電子部品

2024年10月11日 (金)

不安定なDCプラグ

実験用電源(低圧小電流CVCC)からいろんな負荷に
つなげるよう、JSTのSMコネクタを電源から出した
リード線の先に付けています。
電源からはメスピンのSMP-02V
負荷側にはオスピンのSMR-02
その先に、基板に挿さるコネクタやらダミー電池
つないでいるのです。

そんな中に、φ2.1のDCプラグを付けた中間コードが
ありました。
Ss1_20241011092801
それが、なんとなく接触不良。
プラグから出ている電線をグニグニすると接触が変わるのです。
以前、トラブル遭遇:3点  スイッチ、プラグ、電線
というのがありましたが、これは中央の
  +側電極部のカシメ
が不安定になっていたのが原因でした。

今回のは外側のマイナス部のようです。
完全に離れるのではないのですが、グニグニで接触状態が変わります。
Ss2_20241011092901
  中央のカシメは大丈夫
マイナスのベロと、プラグの外側、ネジを切った部分をハンダして
とりあえず乗り切ることにしました。
S3_20241011093001
しかし、このハンダでは、使っているうちの断裂が心配。

で、その後・・・
 「そういや、同じようなことがあったなぁ」っと
思い出して中継用ケーブル類を入れた箱を漁ったら、
似たような処置をしたDCプラグが出てきました。
S4_20241011093001
これの場合、樹脂の付属ケーブルカバーは使わず、
透明の熱収縮チューブをかぶせていました。

こんなこともありましたんで。
2021年6月8日:またもやリード線切れ 今度はオシロのプローブ


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2024年10月 1日 (火)

この「テープ」は何という名前?

シールド線の処理に使われていた絶縁粘着テープ。
  ベースの面が縦横の繊維状。幅8mm。

Ss11_20241001155501
Ss12_20241001155501
Ss13

  メーカーはどこ?
  何という商品名?
ご存じでしたら、ご教示ください。

「絶縁テープ」で検索しても品種が多すぎて分からない・・・

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2024年9月26日 (木)

シリコン樹脂とリミットスイッチの接点

定期的にやってくる修理案件。
この写真のような
Ss12_20240926105801

小さなリミットスイッチが使われていて、そのほとんどが
接触不良。
2022年9月22日:グッと押したらオフするリミットスイッチ
この時は、「グッと押したらオフしちゃう」お笑い状態
でしたが、修理ではみんな新品に交換するのが定石に
なっています。 (1台に2個使い)

で、気になるのがリード線をハンダ付けしたあとの
保護のつもりで塗られているシリコン樹脂。
私だと熱収縮チューブを使うかなぁなんですが、
この装置ではヌリッと塗られています。

で、気になるのがシリコンと電気接点。
 ・fa.omron:リレー シリコンの侵入による接触不良
ここでは、
  ・シリコンガスがリレー内部へ侵入
  ・負荷開閉のアーク熱により酸化シリコンに変化
  ・接点面に付着堆積し、接触不良
こんなことが記されています。

しかし、オムロンの「シリコーンガス雰囲気中での試験事例」の
表を見ると、
 ・低電圧小電流ではアーク放電が無いので
  接触抵抗の増大はみられない
となっていて、普通の電子回路ではシリコンは無関係
なんかなぁっと読めます。

修理案件で使われているリミットスイッチの接触不良、
単純な経年劣化によるものなのか、そばに塗りつけられ
たシリコン樹脂から出る「瘴気」が悪さして劣化を早め
ているのか、いかがなもんでしょね。

外したリミット、たいていの場合、B接側のほうがひどい
接触不良をおこしています。
  B接なんでいつもオンのはずが導通無し
ベロを何度も動かすと徐々に回復してくるという状態です。

 

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2024年9月13日 (金)

ロータリーエンコーダ:操作感覚が重要なんだけど

ロータリーエンコーダ、あれこれ使っていますが、
秋月での部品購入のついでに買ったのが
  ・TAIWAN ALPHA ELECTRONICのRE160F-40E3-20A-24P-003
    価格が200円。
そして、よく使っているのが、
  ・アルプスのEC12E2420801
    これは100円。

Re31

台湾製のほうがが高価だし、性能が良いのかと思いきや・・・
早く回すと接触が不安定になっちゃうのです。

A相、B相パルスの周期を10msくらいまで上げると
  (24クリックなんでざっと1/4秒で1回転
   の速度)
こんな具合にLレベルの信号にノイズが出てきます。
Re32
   ※ツマミを付けて手で回した時の最高速あたり。

入力のプルアップ抵抗はArduino UNO R3の内蔵プルアップ。
  30~40kΩくらい。
そしてGND間に1000pFのコンデンサを入れてます。

回転する接触子とベース面との接触が悪くなり、
接触子が離れてしまうのでしょう。
いわゆるチャタリングとは違った現象です。

ゆっくり回していると大丈夫なんですが、早回しすると
こんな波形になってしまいます。

同じような回し具合でもアルプスのは大丈夫。
回す感覚もアルプスのが軽快です。

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アマゾンで買ったユニバーサル基板:失敗だぁ

長らく愛用していた「ICB-96互換のユニバーサル基板」、
手持ちが残り少なくなってきたので、似たような大きさ
のをアマゾンで買いました。
  ・2012年12月14日:ICB-96互換のユニバーサル基板
  ・共立エレショップ:21-116 販売終了

アマゾンで見つけたのがこれ。
サイズが120mm×180mm。
「21-116」が114mm×160mmでしたので、ちょいと大。
そして、安価。
Pc22

左がアマゾン。 右が21-116。
Pc23

しかし失敗・・・
というか、スペックの見落としです。(自業自得)
厚みが「1.2mm」しかなくって、ペラペラなんです。

上がアマゾンで厚み1.2mm。
下が21-116で厚み1.6mm。
Pc26

パターンの形状。
Pc25
上がアマゾン。下が21-116。

基板全面を使って回路を組むんじゃなく、適当な
サイズに切り出して使うには大丈夫でしょうが、
t=1.6とt=1.2では頑丈さがだいぶと違います。

しかし、パターンの形状が単純な「丸」じゃなく
「八角形」になっていて、ハンダはアマゾンのほうが
やりやすいです。


※共立で扱っている新しいユニバーサル基板
ユニバーサル基板 片面フェノール 115×160mm UP-201
これが、「21-116」の後継品のようです。

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2024年9月 4日 (水)

穴を残しておきたいのでハンダしたくない

とあるプリント基板。
電線を直出しする「穴が」あります。
Hh11_20240904173901

部品を実装して基板を組み立てた後、テストする時、
「穴」をそのままにしておきたいので、ハンダ付けした
くありません。

コンタクト・プローブ を使うしかないか』
   (いわゆるピン治具)
『作るの面倒』と思っていたら、同僚が
「こんなんあるでぇ」っと、秘密兵器ぽいのを
出してきてくれました。
Hh12

「エエ感じにはさめるやん」っと試したのですが、
「あかん。 接触抵抗が大きいし安定せぇへん」
っとなりました。
Hh13
1Ωを越える抵抗が出てしまいます。
  H1・H2間につながる抵抗が問題にな
  る回路なんです。

プローブのピンをもっとちゃんとしたのに換える
という方法もあるんですが、
「部品箱にあるもんでなんかないかなぁ」っと
探しましたら、ミヤマのICクリップ MJ-032 を発掘。

これを使えば、基板端に引っかけてうまいこと固定
できることが分かりました。

Hh14

とりあえずこれを試験に使ってみます。

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2024年9月 2日 (月)

リレーの接点がぁぁぁ

同僚が修理していた制御回路。
オムロンのMY2(AC100V)リレーが乗っているのですが、
 『ほれ。 これ、見てみぃ
っと、基板から取り外したリレーを手渡されました。

  ※訂正:オムロン製のじゃなかった!
    パナのHC2リレーでしたっ (ごめん)

 「あわわわ」
 「どうしてこうなった?」
Mm11_20240902171201
角度を変えて、コントラストを高く。
Mm12_20240902171301

無くなってしまった接点のベロ部は、こんなところに。
Mm13

メカを動かす装置ですが、いろんなことがあるものです。

※追記 パナのHC2リレー、過去にも似たようなトラブルが
生じています。

2010年2月24日:壮絶死#10 接点がパ~になった「松下」のHCリレー
2015年5月22日:信号が切り替わらない… 2回路リレー
2018年6月5日:やっぱ、おかしいパナの「HCリレー」

プラカバーを外して、今回のを拡大。

生きてる接点側の固定しているところに、怪しいシミ。
Mm21

折れた接点のベロ
Mm23
その裏側
Mm22_20240903111701
切断面
Mm24

修理はオムロンのMY2リレーに交換。

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2024年8月21日 (水)

18-SOPのトランジスタアレイULN2803Aが無いぞ

客先からhelp。
 7seg LEDをドライブしている8素子入りのトランジスタアレイ
 ULN2803A(18-SOP)が無い!
っと。
  セグメントA~Gとdpで8本になるんで、
  使いやすい。

2803なんていつでもあると思っていたのですが、
調べると、TIの
 「ULN2803ADW は生産中止品です。
   現在は生産されていません。」
と。
 「メーカー推奨品 ULN2803CDWR
だと。

ULN2803ADWはDIPと同じように18ピン。
T10_20240821144801

ところが・・・推奨品の
ULN2803CDWRは20ピンに。
T11_20240821144801

しかも、10ピンと11ピンはNCだと。
  なぜこんなイケズを!!

DigiKeyで調べると
UMWというメーカーから18-SOPのが入手できるようです。
 ・https://www.digikey.jp/ja/products/detail/umw/ULN2803A/16705954

あるいは東芝のTBD62083AFGかTBD62083AFWG
これはダーリントン・トランジスタじゃなくって
Nch MOS-FET。
T13_20240821144901

2803は2003と同じようにダーリントン接続。
T12_20240821144901
オン時の飽和電圧がちょい高くなっちゃいます。

低飽和電圧のは、昔々に無くなっちゃいました。
2014年11月13日:低飽和出力タイプのトランジスタ・アレー

 

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2024年8月 2日 (金)

マイナス電圧をちょこっと作ってくれるIC

単電源オペアンプを使った直流アンプ、
  「困ったぞ」
となるのが、ゼロボルト付近の不感帯。

Ll1_20240802173601
A/Dコンバータと組み合わせると、値として出てく
るので「なんとかしたいなぁ」となります。

私の場合、あれこれ悩むより別部品が必要になっ
たとしても「マイナス電源」を付けちゃって
±電源でオペアンプを動かします。
チャージポンプ型の負電圧コンバータが便利かと。

トラ技2011年1月号の特集記事
  「定番デバイス 555」に、
チャージポンプICの特性調査を載せてもらいました。

※関連
2018年7月23日:反転型チャージ・ポンプIC:LM2776

先日、TIのオペアンプ TLV9152 のデータシートで、
オペアンプの負電源に入れられた何やら見慣れない
型番のICが目にとまりました。
Ll2_20240802173901 

型番が LM7705
  三端子レギュレータっぽい名称。
  7805や7905の親戚かと思う型番です。

調べてみますと「負のバイアス・ジェネレータ
という名称。
英語だと「Negative Bias Generator

こんな回路例が示されています。
Ll3_20240802174101

出力電圧は安定化された「-0.23V」。
正側供給電圧にもよりますが、20mAほど
取れる性能です。

電圧が欲張らないのが面白いです。
最近のオペアンプ、電源供給電圧の最大が低いもの
が多くなってきてます。
例えばMCP6072(低オフセット品)だと6Vが最大。
±5Vでは使えないのです。
こんなオペアンプを使う場面で「ちょこっとマイナス電圧」
が役に立ちそうです。

DigiKeyで120円ほど。
高価なものではありませので、何かのときに使ってみますわ。

 

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2024年7月10日 (水)

ハンダ付けしたらあかんスイッチ

ネオンランプ入りの電源スイッチ、外装の波形部が割れて
しまったという修理依頼。
Ss21_20240710111801
中味の接点やネオンランプ部が脱落。

  中の様子をちょっとのぞいておきます。
Ss22_20240710111801

パネル加工の寸法もあるし、同じのが手に入るか調べてみると・・・
  ・サトーパーツ SW-65
廃番でした。

Ss24_20240710111801

代替品はなにかと(パネルにすんなり入って欲しいが
そんな甘くはない)調べたら、ちょいと削ったら入りそう
なのが、ミヤマ電器 DS-322A

カタログを見るとこんな注意書き。
Ss26

「タブ端子(ファストンですな)なんでハンダ付けはダメ!」
とのこと。
フラックスの侵入か樹脂の耐熱温度なんでしょう。

元のサトーパーツのも調べたら、
Ss25
ここにも「ハンダ付けするな!」との注意書き。

しかし、現物はハンダ付けしてたし・・・
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タブ端子(#110や#250)のはハンダ付け不可が多いようです。
 ※中には共用というのも見つかりますが・・・

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