすると、消えているD1が逆接になります。
5Vで動く回路なら、5Vが逆に加わって、絶対最大定格の
逆電圧に達します。
駆動回路が5Vよりちょい上の電圧なら絶対最大定格を
越えちゃうわけです。
回路的に逆電圧を避けようとするのなら、
・アノード側あるいはカソード側、それとも
両方とも、オープンコレクタ(ドレイン)
の素子で駆動。
という方法があります。
※5Vより大きい電圧じゃないとLEDが光らない
なんて時はこの方法です。(2直,3直の場合など)
そして、マイコンのポートで直接駆動するのなら、
・駆動しないところを「入力ポート」にして
逆電圧を避ける。
こんな方法もあります。
しかし、CMOS出力ポートでH/L駆動して逆電圧を加えても
壊れないというのも経験しています。
この「大丈夫だ」という理屈の説明をどうすれば
なんですが・・・
・電流制限抵抗があるので、逆電圧を超えても
最大電流、最大電力を越えないから大丈夫。
と言えるかなぁ、と思います。
しかし、「劣化はしないのか?」となると、スペックの
記述からは読み取れません。
ネットを探すとトランジスタの劣化についてこんなのが
見つかります。
・トランジスタの“落とし穴”はブレークダウンにあり:EDN japan
※電流制限されていない状態でB-E間に
逆電圧が加わったのが原因でしょうけれど、
「劣化」と呼んでよいのか・・
※制御されたブレークダウン(電圧は超えるけど
電流、電力はOKの範囲)ならどうなる?
いかがでしょう。
※追記
・2022年12月20日:ガレージのLED表示デジタル時計がダウン
・2012年08月03日:16セグメントLEDを使った時計:回路図
※カソード、アノードともTr(オープンコレクタ)で駆動
・2022年12月21日:7セグメントLED駆動用IC「TM1637」
※このICは両方ともオープンドレイン
・カソードコモン7セグメント用LEDドライバー MAX7219
※CMOSで駆動とは記されていないが、
コモンはオフ時にV+、セグメントはオフ時に
GNDになると記されてる。
以下、逆電圧になる回路。
・2018年5月31日:電波チェッカ用レベル表示回路案
・2018年9月27日:電波チェッカ用12LEDレベル表示回路
・2022年12月14日:Arduino UNOを使ったUSB電流計 4桁表示も
・2022年11月29日:Arduino UNO(のチップ)を使ったUSB電流計
逆電圧といっても、電流制限抵抗が入っている
おかげで、もろに電源電圧じゃなく反対側の
Vf電圧が加わるようになる場合もあります。
逆電圧にしても、最大電流、最大電力を越えなければ、
破壊には至りません。
しかし「劣化はどうや?」っと言われたら・・・
わかりません。
ご意見をお待ちしています。
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