トランジスタ技術

2023年11月24日 (金)

トラ技に投稿した記事が参考文献に記されているとちょっとうれしいゾ

大阪市立図書館の蔵書検索、タイトル『電子工作』で出てきた
同じ著者さんの3冊を借りてきました。

[1] 電子工作集成 -電池と教育を起点とした
  趣味と実用の工作、評論と報告- 第4集
  ∥棚瀬 繁雄/著∥電子工学応用化学研究所
  ∥2023.2∥549◇549◇549
[2] 電子工作集成 -電池と真空管アンプを起点とした
  趣味と実用の工作、評論と報告- 第3集
  ∥棚瀬 繁雄/著∥電子工学応用化学研究所
  ∥2020.6∥549◇549◇549
[3] 電子工作集成 -電池と真空管アンプを起点とした
  趣味と実用の工作、評論と報告- 第2集
  ∥棚瀬 繁雄/著∥電子工学応用化学研究所
  ∥2018.2∥540◇540◇540

タイトルにある「電池と真空管アンプ」がどのように電子工作と
関係するのか気になったからです。
著者さんの旅行記もあったりと、電子回路技術に関するエッセイ集の
ような本になっていました。
Dd11_20231124101101

パラパラと読み進みますと、その第2集、2章4節(p.59)に
 「ニッケル水素電池の利用に関する中間報告(その3)」
という記事がありました。

Dd13

読み進みますと、記事末の参考文献に、ありゃまぁ、私の名が。
私が投稿したトラ技の記事でした。
Dd14

このトラ技。
Dd15_20231124100101
ニッ水電池の寿命に関し、あれこれ論議を呼んだ例の
グラフが載っているのがこの本です。
Dd16

掲載された記事を参考にしてもらったとなると・・・
ちょっと嬉しいです。


※関連
2017年8月9日:トラ技2016年10月号の話
2017年8月14日:ニッケル水素充電池関連の投稿記事
電池あれこれ (まとめ)

トラ技2016年10月号への投稿では、内部抵抗の変化(増大)に
注目して、市販の充電器で給電できなくなるを寿命と判断して
記事をまとめました。

その後、JIS C8708:2019が制定され、実運用に近い充放電
方法となりました。
そして、充放電時間と充電終了電圧の3つのデータをグラフにすると
劣化の進行が見えることに気付き、電池あれこれではこれを残して
います。

高容量ニッ水電池の突然死も、この流れからその瞬間を観察
できました。
また、放電深度を6割にしても、寿命が劇的に改善されることも
ありませんでした。
充放電サイクルを「勝手にやってくれる」という試験装置の
おかげです。

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2023年10月31日 (火)

トラ技の作図能力が落ちている・・・かもの続き

2023年10月27日:トラ技の作図能力が落ちている・・・かも
トランジスタ技術2023年11月号
  「メカ式7セグを使ったラジオ周波数表示回路」

しつこいですが、この続き。
  磁気反転式表示器が出てきたので、
  興味深く読んでいたら、アラが気に
  なり出したという次第。
掲載回路図で気になるところが、さらに出てきました。

p.73の「・」抜けのすぐ上。
AM帯とFM帯の周波数入力切り替えにHC157が使われています。
Ca1
その未使用入力端子がオープン。
C-MOS IC使用法の基本に反しています。
TTLならほったらかしでエエんですが、C-MOSは
HかLにレベルを安定させとかなくちゃなりません。

よく見ると、ディケードカウンタ HC390のBクロック入力も、
C結合だけ。
常にクロックが入る場所ですが、これも×。

その下のU21インバータは1M抵抗で帰還してアナログ的動作を
期待。

さらに、p.72のHC373も未使用入力がオープン。
Ca2

「×」マークがプルアップ抵抗接続なりを意味する注記が
あるのかと探したのですが不明。
未使用出力端子にも「×」が付いてますし。

そして、p.76のC14。
「なんだぁ この描き方は」という表記。
Ca3

貫通コンデンサ」かと思いましたよ。

筆者さんの手抜きなのか、編集側での作図ミスなのか・・・
「ちょっとなぁ」です。

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2023年10月27日 (金)

トラ技の作図能力が落ちている・・・かも

トランジスタ技術2023年11月号、特集が『新・ラジオの製作』。
なかなか面白い。
  ※ラジオじゃないけど私の製作記事も
   載せてもらってます

パラパラめくりしていて、
 「メカ式7セグを使ったラジオ周波数表示回路」
に、磁気反転式表示器が出てきたので興味深く読ませて
もらいました。

ところが・・・作画担当や編集担当の手抜きなのか、
筆者さんの校正抜けなのか・・・
p.72,73の図4がいけません。

123a

黄色線、電源につながるはずなのですが浮いてます。
ピンクの線が電源ですんで黄色とピンクが交わる
十字部に入れるはずの「・」が抜けたのでしょう。

また、R7、R8の抵抗値が「100Ω」になっていて、
74HC123のタイミング抵抗としては小さすぎます。

そして、筆者さんの作画ポリシーなんでしょう、
「▽」のGND記号は使われてますが、電源記号を
使われてません。
上の絵の黄線とピンク線も電源記号を使ってバラけ
させていたらこんなミスは無かったんじゃないかと・・・。

※関連
2017年7月10日:「十字接続は避ける」
2022年10月26日:「十字接続は避ける」、再び

※他にも「・」抜けか、というところが。HC00のU3b出力。
 ここも十字接続するポイント。

「十字接続は避ける」が仇となってしまったか。

※さらに、U20のHC157の未使用入力ピンが浮いてます。

※校正原稿の上がりが遅いと、できあがってきた回路図を
 隅々までチェックできません。

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2023年7月19日 (水)

40年前のトラ技:回路図用テンプレート

書架の整理で昔のトラ技を移動していたら・・・
ついつい見入ってしまいます。
ほとんどのトラ技、広告は外してしまっていて、
接着剤をくっつけるために使っているページが
ちょっと残っているだけです。

「おおっ!」と思ったのが
1984年11月号に残っていた「サンハヤト」の
広告ページ。
Tp01
こんな「テンプレート」が紹介されていました。
Tp14
  NC彫刻機で1枚1枚ていねいに仕上げた
  精密級-電子回路用テンプレート
価格が1800円。

回路図はトレーシングペーパーに手書きの時代。

机の引き出しを開けると、当時使っていた回路図
描画用の論理記号テンプレートが出てきます。
T31_20230719085901

広告のサンハヤトのテンプレート、これは使ったことが
ありません。

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2023年7月13日 (木)

トランジスタ技術の圧縮:2015年の12冊

トラ技創刊700号記念号 別冊付録が
  ・別冊付録2 トランジスタ技術の圧縮─新たなる旅立ち
トラ技2023年3月号の付録です。

仕事場の本棚、どんどんトラ技が増殖します。

T11_20230713171401

新しいトラ技を上の段に置いていくわけですが
本棚が狭くなると、古いのを置いてある下の段を
整理(別の本棚へ移動)して空間を空けなければ
なりません。

その時・・・思い出したように圧縮作業を行います。
今回は2015年の12冊。

T12_20230713171401
ノギスでその厚みを測ると・・・
広告を抜いた本誌12冊分の厚みが101.7mm
12冊分の広告ページ、合わせて23.7mm
でした。
T13_20230713171501

本棚に本誌2冊分ちょいのすきまを作れたというのが
「圧縮作業」の結果です。

東京創元社:人気投票第1位「トランジスタ技術の圧縮」(宮内悠介)全文公開!


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2023年5月 8日 (月)

「漆谷正義」さんとむちゃ接近遭遇していた

2023年5月6日:オペアンプ NJU7062の駆動能力を見る
の記事の中で紹介した「NJU7062」の応用例、
トランジスタ技術2023年6月号
「どっち向きもOK!USB Type-C電圧・電流モニタ」
の著者「漆谷正義」さんをトラ技の目次で検索すると、
私とえらいまぁ接近遭遇しているのが判明しました。

#1 2005年10月
2相パルス発生器,My tools!〈第6回〉,連載,292,1,下間 憲行
ステッピング・モータを使った風力発電機の製作,自然エネルギーの活用にチャレンジ〈第3回〉より大きな電力を取り出すためのTRY,連載,203,6,漆谷 正義

#2 2005年1月
やってはいけない! アナログ回路設計,知らないといつまでたっても性能が出せない,特集,147,17,漆谷 正義/下間 憲行/木島 久男/小宮 浩/鈴木 憲次/浜田 智/国分 太郎

#3 2005年6月
同じ型名なのに内部回路が違う!?,失敗は成功の母〈第3回〉,連載,264,2,下間 憲行
電子回路の性能は配線で決まる,本誌4月号の付録マイコン基板で実験!,特集,108,4,漆谷 正義

#4 2005年9月
ON/OFF機能付きの1~2A出力定電流回路,トラ技サーキット・ライブラリ〈第9回〉,連載,268,4,下間 憲行
充電コントローラの製作,自然エネルギーの活用にチャレンジ〈第2回〉発電機からのエネルギーをフル活用する,製作,199,6,漆谷 正義

#5 2006年月
低抵抗値測定用アダプタ,My tools!〈第10回〉,連載,276,1,下間 憲行
ペルトン水車で水道から電気を作る,自然エネルギーの活用にチャレンジ〈第7回〉 水回りの照明や水位警報器に使える,連載,189,6,漆谷 正義

#6 2007年10月
調光機能付きLEDドライバの製作,AC100Vで白色LED20個を点灯,特集,143,4,下間 憲行
ハイ・パワー/高輝度LED駆動ICの一例,Appendix,特集,147,2,漆谷 正義

#7 2007年5月
部品の摩り替えでトラブル,失敗は成功の母〈第23回〉,連載,274,2,下間 憲行
評価と測定のコモンセンス,開発した回路の性能や機能を正しく評価する,特集,175,10,漆谷 正義

#8 2007年8月
きもだめし用怪音&怪光発生装置の製作,サマー・キャンプに最適!,一般,218,5,下間 憲行
簡易カラー・メータの製作,外付け回路不要のカラー・センサ・モジュールを使った,一般,206,6,漆谷 正義

#9 2010年12月
発電/蓄電/節電/照明デバイスほか,発電デバイスのエネルギの大きさからバッテリの蓄電容量まで,特集,122,18,石井 聡/漆谷 正義/篠塚 政彦/下間 憲行/鈴木 正太郎/堀米 毅/宮崎 仁

#10 2010年2月
研究!ニッケル水素電池の耐久テスト,Appendix1 繰り返し回数が多く放電時間が長いほどダメになる,特集,89,5,下間 憲行
真冬に2日で発芽!LED照明を使った育苗器,エコ時代の自然エネルギ活用日記〈第1回〉,短期連載,163,6,漆谷 正義

#11 2010年6月
バッテリの破壊を防ぐ過放電防止回路,専用電源の追加が不要でシンプル,一般,222,2,下間 憲行
LEDメッセージ・パネル付き水車発電機,エコ時代の自然エネルギ活用日記〈第5回〉,短期連載,185,6,漆谷 正義

#12 2010年7月
ハンディ方形波発生器の製作,くるくる回して楽ちん設定!,一般,193,3,下間 憲行
電源投入と基本動作OK/NGのチェック,評価検討前に確認が必要な測定ポイントと検査項目,特集,116,7,漆谷 正義

#13 2012年3月
第6実験ベンチ 特性変化を自動測定!リピート・テスト・アシスタント,ON/OFFと測定をひたすら繰り返してくれる,特集,102,8,下間 憲行
明るさ検出器の製作実験,撮影感覚でお手軽測定! 輝度分布も取れちゃう,特集,81,6,漆谷 正義

そして、最新号でも接近遭遇していますんで、
発見できただけで14冊。

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2023年5月 6日 (土)

オペアンプ NJU7062の駆動能力を見る

2023年4月26日:出窓:鯉のぼりを振れたらというリクエスト
ここでの、小型サーボを使っての駆動実験は失敗。
この波形発生(sin波)に使ったのが
   日清紡マイクロデバイスのNJU7062
秋月扱いで80円。
3~16V電源で低オフセットだし、あれこれ工作に使えるか
と思ったのですが、思わぬ落とし穴が報告されています。
  ・オペアンプNJU7062を使うのは難しい:釣り師のつれづれ日記

なにがアウトなのか・・・出力電流が取れないのです。
  ・アンプを構成したとき、帰還抵抗の値を小さく
   できない。
  ・負荷抵抗が小さいと欲しい出力電圧が出てこない。
と、出力の駆動能力が弱いと、何かと制限が出てきます。

それを確かめてみました。 検証に使った回路は
  ・単電源オペアンプの入出力特性を調べる
    ※この時は「無負荷」でしか調べていません。

そこで、今回は
  LMC6482  ・・・ 秋月での扱い停止
  MCP6022  ・・・ 低オフセット品
  そしてNJU7062
この3つのオペアンプの出力に
 ・GND側に負荷抵抗を入れる。
 ・電源(+5V)側に負荷抵抗を入れる。(プルアップ)
と、負荷抵抗をつないだ時の挙動を調べてみました。

まずはLMC6482MCP6022
   (クリックで拡大↓)
P1_20230506105501
両方とも安心して使えるレベルです。
  ※オフセット電圧が小さいので、黄色線:入力と
   緑色線:出力がほとんど重なっています。

そしてNJU7062
P2_20230506105601

GND側に入れた負荷抵抗、抵抗値が小さくなると
出力レベルがずずずずっと下がってしまい、
  「こりゃあかんわ
状態に。
  33kΩはなんとか。
  10kΩになるともうあかん。
  ※抵抗をプルアップするように入れた時、
   つまりLに引っ張るほうはまだましですが。

NJU7062を使う時は、この特性に注意が必要です。


※追記
11倍の非反転アンプを組んで、帰還抵抗の値を
変えて出力の様子を比較してみました。
Z1
A1は10k・100kで。 A2は1k・10kで11倍増幅。
試したのはLMC6482LM358、そしてNJU7062

こんな結果です。
Amp_11a

LMC6482は頑張ってフルスイング。
LM358は、1k・10kでも10k・100kでも
およそ3.7Vで頭打ちに。
NJU7062は1k・10kだと、2.2Vくらいで
飽和しちゃいます。


※さらに追記
  ・トランジスタ技術2023年6月号
10日発売ですが、年間購読している人には
ゴールデンウィーク中に届いているかと。

今号の特集「作る!わかる!USB Type-C&電源
この第2章に
 「どっち向きもOK!USB Type-C電圧・電流モニタ」
という製作記事があります。
この中でNJU7062にが使われていました。

ハイサイド側に入れた電流検出抵抗(0.1Ω)の
電圧ドロップをNJU7062を使った差動アンプ
で10倍増幅して1Aで1Vを得ようという目論見です。

こんな回路。
Za2

差動アンプを構成する4本の抵抗は「1k・10k」の
組み合わせです。
  「ちょっと重いんじゃないか?」
と、「10k・100k」のと比較してみました。

オペアンプの電源は非反転入力側電圧と同じ
になるので、反転入力側の電圧をちょっとだけ
下降させます。

Za1  
電流が流れるか流れないかの、出力「0V」付近
が問題になるので拡大して観察します。

Za3

1k・10kの抵抗だと30mVほどの残留電圧が見えます。
10k・100kだとそれが2mVほどに。
30mVということは測定電流値は約30mA。
基準電圧5Vで10bit分解能のArduino UNOでの
測定ということですので、30mVは6/1024。
0.6%ほどの不感帯が生じることになります。


  ※このトラ技には私の記事も。
   トラ技Jr.コーナ
    回路の通電確認に便利な0.1mA精度
   USB接続電流計の製作
    ※タイトルにUSBという文字が
     入っちゃいましたが、USBとは
     直接の関係はありません。

 

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2023年4月14日 (金)

トラ技Jr.のレールスプリッタ回路

トラ技Jr. 2023年春号 に絡んで、「トラ技Jr.」の
バックナンバーを引っ張り出してきて眺めていたら
「レールスプリッタ回路」を発見!

トラ技Jr.2018年秋 通巻35号
J31

こんなレールスプリッタが記されていました。

J32

説明文には
  小容量のアルミ電解コンデンサは1Ω近い
  ESRがあるので、汎用OPアンプとの組み合
  わせなら通常は発振しない
  導電性高分子/セラミックなどの低ERコンデンサ
  は使用できない。

著者は「松村 南」さん。
  トラ技の目次を検索すると、1990年~2000年に
  オーディオやビデオ関連の記事を書かれています。

基準電圧IC TL431 のデータシートを見ると、並列に
入れるコンデンサの値によっては「不安定になるぞ」っ
という注意書きがあります。 (安定動作条件のグラフ)

昔からこのグラフが気になってしかたがないのです。
実際に確かめたことはありませんが、パスコンとして
よく使う0.1uFあたりがいちばん怖そうに描かれています。

値を大きくすると安定するように記されていますが、
電源オン時の起動が遅れ、それが他に影響するかも
しれません。
結局、「発振が怖いから無くても良い」に落ち着き
ます。

こんなことも。
良かれと思って付けたコンデンサが・・・

「通常は発振しない」という文言ではなく、逆に発振する
条件(OPアンプ名とコンデンサの種類、値と負荷の具合)を
提示して欲しいところです。

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2023年4月12日 (水)

トラ技Jr. 2023年春号

「学生&新人エンジニアのための」ということで、
学校や25歳以下の新人エンジニアさんに無料で
配布されている冊子です。
  ※巻末には配布先の学校名が記されています。

J11_20230412154301

で、この号に「ほどよし高精度アンプAD620」という
タイトルで私の記事(私の部品箱:2021年11月号)が
再掲されました。
   ※再掲、ありがたや、ありがたや。
    AD620より60Hzノッチフィルタの効きの
    ほうに目が行くかもの記事です。

他の筆者さんの記事を見てますと・・・
ちょっと気になるぞ! というのがこれ。
屈伸体操の号令をかけるホイッスル装置の製作
というタイトルで、トラ技本誌2023年3月号の記事が
元になっています。
まず、3月号の回路図。

J12_20230412154501
それが、トラ技Jr.ではこのように。
J13_20230412154501

「リレーのサージ吸収ダイオードを入れて
 おいたほうが良い」と追記。

しかしまだ気になる点が・・・

(a) このダイオードは要るの?
  無いとどうなる?
  入れると余計ややこしい。
    オフ時(555の出力がL)にベースが浮く?
    誘導を拾っちゃうかも?

(b) LED点滅処理IC OS1CDY3A010を調べると
  電源電圧の最大が5V。
    秋月:LED点滅駆動IC
  回路の電源は電池4本で最大6V。
  ちょっとぉう。

(c) 「BZ」と記号はあるけれど、これは何?
  本文には「電子ブザーの断続に使う」っと記されてますが、
  ブザーの型番が不明。
   ・圧電発音体
   ・マグネチック発音体
   ・発振回路内蔵電子ブザー
  手持ちが無いなら、どれを買えば?

  OS1CDY3A010のデータを見ると、
    Working Current:IF=20mA
    Duty Cycle 20%
  という数字が出ていて、どうやらLEDを高速点滅させて
  電流制御しているような気配。
    点滅周期は型番で1Hz~6.8Hzを選択。
  これで電子ブザー(どのタイプ?)を鳴らすというのは
  正常な使い方なの?
  OS1CDY3A010は持っていないので、追試できずです。



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2023年4月10日 (月)

トランジスタ技術2023年5月号 PICマイコンの話

トランジスタ技術2023年5月号に付録の「エンジニア手帳2023」。
これなかなかエエです。
2022年版が207ページだったのが223ページに増量しています。

T11_20230410122101

で、今号の特集の中に出てきたPICマイコンの話。
目次p.81のAppendex5
「根強い人気!PICマイコン・セレクション・ガイド」
として「PIC16F18857」を薦めておられます。

T12_20230410122101

p.85では、
 ●脱・Arduinoにも最適解
  ・・・PIC16F18857は、ATmega328Pと同じ28ピンの
  パッケージで動作速度が速く、周辺機能が豊富な
  点や、扱いやすさにクセがないため非常におすすめ
  できるマイコンです。・・・
との感想を記されています。

しかし・・・ ちょっと待て!

・PIC16F18857もしょせんはPIC16Fアーキテクチャ。
スタックは16レベルしか無い。
PUSH/POP命令も無い。
・クロックは32MHzだけど1命令4クロックなんで
 実質は8MHz動作。
・I/OレジスタやRAMはバンクでの切り替えが必須。
・1バンクあたりのRAMは80バイト区切り。
  RAMそのものの容量が増えても、それをアクセス
  する手間がぁ。

C言語を使えば、これらを気にせずに処理できる
(かもしれないけれど)のでしょうが、アセンブラで
書いて面倒なチップはやはりダメ。

いくら周辺I/O機能が充実しても、チップの命令体系
は昔の「16F84」のままです。
Arduino UNOのATmega328Pもクセがありますが、
PIC16Fとは頭脳の構造が違います。

PIC18Fになると、PUSH/POP命令が使えます。
でも、スタックは31レベルだけ。
「ちょっとなぁ」です。


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