トランジスタ技術

2024年5月13日 (月)

サーミスタでの温度測定、「inf」の出現に耐えられるか?

2023年3月21日:A/Dコンバータでサーミスタの抵抗値を読む サーミスタをつなぐ場所は?
で問題にしましたが、A/D入力するサーミスタをつなぐ位置が重要です。
A02_20230321164901
サーミスタを電源側につなぐと、
  温度の上昇でサーミスタの抵抗値が減少
  それに連れてA/D値が上昇
となり、温度が上がるとA/D値も上がり、感覚的に
合うのでしょう。

・A/D値からサーミスタの抵抗値の計算式
A3_20230321165401

このサンプルとして
  ・おもろ家さんのArduino 入門 Lesson 18 【サーミスタ編】
のスケッチ使わせてもらいます。
おもろ家さんの「つなぎ」でもサーミスタは電源側。
基準抵抗がGND側です。

この時の問題点をお復習い。
  (a)サーミスタの接続線が短絡したら
  (b)サーミスタが外れてオープンになったら

まず(a)。
A/D値はフルスケールの「1023」に。
その結果、サーミスタの抵抗値は
  (1024÷1023 - 1) ×10kΩ
となり、約9.8Ω
B定数による温度計算に進むと352℃という
値が出てきます。

次に(b)
A/D値は「ゼロ」になり、サーミスタの抵抗値計算で
ゼロ除算」が生じます。
その結果、抵抗値は「無限大」。
続く、温度計算では「ケルビン温度」の「-273.15℃」が
出てきます。
  ※Arduino UNOの環境ではゼロ除算では
   止まらず、とりあえず計算は進みます。

実際の液晶表示を見てみましょう。

(a)のサーミスタ短絡
T10_20240513111101

(b)のサーミスタ断線
T11_20240513111201

抵抗値の箇所に「inf」という見慣れない「値」が出現します。
  ※inf=無限大
   print()やdtostrf()に食わせると「inf」
   という「文字」が出てきます。
   lround()で整数変換すると0x80000000
   (long値のマイナス目一杯)になって
   しまいます。

サーミスタで温度制御していたら、
  (1)いつまでたってもオンしない (a)のとき
  (2)いつまでたってもオフしない (b)のとき
状態が出現します。

(1)は、放っておいてもとりあえず周囲温度に馴染む
でしょうが(2)の状態が加熱しっぱなしとなり危険です。

何らかの警報的処置(表示だけでも)が必要に
なるのがわかっていただけるかと。

トランジスタ技術2024年6月号トラ技Jr.コーナ
掲載してもらった4チャンネル温度計の製作 では、
温度・抵抗値テーブルから最高値(温度低)と最低値
(温度高)を拾ってきて、値として規制するように
しました。
  ※プログラムエリアがあんましないので
   手抜き。
オープンだと「-20.0℃」、短絡だと「120.0℃」を
出力します。

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2024年5月 9日 (木)

(有)アクト電子+居酒屋ガレージがトラ技2024年6月号に

ひょんなことから、仕事場:(有)アクト電子と
自宅:居酒屋ガレージがトラ技2024年6月号
載せられちゃいました。
  ※むちゃ恥ずかしいゾ!

見ル野栄司さんの連載「僕たちトラ技団」。
Tt31_20240509090401
大人の秘密基地」と銘打たれています。

記事の写真に写っているビールサーバー(二代目)
の導入が2022年7月末。
Tt32
  ・2022年7月28日:新ビールサーバー稼働
先代のビールサーバーが2001年8月頃ですので
ガレージにビールサーバーがやってきて23年。
いったい何樽のビールをカラにしたのか・・・
炭酸ガスボンベは1年~1年半で交換しています。

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2024年4月26日 (金)

「細々」は「ほそぼそ」か「こまごま」か?

トラ技への投稿原稿、あれこれと編集部の手直しが
入ります。
  良い言い直しもありますし、スカタンも出ますし
  いろいろです。
来月6月号に掲載される私の記事の中で、<編集部>の
記名入りでこんな文が校正原稿の中に出てきました。

 『・・・不安定な電池電圧でどう安定動作させるかなど,
  細々と考えるポイントがあります.』
 ~~~~

この「細々」という漢字表記ですが、最初は「ほそぼそ
と読んでしまいました。
で、「あれっ?」っとなって「こまごま」かっと思い直
したのです。

辞書や新聞社の用語集(古いけど毎日新聞と時事通
信社のを置いてある)を見ても両方「細々」で出てきます。
用例でも、両方の読み方とも「細々と」なんてなってい
て「どう読むねん」・・・

私が使った言葉じゃないのですが、日本語は難しいです。


※追記 2024-05-09
トランジスタ技術2024年6月号掲載の記事、
このように「ひらがな」になっていました。
Cc22_20240509083801
p.88の第6章 意外とめんどい電源まわりを解決!
乾電池でマイコンを動かす! 使える基本回路集
というタイトルです。

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2024年3月27日 (水)

イチケンさんの動画に居酒屋ガレージ日記(旧ページ)が

【X】(twitter)でイチケンさん
  ・どのニッケル水素電池が一番コスパ良いかを検証しました。
を見て、反応(コメント書き込み)してしまいました。

さらに・・・YouTubeを見てみたら、
  ・【エネループは?】どのニッケル水素電池が長持ちしてコスパ良い? 17銘柄の電池で検証!!
居酒屋ガレージ日記(旧ページ)の
  ・2016年06月17日:繰り返し充放電1000回目
この記事へのリンクが置いてあります。

そして、動画の16分20秒過ぎに「トラ技2016年10月号」の
記事の元となったグラフが「居酒屋ガレージ日記」のタイトルと
ともに出現します。

この一連の長期実験は、
  ・2017年8月24日:電池イジメ、もうやめます
で終わっていて、4年かけて1300回の充放電を
見守りました。
  最後はエネループ・ライトとROC製NiCd電池の2本

「トラ技2016年10月号」は1000回目までのグラフでしたが、
「市販の充電器で充電できないようになるまで試す」という
「縛り」でしたので、実験を続けたのです。
ざっと4年かかりました。
  今やっているJIS C8708:2019による充放電テストで
  手がかかるのは400サイクルごとのデータ吸い上げ
  だけ。 このタイミングで電極清掃も。
  400サイクルはざっと2ヶ月半。

でも、この時は
 ・充電器にセットして充電完了待ち
 ・放電器での放電完了を待ってデータ保存
これを一回ごとにしていたわけです。
  内部抵抗の測定は何回かに一回で。
まぁ手間のかかる実験でした。
グラフを再掲しておきます。
R1300_1

 

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2024年2月 7日 (水)

トランジスタ技術2024年3月号に記事が載りました

トランジスタ技術2024年3月号 、年間予約されてたら
そろそろ手元に届く頃でしょうか。

トラ技Jr.コーナ」に
  『実はワナだらけ…確実に動かすArduino Uno R3
というタイトルで、重箱の隅をほじくった記事を
載せてもらいました。

間違っていても動いちゃう危険…ひとこと言わせて!
がサブタイトル。

  ※校正原稿の段階では
   『教科書では教えてくれない…
    確実に動かすArduino Uno R3使いこなし術』
   というタイトルでした。
「1023 vs 1024」でウダウダ言っていたのを投稿した
のです。
  ※ページ数の関係で、トラ技に掲載されたのは
   面白いところだけになってしまいました。


本誌ではこんな章タイトルになっています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
便利だけれどもミスが潜んでいるのがArduino

A-D変換のワナ
  analogReadの基準電圧値と1/1023問題
線形補間のワナ
  map関数の使い方問題
PWM出力のワナ
  analogWriteでのPWM出力問題
やっぱり気になる放置ポート
  ポートほったらかしで電流増加問題
時間待ちのワナ
  delayMicrosecondsの最大値問題
サーミスタを使った温度測定のワナ
  ゼロ除算問題
wordデータのワナ
  割り込み処理問題
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

こちらから出した提出原稿の章タイトルはこん
なのでした。
◆サンプルスケッチを信じて良いのか
 1. analogReadでA-D値を読む
 1-1. 極端に2bitのADCで考えると
 2. analogReadしたA-D値をPWM出力
 2-1. 3bit→2bit変換にmapを使うと
◆回路図を見ておこう
 3. D13(PB5ポート)に注意
 3-1. 起動時のD13
 3-2. D13の衝突を避ける
◆データシートを読もう
 4. analogWriteのデューティー比が微妙にズレる
 4-1. タイマー0のPWM出力
 4-2. タイマー1,2のPWM出力
 4-3. analogWriteは誤差を持つ
 4-4. D-Aコンバータとして使えるPWM出力
 5. 方形波を出力したけれど周波数に誤差が出る
 5-1. このミスに気付かない原因の推測
 6. やっぱり気になる放置ポート
 6-1. 入力電圧が変化した時の電源電流の変化
 6-2. アナログ入力ポートでは
 7. AnalogReadとAREFピン、衝突でチップを壊してしまう?!
 7-1. 壊れるという話が出た原因
◆こんな落とし穴も
 8 delayMicrosecondsで待てるのは16383μ秒まで
 8-1. 50ms待ちを試すと
 9. 温湿度センサ用ライブラリで氷点下の温度をミスる
 10. サーミスタを使った温度測定にも落とし穴
 11. 割り込みで処理させるwordデータの扱い
 11-1. 1バイトデータでも割り込みと競合する
 12. 小さいことだけど不満を解消するヒント

タイトル「やっぱり気になる放置ポート」だけが、そのまま
残ったようです。

※関連
delayMicroseconds(50000)をオシロで確認

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2023年12月22日 (金)

トラ技記事で見た記憶が:コモンモードチョークを絶縁トランスとして使う

電源用のコモンモード・チョーク、普通はこんなつなぎで
ノイズの侵入を防止します。
Cm21

このコモンモード・チョークを「絶縁トランス」として
利用するという使い方について「Help」です。

コンデンサドロップ方式を使った手抜きの電源回路。
  ※いわゆるトランスレス電源
Cm23
GNDラインや回路の電源は、AC100Vとダイオードを通して
つながります。

振動センサとして圧電発音体を利用する手法、
「ボコスカ」や「シャカシャカ」 で多用しています。
これらは電池運用なので、特に気にしなくてok。

トランスレスでの制御回路、センサーを電線で外に引き
出して伸ばすので、AC100Vと絶縁しておきたいわけです。

Cm22
発音体から出てくる信号は2~4kHz。
ST-32で有名なトランジシタラジオ用のトランス
が使えそうなのですが、耐圧の定格がDC100V。
耐電圧AC100V、10秒間というスペックになっていて、
トランスレス回路で使うにはちょっと不安。

そこでコモンモード・チョークを信号の絶縁トランス
として使ったのです。
  ※電源で絶縁しろ・・・ごもっともです

で、こんな使用例(特性の調査)をトランジスタ技術で
見たことがあるのですが、探し出せていません。
  ※目次検索では見つからず。
   書架のトラ技を探索中。

ご記憶にあればヒントを!

※発見の報!

UTiCdさんに発見してもらいました。
  X(Twitter)で連絡
トランジスタ技術2011年12月号p.86~88
   中野正次さんの記事、
・即席回路(14):
 ノイズにまみれた2点間の微少な電位差を
 確実に取り出せる平衡-不平衡変換回路

記事のタイトルにはコモンモード・フィルタ
とかコモンモード・チョークという名称は
出てきません。
  それで、検索からすり抜け。

この号の特集が「即席サバイバル回路 50」。
私もいくつか記事を書かせてもらってました。

Tr1112

※トラ技記事からピックアップ
・p.86
T11_20240123085601
・p.88
T12_20240123085601

※関連
DBMのトランスにコモンモードチョークコイルを使う (JJY受信機):ラジオペンチ

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2023年11月24日 (金)

トラ技に投稿した記事が参考文献に記されているとちょっとうれしいゾ

大阪市立図書館の蔵書検索、タイトル『電子工作』で出てきた
同じ著者さんの3冊を借りてきました。

[1] 電子工作集成 -電池と教育を起点とした
  趣味と実用の工作、評論と報告- 第4集
  ∥棚瀬 繁雄/著∥電子工学応用化学研究所
  ∥2023.2∥549◇549◇549
[2] 電子工作集成 -電池と真空管アンプを起点とした
  趣味と実用の工作、評論と報告- 第3集
  ∥棚瀬 繁雄/著∥電子工学応用化学研究所
  ∥2020.6∥549◇549◇549
[3] 電子工作集成 -電池と真空管アンプを起点とした
  趣味と実用の工作、評論と報告- 第2集
  ∥棚瀬 繁雄/著∥電子工学応用化学研究所
  ∥2018.2∥540◇540◇540

タイトルにある「電池と真空管アンプ」がどのように電子工作と
関係するのか気になったからです。
著者さんの旅行記もあったりと、電子回路技術に関するエッセイ集の
ような本になっていました。
Dd11_20231124101101

パラパラと読み進みますと、その第2集、2章4節(p.59)に
 「ニッケル水素電池の利用に関する中間報告(その3)」
という記事がありました。

Dd13

読み進みますと、記事末の参考文献に、ありゃまぁ、私の名が。
私が投稿したトラ技の記事でした。
Dd14

このトラ技。
Dd15_20231124100101
ニッ水電池の寿命に関し、あれこれ論議を呼んだ例の
グラフが載っているのがこの本です。
Dd16

掲載された記事を参考にしてもらったとなると・・・
ちょっと嬉しいです。


※関連
2017年8月9日:トラ技2016年10月号の話
2017年8月14日:ニッケル水素充電池関連の投稿記事
電池あれこれ (まとめ)

トラ技2016年10月号への投稿では、内部抵抗の変化(増大)に
注目して、市販の充電器で給電できなくなるを寿命と判断して
記事をまとめました。

その後、JIS C8708:2019が制定され、実運用に近い充放電
方法となりました。
そして、充放電時間と充電終了電圧の3つのデータをグラフにすると
劣化の進行が見えることに気付き、電池あれこれではこれを残して
います。

高容量ニッ水電池の突然死も、この流れからその瞬間を観察
できました。
また、放電深度を6割にしても、寿命が劇的に改善されることも
ありませんでした。
充放電サイクルを「勝手にやってくれる」という試験装置の
おかげです。

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2023年10月31日 (火)

トラ技の作図能力が落ちている・・・かもの続き

2023年10月27日:トラ技の作図能力が落ちている・・・かも
トランジスタ技術2023年11月号
  「メカ式7セグを使ったラジオ周波数表示回路」

しつこいですが、この続き。
  磁気反転式表示器が出てきたので、
  興味深く読んでいたら、アラが気に
  なり出したという次第。
掲載回路図で気になるところが、さらに出てきました。

p.73の「・」抜けのすぐ上。
AM帯とFM帯の周波数入力切り替えにHC157が使われています。
Ca1
その未使用入力端子がオープン。
C-MOS IC使用法の基本に反しています。
TTLならほったらかしでエエんですが、C-MOSは
HかLにレベルを安定させとかなくちゃなりません。

よく見ると、ディケードカウンタ HC390のBクロック入力も、
C結合だけ。
常にクロックが入る場所ですが、これも×。

その下のU21インバータは1M抵抗で帰還してアナログ的動作を
期待。

さらに、p.72のHC373も未使用入力がオープン。
Ca2

「×」マークがプルアップ抵抗接続なりを意味する注記が
あるのかと探したのですが不明。
未使用出力端子にも「×」が付いてますし。

そして、p.76のC14。
「なんだぁ この描き方は」という表記。
Ca3

貫通コンデンサ」かと思いましたよ。

筆者さんの手抜きなのか、編集側での作図ミスなのか・・・
「ちょっとなぁ」です。

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2023年10月27日 (金)

トラ技の作図能力が落ちている・・・かも

トランジスタ技術2023年11月号、特集が『新・ラジオの製作』。
なかなか面白い。
  ※ラジオじゃないけど私の製作記事も
   載せてもらってます

パラパラめくりしていて、
 「メカ式7セグを使ったラジオ周波数表示回路」
に、磁気反転式表示器が出てきたので興味深く読ませて
もらいました。

ところが・・・作画担当や編集担当の手抜きなのか、
筆者さんの校正抜けなのか・・・
p.72,73の図4がいけません。

123a

黄色線、電源につながるはずなのですが浮いてます。
ピンクの線が電源ですんで黄色とピンクが交わる
十字部に入れるはずの「・」が抜けたのでしょう。

また、R7、R8の抵抗値が「100Ω」になっていて、
74HC123のタイミング抵抗としては小さすぎます。

そして、筆者さんの作画ポリシーなんでしょう、
「▽」のGND記号は使われてますが、電源記号を
使われてません。
上の絵の黄線とピンク線も電源記号を使ってバラけ
させていたらこんなミスは無かったんじゃないかと・・・。

※関連
2017年7月10日:「十字接続は避ける」
2022年10月26日:「十字接続は避ける」、再び

※他にも「・」抜けか、というところが。HC00のU3b出力。
 ここも十字接続するポイント。

「十字接続は避ける」が仇となってしまったか。

※さらに、U20のHC157の未使用入力ピンが浮いてます。

※校正原稿の上がりが遅いと、できあがってきた回路図を
 隅々までチェックできません。

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2023年7月19日 (水)

40年前のトラ技:回路図用テンプレート

書架の整理で昔のトラ技を移動していたら・・・
ついつい見入ってしまいます。
ほとんどのトラ技、広告は外してしまっていて、
接着剤をくっつけるために使っているページが
ちょっと残っているだけです。

「おおっ!」と思ったのが
1984年11月号に残っていた「サンハヤト」の
広告ページ。
Tp01
こんな「テンプレート」が紹介されていました。
Tp14
  NC彫刻機で1枚1枚ていねいに仕上げた
  精密級-電子回路用テンプレート
価格が1800円。

回路図はトレーシングペーパーに手書きの時代。

机の引き出しを開けると、当時使っていた回路図
描画用の論理記号テンプレートが出てきます。
T31_20230719085901

広告のサンハヤトのテンプレート、これは使ったことが
ありません。

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