電力計測

2024年12月 5日 (木)

BQ-321で2000cyc充放電したBK-3LLBを充電してみる

2024年11月28日:2006年製の単4ニッ水「HHR-4MPS」発掘
このセットに付属していたのが
電池2本用急速充電器BQ-321

充電中の電池電圧を読むため、コネクタを増設しようとし
ましたがケースが分離できません。
  ※よくあるACアダプタの外装の
   ように溶着されているようです
そこで・・・
+側電極にチェックピンをハンダして、クリップで
つまめるようにしておきました。
Ev33
  ※マイナス側はクリップでつまめる電極に
   なっているのでそのまま。

充電してみたのは
2000cycの充放電を終えたパナのBK3-LLB
容量は1000mAh。
2021年10月に2000cycの充放電を終え、
「寿命が来たぞ」っと電池墓場 に放り込んで
いたものです。
その電池をBQ-321で充電してみました。
Ev31

使用したツールは、
  ・プリンタシールドを使ったチャートレコーダー

  ・お手軽電力計

電池電圧と充電器の消費電力変化をチャートに記録
します。
 Ev32

得られたのはこんなチャート。
Ev12

3時間ほどかけて主充電が終わり、その後、補充電に移行。
さらに2時間ほどで充電完了となりました。
消費電力だけ見てもその様子がわかります。
  ※チャート先頭の40秒ほどはその後のレンジと
   ことなります。40秒ほどたってから1目盛1Wに
   変更しました。送り05のあたり。

すでに寿命を迎えた電池、充電後の内部抵抗は
314mΩと大きな値になりました。
しかし、まだ急速充電できましたので「墓場」に
置いておくのはもったいないかもしれません。
弱電流用の回路ではまだ使えます。

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2024年11月14日 (木)

考察:提灯配線短絡箇所の発見方法

2024年10月17日:御幸森神社宮司さんより緊急呼び出し
この提灯配線の短絡事故現場、そのままではテスターを
使えないということで、配線を切ることで短絡箇所を
探しました。
いわゆる「二分法」で解決しました。

こんな様子で提灯がぶら下がっていました。
Ch11
このどこかでショートしているのですが、脚立が必要な
高所ということで、電球を外しての探索ができませんでした。

そこで、提灯をつないでいる電線を切り、その切断部で
見えた銅線の抵抗を計り、ショートしてるのが切った
右側か左側かを判断して、追い込んでいきました。

結局、切ったのは2箇所。
模式的に図を描くとこんな感じ。
Ch13
  ※RL4のところでショートしていました。

その後、なんとか電線を切らずに調べる方法は無い
ものかと思案していましたところ、
  高感度クランプメータ
いわゆる
  リーククランプテスター
  AC漏れ電流テスター
を使うとどうだろうという話が出てきました。

普通のクランプメータは数アンペア~数百アンペア
の交流電流を計るようにできていますが、0.01mA程度の
分解能で微少電流を計れる製品が出ています。
  2万円~4万円くらいで売ってる

本来の電源接続を切ってから、短絡している線路に
別電源として交流電流を流し、各ポイントでの電流を
計ります。

すると、
 ・短絡部より手前は電流が流れる。
 ・短絡している部分より遠い所には電流は流れない。
   (あるいは電流値が小さくなる)
こんな手順で、短絡箇所を捜索できます。

ただし、
 ・クランプメータを挟み込むための単線が
  出ていないとダメ。
 ・配線がループしているとダメ。
という制限があります。

「リーククランプテスター」を買ってみるのも
方法ですが、手持ちの材料で試してみました。

 ・CT:カレントトランスを電線にクランプして
  計れるか。 →増幅したら計れるぞ

 ・クランプせずにCTを電線に接近させるだけでは
  どうだ?  →周波数を上げてみる

 ・VVF電線の外装からはどうだ?

使ったCTはURDのCTL-10-CLS。
巻線比1:3000のもの。
その出力に1kΩの抵抗をつなぎ、100倍の低周波アンプ
で増幅してオシロで観察しました。

  電流はDDS方式2相パルス発生回路 で出力。
  出力に100Ωが入っているのでさらに100Ωを直列に。

こんなつなぎで計ってみました。
負荷は4.7Ωの抵抗を2本。
Ch12
短絡はクリップでおこない、A点とB点の電流波形を比較します。

Cj11

1本線をクランプすれば確実に電流の変化が拾えます。
Cj12

問題は、挟み込めないような配線になっているとき、
CTを近づけるだけで違いが分かるかどうかです。

クランプを開いてCTのコア材を1本線に接近。
Cj13  

VVF線の外装を通してはどうか?
Cj14

それぞれの信号波形です。

・短絡なしの時。
Dd000_20241114100801
Dd001_20241114100801

・短絡すると
Dd002
Dd003

・クランプを開き電線被覆の外から
Dd004
Dd005

こうなるとレベルが下がります。
そこで、周波数を60Hzから2kHzに上げました。
Dd009
Dd010
Dd013

VVF電線の外装からだとちょっと苦しくなりますが、
フィルタなどの助けを借りれば判別できるのでは
ないでしょうか。

めったに起こらないトラブルかもしれませんが、
まぁ、今後の課題です。


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2022年9月24日 (土)

FDKの長寿命電池「HR-AAULT」がやってきた

2022年6月8日:FDK製「高耐久ニッケル水素電池」登場か!?
でFDKの「HR-AAULT」という長寿命ニッケル水素電池を
知りました。

あれこれ入手先を聞いてみたのですが、どれもアウト。
工業向け、量産向けの電池で、一般には販売しないと・・・

しかし・・・(FDKさんに直接お願いして)
  サンプルを3個いただきました。
    ※過去のトラ技投稿記事などの実験
     実績をお示しして。

やってきたのは単3形状をいくつか直列にして使う
組み電池用のもの。
B11_20220924084501
プラス極の形状が一般電池とは異なり、飛び出て
いません。
全体長が少し短くて、市販の急速充電器にはセットで
きないのです。

製作してあるJIS C8708:2019実験用充放電回路
はBULGIN社の電池ホルダーを使っているので、
電極をちょっと曲げれば安定した接触が得られます。
ですんで、さっそく充放電実験を開始。
B21_20220924130501
初回放電から4回目の充電、こんなグラフになりました。
Cap020
組電池を作る用途だからなんでしょう、
ほぼカラっけつでした。

長期保管したときの残量も気になるので、残り2本も
なんとか満充電しておきたいところです。
そこで・・・市販の急速充電器のプラス電極を内側に
ちょっとだけ折り曲げられるように「改造」してみました。

まずはサンヨーの「MC-MR58」。
B12_20220924084501
樹脂ケースを削って、電極が内側に入るようにします。
B13_20220924084601

充電の様子です。
とはいっても、外から観察できるのは充電池の電源
AC100Vの消費電力。
お手軽電力計を使って充電の様子を記録してみました。
Cap026
50分ほどで充電が終わりました。
   (あまり面白くないグラフです)

もう一つの充電器はパナの「BQ-CC21」。
これは電池電圧をモニターできるように改造して
あります。
B14_20220924084701
B15_20220924084701
B16
B17

これで、充電器の消費電力、電池電圧、電池側面温度
の変化を記録してみました。
こんなつなぎです。
B18
結果。
Cap024_20220924084901
1時間弱で充電が終了。
充電末期の電池電圧の上昇が見えています。
電池側面の温度は10℃ほど上がっただけ。

この充放電実験は長丁場になりそうです。

※「BQ-CC21」関連の過去記事
2021年5月22日:お手軽電力計でeneloop単3の充電を見る
2019年8月9日:東芝インパルス TNH-3A 内部抵抗増大中
2014年02月14日:ひょっとしてこのカバーのせいで?
2014年02月19日:ひょっとしてこのカバーのせいで?#2


※「FDK HR-AAULT」を検索していたら・・・
http://aacycler.com/battery/aa/fdk-hr-aault/
  この電池でしょう。 海外では手に入る?
  実験機材
    http://aacycler.com/about/how/

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2022年8月28日 (日)

コードレス電話の充電池がアウト #2

コードレス電話の充電池がアウトの続き。
まず、アウトになった「ROWA」の充電池、ゾンビ復活
させたんですが、その充電の様子をお手軽電力計 で記録
してみました。

計ったのは電池電圧、充電器からの電流(電池電流じゃない)、
充電器の電力。
Cap067
2時間半ほどの記録です。
ず~と、70mAほどの電流が流れてます。
これが全部電池に行ってるのかどうかは、調べてません。

そして、新たにやってきたのが「ELPA」の電池。
Cd1_20220828105701

昨日セットして帰宅。 日曜日朝に(さっき)データを回収。
まず、こんなグラフ。
Cap064_20220828105801
20時間ほど。
青線の電流値、平均化処理しています。
というのは5時間過ぎに、電流がパルス状になったのです。
Cap065
そのため、電流グラフが0mA~80mAを上下してしまい、
電力変化が埋もれてしまったのです。
そこで、電流値だけを平均化。

さらに拡大。
Cap066
これを見ると、
  ・1分サイクルで
  ・10秒間充電。
つまり、平均すると電流は80mAの1/6。
13mAほど。
電池の定格容量が600mAhですので、1/46。

スタンバイしている電話機の回路にも電流が行く
はずなので、これからそれを調べてみます。


お手軽電力計からのデータ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
18525 0.71W 2.20V 0.38V 3.42Wh
18526 0.71W 2.20V 0.38V 3.42Wh
18527 0.71W 2.20V 0.38V 3.42Wh
18528 0.71W 2.20V 0.38V 3.42Wh
18529 0.71W 2.20V 0.38V 3.42Wh
18530 0.71W 2.20V 0.38V 3.42Wh
18531 0.71W 2.20V 0.38V 3.42Wh
18532 0.71W 2.20V 0.38V 3.43Wh
18533 0.71W 2.20V 0.38V 3.43Wh
18534 0.71W 2.20V 0.38V 3.43Wh
18535 0.70W 2.19V 0.00V 3.43Wh
18536 0.69W 2.19V 0.00V 3.43Wh
18537 0.67W 2.19V 0.00V 3.43Wh
18538 0.65W 2.19V 0.00V 3.43Wh
18539 0.63W 2.19V 0.00V 3.43Wh
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
左から連番、電力、電圧1、電圧2、積算電力量

gnuploto
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
#gnuplt 5.2で
set term wxt 0
set grid
set colorsequence classic
set title "ELPA電池"
set y2tics
set xrange [5.14:5.2]
set yrange [0:5]
set y2range [0:100]
set xlabel "経過時間(時間)"
set ylabel "電池電圧(V),消費電力(W)"
set y2label "電流(mA)"
set xtics 0.01
set ytics 0.5
set y2tics 10
set ytics format "%4.1f"
set y2tics format "%3.0f"
set key left center
plot "elpa1.txt" using ($1/3600):($3*1.98) with lines lw 2 ti "電池電圧(V)",\
    "elpa1.txt" using ($1/3600):2 with lines lw 2 ti "消費電力(W)",\
    "elpa1.txt" using ($1/3600):($4*200) with lines lw 2 ti "電流(mA)" axes x1y2
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

plotの1行目「($3*1.98) 」の1.98は入力を抵抗分圧した時にの乗数。
実値と表示値で値を計算。 電圧に換算。
元の回路の入力最大値が4.096Vなので。

3行目の「($4*200) 」の200はINA199電流センサーのシャント抵抗と
ICのゲインで決まる値。 mAに換算。

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2021年5月25日 (火)

オリンパス OM-D E-M1mk2用充電器の挙動

お手軽電力計 を使って、あれこれと「充電の進み具合」を調べています。
先日のお手軽電力計でeneloop単3の充電を見る も、充電完了までの
電力量を調べておけば、充電不良、充電失敗を発見できるのではないかと。

オリンパスのミラーレス一眼カメラ用充電器の挙動を記録
するのに、これが役に立ちました。
2020年8月10日:オリンパス OM-D E-M1mk2の充電器の充電表示ランプを判別その2

OM-D EM-1mk2用の充電器「BCH-1」。
この充電表示ランプ、充電の進行とともに点滅周期が変わるんです。
この周期(周波数)を電圧に変換して状態を見ようというのがこの↑回路。

これと一緒に電力を記録するとこんなグラフが得られました。
Cap009
カメラのバッテリー残量表示「20%」まで消費した電池を装着。
そこからの充電進行が、電力と電池の外装温度、そして
充電器表示の変化が記録できました。
この4時間の電力量は約15Whでした。

測定の様子。
Cc65

フォトセンサー部の回路。
C51
充電の進行を示すLED表示はこんなタイミング。
C52
周波数が上がれば電圧を上げるという「FVコンバータ」です。

充電器の様子。
Cc61

センサー回路。
Cc62

充電器にくっつけられるよう、2枚構造の基板。
Cc63
Cc64

※電力量の変化をグラフに追加
Cap010
充電器のLED表示では100%=充電完了になっていても、
まだもうちょい充電が続けられている様子が見えます。
  消費電力=充電エネルギーではありませんが。

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2021年5月22日 (土)

お手軽電力計でeneloop単3の充電を見る

eneloop単3(BK-3MCC 1900mAh)を充電している様子を
お手軽電力計を使って記録してみました。
充電器は「BQ-CC21」。
電池電圧を観察できるようコネクタを付けてあります。
  (充電器にセットした左端の電池)

P31
それぞれの電池を1.0Vま放電して(すっからかんに)から
充電を開始。

10秒ごとにこんなデータが出てきます。
ピークを迎えて主充電を終えたあたりの様子です。
左から
 ・10秒ごとの連番  12500秒:3時間28分あたり
 ・計測した有効電力
 ・電池電圧 BQ-CC21に取り付けたコネクタから引き出し
 ・電池温度 電池側面にサーミスタを貼り付け
       1Vで20℃ 2Vで40℃
 ・電力量 電力値を累積

  :
 1245  5.94W 1.48V 2.03V 19.58Wh
 1246  5.95W 1.47V 2.03V 19.59Wh
 1247  5.95W 1.50V 2.03V 19.61Wh
 1248  5.95W 1.49V 2.03V 19.63Wh
 1249  5.95W 1.50V 2.03V 19.64Wh
 1250  5.01W 1.50V 2.03V 19.66Wh
 1251  4.44W 1.50V 2.03V 19.67Wh
 1252  4.49W 1.50V 2.03V 19.68Wh
 1253  4.51W 1.50V 2.05V 19.70Wh
 1254  4.45W 1.49V 2.04V 19.71Wh
  :

こんなグラフが得られました。

Cap006_20210522095201

電圧と温度、注目しているのは左端の電池だけ。
他の3本の状態は不明ですが、電力の変化を見ると
良く揃っているようです。
電池電圧のピークを検出。
-ΔVで主充電を止めて2時間ほど補充電に。

4本を充電する電力量が「約23Wh」。
電気代、1kWhが30円としたらざっと0.7円
充電を終えた後(補充電後)は「0.12W」で待機していました。

※BQ-CC21での充電の様子
http://act-ele.c.ooco.jp/blogroot/igarage/article/4406.html
http://act-ele.c.ooco.jp/blogroot/igarage/article/3667.html

※gnuplotでの描画

set title "eneloop単3 BK-3MCC 4本充電 充電器:BQ-CC21"
set y2tics
set xrange [0:9]
set yrange [0:10]
set y2range [0:50]
set xlabel "経過時間(時間)"
set ylabel "消費電力(W)"
set y2label "電池1外装温度(℃)"
set grid
set xtics 1
set ytics 1
set y2tics 10
set ytics format "%3.0fW"
set y2tics format "%3.0f℃"
set key left bottom
set label "電圧1.3V" at 7,4.25
set label "電圧1.4V" at 7,6.25
set label "電圧1.5V" at 7,8.25
plot 4 axes x1y1 lc rgb "cyan" ti "",\
6 axes x1y1 lc rgb "cyan" ti "",\
8 axes x1y1 lc rgb "cyan" ti "",\
"en1.txt" using ($1/360):(($3-1.1)*20) with lines lw 2 lc rgb "cyan" ti "電池1電圧(V)",\
"en1.txt" using ($1/360):2 with lines lw 2 lc rgb "red" ti "消費電力(W)" ,\
"en1.txt" using ($1/360):($4*20) with lines lw 2 lc rgb "green" ti "電池1温度(℃)" axes x1y2,\

 

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2021年5月18日 (火)

いがいと大きなトランスの無負荷電力

組み立てたお手軽電力計、これで「トランスの無負荷電力」を計ってみました。
無負荷でも有効電力として値が出てきたら、電気料金につながります。

まず基準に「定格100V・23Wの白熱電球」。
位相差なしのきれいな波形。
T20
お手軽電力計での値が20.27W。
これが有効電力=消費電力=電気代
そのときテスターで読んだ電流値(RMS)が203mA。
これに電圧を乗じると皮相電力
電線を行き来している電流値ですが、電気代とはちょっと違う。

大きいのから。
200VAの100V-100V絶縁トランス
T31
この波形。
T21_20210518105701
電力6.88Wに電流144mA。

次が500VA定格のスライダック
T32
トランスとはちょっと違った波形が出てきました。
T22
電力8.23Wに電流106mA。

電話機用のACアダプタ
9V 200mAという仕様。
T33
電流波形、なんとなく歪んでいます。
整流・平滑回路のせいなのか?
T23
電力0.79Wで電流15mA。

少し大きなACアダプタ。 9V900mAという定格。
T34
  元々外マイナスのプラグだったんですが、
  とある機器専用に外プラスに付け替えてます。
T24
電力0.94Wで電流36mA。

小さなACアダプタですが、無負荷でもいがいと大食い。
ちょいともったいないような・・・

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2021年5月17日 (月)

お手軽電力計 回路見直し

製作、試行錯誤中の電力計こんな回路に落ち着きました。
Pw3

・ACアダプタやLED電球(小電力機器)の有効電力を計る。
・周波数を計れば有効電力がわかる。
・CT(カレントトランス)、VT(電圧入力トランス)不要。
・Arduino-UNOベースでソフト作成。
・8文字×2行の液晶表示。
・設定スイッチが3つ。
  パラメータは内蔵EEPROMに保存。
・電力値などの測定データをシリアル出力。
・0~4Vのアナログ入力が2つ
  測定した電圧値をシリアル出力に
  加える。温度計などのデータ取り込み用。
・0~4Vのアナログ出力が1つ
  測定した電力値をアナログ出力。

※D/A出力,A/D入力なくても動く。
 シリアルはArduino IDEのシリアルモニターでok。
 液晶やスイッチは操作用に欲しい。

シリアル出力の例
0 0.00W 0.00V 0.00V 0.00Wh 0.00W 0.00W
1 16.69W 0.00V 0.00V 0.02Wh 0.00W 16.69W
2 20.67W 0.00V 0.00V 0.08Wh 18.76W 20.67W
3 20.68W 0.00V 0.00V 0.14Wh 20.67W 20.69W
4 20.66W 0.00V 0.00V 0.19Wh 20.66W 20.68W
5 20.68W 0.00V 0.00V 0.25Wh 20.66W 20.68W
6 20.69W 0.00V 0.00V 0.31Wh 20.67W 20.69W
7 20.68W 0.00V 0.00V 0.37Wh 20.68W 20.69W
8 20.69W 0.00V 0.00V 0.42Wh 20.68W 20.69W

左から6桁の連番、測定電力値。
ch0とch1のA/D値(10bitをVrefでスケーリング)。
積算電力量。
データ送出サイクル間(1秒、5秒、10秒、30秒、1分、10分)での
電力値の最小と最大。

※パラメータ設定
# Pwr Moni 2021-05-16 タイトル
# 1 PWR-Lo 4.96 W   2点cal Lo側電力値
# 2 FRQ-Lo 145 Hz    Lo側周波数
# 3 PWR-Hi 56.24 W   Hi側電力値
# 4 FRQ-Hi 1647 Hz    Hi側周波数
# 5 DA4.0V 40.00 W   D/A4V出力する電力値
# 6 Vref 4.092 V     基準電圧値
# 7 TxCyc 1 sec     データ送出サイクル
# 8 Avrg 10 ticks    周波数測定移動平均回数
# 9 TxStyl No.+D+m  送信データのスタイル
             連番の有無、min,maxの有無

※ソースファイル(ファイルタイプをtxtにしてます)
   ・ダウンロード - pwrmon3.txt

 

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2021年5月14日 (金)

お手軽電力計 試運転・・・ちょっと失敗と改良点

アナデバの電力計用IC AD71056を使った有効電力測定回路、
この試運転に、リコーのデジカメGX100用バッテリー充電の
様子を記録してみました。

Gx100a
30分ほどフル充電。
その後40分ほど徐々に充電電流を減らしながら
フル充電に持ってきている様子が消費電力から
想像できます。

左側が充電器にセットしたGX100の電池DB-65。
G11_20210514101601

充電器の定格
G12

すると、あれこれ反省点が・・・

・現在は1秒に1行のデータ出力頻度。
 数時間記録するもの(ゆっくり変化するもの)だと
 データ量が多すぎる。
 一晩放置だと4万行にも。
 出力間隔を10秒や1分に切り替えできるようパラメータ
 設定を増やすべきだろな。
   ※1秒ゲートの周波数測定。
    それを10秒間積算して平均値を0.1Hz単位で
    出している。
    そこから電力値を計算。

・チャートレコーダーで記録することもあるかと
 電力値を電圧で出力するD/A出力を設けた。
 これはこれで役立つと思うが・・・
 さらに、A/D入力も欲しくなった
 例えば、
   温度や照度の変化を電力と同時に取り込む。
   充電中の電池の温度変化もいっしょに記録で
   きるかと。

・測定物をつなぐ出力に注意!
 今回、充電器をつなぐのに「スイッチの付いた延長コード」
 を使った。
 しかし・・・こいつにon/off表示のネオンランプが
 付いていた。
 充電電力の測定にはこのネオンランプ点灯の電力も加味さ
 れてしまってた。
 これが「0.06W」・・・失敗
    ↓
G13

A/D入力を増やすには・・・
現回路、ATmega328Pのポートは一つしか余っていない。
  ※PB5(LED出力)ポートで、これは割り込みや
   処理時間チェックのためのパルス出力用に
   置いておきたい。
A/D入力ポート(PC0~PC5)は液晶表示に使った。
これのデータ線(D4~D7接続)は、D/A制御の2本
「SCK、SDI」と共用できるか。
ということは内蔵A/Dが2ch使える。
なんとかなるか!

※積算した電力量もいるかな・・・
 もともとが積算電力計用のICだ!

 

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2021年5月13日 (木)

アナデバの電力計用IC試運転回路の電力を測ってみる

コンデンサドロップ方式の電源回路、ラジオペンチさんが
 ・peacefairのAC電力測定アダプタ PZEM-004T v3(回路調査編)
で調べておられます。
  AC100V/50Hzを加えたとき、実効値で15mAの電流。
  電力にすると1.5VA。
   (カレントトランスを使っての測定)
目的は3.3Vの電源電圧供給。
必要なのはおそらく20mWほど。(出力5mAほどとしたら)
それに1500mVAの電力です。

ところが・・・
電気代の元となる実際の電力(有効電力)はゼロの表示。
コンデンサを出たり入ったりするだけでチカラを出さない
電力がほとんどで皮相電力が1.5VAという話になるのです。

これ、どんなものかこちらで作った電力測定回路でも
試してみました。
この回路を試します。
  ・2021年1月8日:アナデバの電力計用IC、試運転
Pwr_mtr1a
     ↑ この部分の挙動

AC電流を実効値測定できるテスターをつなぎ、
2021年5月11日:アナデバの電力計用IC、ケースに入れAtmega328Pで読む
これで有効電力を測ってみました。
A11_20210513151101

60Hzで電流が約18mA。 (その時の電源電圧が97.3V)
これで計算できる皮相電力1.75VA
この時に液晶表示された有効電力0.28W
  ※Hz値はアナデバのICが出すパルスの周波数
   これをArduinoで電力値に換算。
電流に換算すると2.8mA。

ついでだから電源電流と供給電圧の関係をオシロで見てみます。
電流はカレントトランスでピックアップ。
電圧は普通のトランスを電源ラインにつないで。
こんな具合。
A12_20210513151101

電源電圧の正弦波ピークから外れたところ、ゼロクロス付近
(90度位相差)で電流が流れています。
  ※瞬時電力の変化を想像できますでしょうか?

コンデンサドロップ方式の電源、過去、あれこれ使ってきま
したが、
  ・有効電力はどうなんだ?
  ・電流波形はどうなっている?
この二つをちゃんと見たのは初めてかと。

  ※有効電力を測定してくれるお手軽機材、
   今回の製作でできあがったわけで。


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