電源

2023年1月30日 (月)

電流検出アンプ 入力端子になぜかマイナスが出てくる

過去、あれこれ電流検出アンプを使ってきましたが
「謎」の動作に遭遇。
使ったのはTIのINA281A3 。 100倍のアンプです。

回路電源Vsには+5Vを供給。
Rsenseはとりあえず0.1Ω。
IN+とGND間にCVCC電源をつないで、
IN-とGND間に定電流負荷を。

これでちゃんと。負荷電流に比例した出力電圧が
出てきます。
  ※これはあたりまえにプラスだけ

I11_20230130103001

ところが・・・・
IN+へつなげている負荷への供給電源を外すと・・・
IN+端子とIN-端子に「マイナスの電圧」が出現する
のです。

Rsenseの抵抗とIN-側の負荷を外しオープンにすると
およそ「-7.7V」が出現します。

ICの電源は+5V。
プラス電源だけの回路のマイナス電圧が出現で、
なんじゃこりゃ?

負の電圧を発生する可能性は・・・ICの中味だけ。

GNDへの短絡電流は約「-40μA」。
アンプのバイアス電流っぽい。

ブロック図や回路の動作解説には記されていませんが、
ICの内部でチョッパー回路が使われていて、そこで
作られたマイナス電圧が出てくるのかもしれません。


※追記
同種の電流検出アンプに INA290があります。
  ※アンプ後段にFETを付加して電流と抵抗比で
   ゲインを決める方式。
IN281とINA290のデータシートと比べると、
こんな違いが記されています。

まずIN+、IN-端子にマイナス電圧が出たINA281。

H11_20230131084001
入力電圧がマイナスまでOKと。

そしてINA290。
H12_20230131084001

こちらはプラスの入力だけ。

特性のグラフには、最低入力電圧が電源電圧に
依存する様子が示されています。
H13_20230131084201
電源電圧が5Vなら、計れる最低電圧が2.7V
と規制されてしまいます。

INA281は「マイナスまで計れるぞ」っというところの
構造の違いがIN+、IN-端子の電圧に出ているのだろうと
推測してます。

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2023年1月13日 (金)

Arduino UNOで0.00~40.00mA定電流負荷回路

過去、あれこれと定電流回路を紹介してますが、
今回のは電流は少なめ。
2023年1月 2日:PWMでD/A変換:アナログマルチプレクサの応用で
2023年1月 7日:PWMでD/A変換:アナログマルチプレクサの応用、解決方法

この続きで、「4~20mA電流ループ・インターフェース」回路用の
実験用定電流回路です。

計測系での4~20mA電流ループ・インターフェース、こんな
つなぎ方があります。

・装置側が電源を持っていて、計器側は
 その電流をちょっともらって回路を動かし、
 結果を4~20mAの電流にして返す構成。
 2線でつなげます。
C21_20230113101901
ちょっとの電流で動かせる圧力センサーとか
温度センサーなど。

・計器側の電流消費が大きい時は、装置側から
 電源を供給。
 3線接続。
C22_20230113101901

・計器側は自分で電源を持っていて、
 測定値を4~20mAで出力。
 制御装置からの供給だと4線で接続。
C23_20230113102001

こんな回路のテストには4~20mAの電流発生器
あるいは定電流負荷回路が必要になります。
  ※中華製のが安く出ているようですが・・・

計器の真似を(装置側から電源をもらって動作)
しようとしてもよかったんですが、汎用的に
使える吸い込み型の定電流回路=定電流負荷
にして、
  「PWM+LPFによるDACの能力」
を確かめてみました。
  ※電流ループだと、電流の向きさえ合わ
   せれば定電流回路はどこにでもつなげる。

吸い込み型の定電流回路、基本はこんなの。
C13_20230113102101

ボリュームやポテンショ、あるいはスイッチで
Vp電圧を操作して、「Vp÷Rs」で電流を決める
という方法です。

設定した電流を読む方法が、
 ・ループの途中に電流計を入れる。
 ・Rs両端の電圧から電流値を計算。
と、いうのが普通。

今回は、
  PWM+LPFで出したVp電圧と、検出抵抗Rs値を信じて、
  PWMのデューティを変えて電流値を可変出力。
という方法を使いました。

ブロック図で示すとこんな具合。

C14_20230113102301

校正モードで設定するのは、デューティ100%
(MPXのVref選択入力がいつもH)のフルスケール電流値。
これを「0.01mA」単位の読みで(別の神様電流計で計測)
設定します。
  ※今回はフルスケールで12bitあたりを狙っています。

校正時、デューティ100%で仮に40.00mAが出てきたと
すると、PWMでのデューティ設定範囲は「0~3999」
にします。
つまり、デューティ0/4000~3999/4000が範囲。

デューティ比がそのまま「mA」値になり、
「00.00~39.99mA」と0.01mA単位で設定できるはず・・・
そんな目論見です。

そして、0.00mA→0.01mA→0.02mA→という最小桁を
安定して可変する出力というのもやってみたかった
制御で、そのために
 ・オフセット電圧の小さなオペアンプを選ぶ。
 ・バイアス電流も小さいの。
 ・±電源で動作させる。 ぜいたくに。

使ったケースは
2022年8月24日:パルスジェネレータを作ってみた:箱に入れた
での、ダイソー・100円(税別)樹脂ケースです。

C12_20230113102501

FLUKEを電流計モードにして操作してらほんとにぴったし。
エエ感じにできました。
手動操作だから PWM+LPF でも時間遅れは気になりません。
  ※セトリング時間、なに?それ?のモード

C11_20230113102501

「0.01mA」桁の操作がそのままテスターの読みに
出ます。
電流の読みを見ながらポテンショを左右に微調という
操作とは違う感覚です。

Rsを小さくすれば電流値を大きくできます。
今は20Ωで40mAですが、2Ωなら400mA。0.2Ωなら4Aに。

  ※電流を大きくしようとすると、FETのゲート
   駆動電圧を高くする必要があるかもです。
   オペアンプの+電源が+5Vでは間に合わないかも。

※関連
2021年4月4日:オペアンプとMOS-FETを使った定電流負荷回路
2020年8月27日:オペアンプとMOS FETを使った定電流回路・・・電子負荷回路・・・
2020年3月12日:定電流回路の電流検出抵抗を試す
2020年1月24日:メモ:4-20mA電流ループ用ICとデジタルアイソレータ


※現時点の回路
Cc31

・手持ち部品の関係でロータリーエンコーダはBOURNS
 のを使用。
・2回路入りオペアンプを使ったのも手持ち部品の関係。

※スケッチ zip圧縮
  ダウンロード - cl40ma1.zip

※温度変化の様子
2022年7月6日:デジタルテスター「FLUKE 87IV」の赤外線通信ユニット完成
でFLUKEテスターからのデータ吸い上げができるようになった
ので、定電流回路の温度変化を調べてみました。
使ったのはこの→2017年11月6日:液晶表示器「焼き鈍し」
での保温箱。
この中に定電流回路を置いて通電開始。
「電球」で段ボール箱内を温めます。

結果・・・
Cap074
定電流回路の設定を20.00mA。 (供給電圧は24Vで)
その時のテスターでの読みが20.003mA。
箱内を50℃まで上げると19.983mAに。
20.003mA→0.02mA下がりました。
30℃の温度上昇で電流がざっと0.1%下降。
1℃に直すと「33PPM/℃」。
基準電圧の変動なのか電流検出抵抗RsとかLPFの
分圧抵抗の変動なのか。
もうちょい調査が必要です。

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2023年1月 7日 (土)

PWMでD/A変換:アナログマルチプレクサの応用、解決方法

2023年1月2日:PWMでD/A変換:アナログマルチプレクサの応用で

では、ATmega328PのAREF端子をオペアンプで
バッファして取り出した1.1V基準電圧を、
4053マルチプレクサに入れたところの電圧波形が
おかしいのに気付きました。

M10

X0入力とX1入力を切り替えるとき、一瞬の
短絡が起きているのではないかという推測
です。
おそらくこれが原因だろうと。

その解決策として、こんな回路にしてみました。
コンデンサを付加できる基準電圧ICを使います。
  ※PWMでのD/Aコンバータ、今まで使って
   きたのはこの方式だった。

53_01
この「電圧出力」で、定電流負荷回路をこしらえて
みました。
  ※4~20mAの電流インターフェース
   計装回路を試験するため。
最小桁を0.01mAにして0.00mA~40.00mAまで可変。
およそ12bitの分解能です。

これまでだと負荷電流を電流計で計って表示という
手法が多いんですが、今回はロータリーエンコーダ
の1クリックで0.01mAをup/downします。

電流計としてつないだモニター用テスターの目盛が
0.01mA単位で反応するのはなかなか小気味いいもの
です。
ポテンショを回して表示値を落ち着かせるのではなく、
思った数値で止められるのがエエです。

※気遣い点
・安定性の良い基準電圧ICを。(高価でも)
   初期精度はキャリブレーションでカバー。
・基準電圧ICの出力にコンデンサをつないでも
 OKなものを。
・電流制御オペアンプは、低オフセット品を。
・電流検出抵抗もエエものを。
・0mA近くの制御ため、単電源はあきらめ±電源で。

  ※全体の回路はまた今度

定電流負荷だけじゃなく、定電圧回路の電圧設定にも使え
るかと。

※関連
2019年9月14日:良かれと思って付けたコンデンサが・・・
  ◆AD680発振!


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2022年12月29日 (木)

メモ:プラマイのちょっとだけ電圧が欲しい時の電源回路

±1.25V以上なら、出力可変電圧レギュレータLM317とLM337が
利用できます。
でも±1.0V以下だと、エイヤァで利用できるICが無いので、
回路を作らなくてはなりません。

そんな時のサンプル回路を示しておきます。
例として、±0.5V。
オペアンプの出力を直接使うには、電流がちょっと多いぞ
という場合です。

Pm11
基準電圧は共通で、プラス側は非反転アンプ。
マイナス側は反転アンプで制御します。
  ※過電流保護は示していません。
プラス側のAMP1は単電源でもOK。
  ※マイナス側と同じ石で両電源でもOK。

マイナス側のR1をプラス出力V+につなぎ、
R1=R2にすればトラッキング電源になります。
  ※この場合だと、プラス側の電圧に追従。

もっとちゃんとしようとすると・・・
電源オン・オフ時の異常電圧発生を防止するため、
ツェナーダイオードを出力に入れておくとか、
利用する回路によってはあれこれ考えなければ
なりません。


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2022年11月 2日 (水)

お手軽・高電圧発生回路を探して

ネットをさまよってましたら・・・
リニアテクロロジーのアプリケーションノート「AN45」で
こんなのを発見。
https://www.analog.com/media/en/technical-documentation/application-notes/an45f.pdf

Figure 17. 1.5V Powered Radiation Detector

500v
1.5Vの乾電池から500Vを生成。
高圧整流部がコッククロフト・ウォルトン回路

回路に記されたセンサーの型番が「LND-712」
電源ICは LT1073  ちょっと高価だけど現行品。
著者は Jim Williams さん。

※関連
2011年06月22日:訃報:アナログの皇帝、逝く
(EETIMES)アナログの巨星が相次いで逝く、Linearのジム・ウィリアムスとNationalのボブ・ピーズ

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2022年11月 1日 (火)

テスター精度確認用DC500V電源制御回路案 #3

お手軽に高電圧を出せるかどうか・・・
2015年04月25日:ダイソーで買ったACアダプタを解体してみる
この残骸を引っ張り出してきて試してみました。
  ※左側G208のが残ってました
T10
電源回路を組むのは面倒なので・・・
トランスの2次側(元の)に5V電源とパルスジェネレータ
(Nch MOSFET出力を装備してるので)をつなぎます。
T11_20221101105701
元の1次側には100:1の高圧プローブを。
とりあえず負荷は無しで。

電源5V、周波数10kHz、デューティ6%でこんな波形
(P-Pで600Vほど)が出てきました。
T12_20221101105701

5V電源の電流は0.17A。
周波数を20kHzにしても大きくは変わりませんでした。
このあたりはFET駆動系の問題(ゲートの遅れ)もある
かと思います。

ACアダプタのトランスを物色すればなんとかなるか
なぁ~っという感触。  100V/200V両用のとか。

※5V電源 10kHzで
デューティ 5V電流 出力P-P
  2%  0.02A  300V
  4%  0.10A  500V
  6%  0.17A  600V
  8%  0.26A  680V
と、変化しました。

パルスジェネレータ、デューティを一定にして
周波数(設定は周期)を可変できるので、なかなか
便利っす。

※11月7日追記
ダイソー製ACアダプタのトランスを、MC34063で駆動
してみました。
しかし一次側(低圧側)のインダクタンス値が小さくて
思うように2次側出力(高圧)が出てきませんでした。
  元の回路から。フライバックコンバータであるのは
  間違いなし。

昔、試しに手で巻いたトランスがあったよな~っと
探してみたら、20巻き:200巻きのが出てきたんで、
同じようにMC34063をつないでみました。
T11_20221107101101

5V入力で150Vくらいの直流が出ました。
巻き数を増やせばなんとかなりそうです。
電源電圧を上げると、DCコンICの出力耐圧が
やばそうなので、無理はしてません。
電源を12Vにして、耐圧の高い駆動用トランジスタを
追加すれば巻き数比は楽になるかな。

ジャンクのスイッチ電源から取り外したトランス、
ヒートガンで加熱したら、コアなどを固定してある
樹脂(接着剤)?が柔らかくなって、うまいことバラ
せます。


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2022年10月27日 (木)

テスター精度確認用DC500V電源制御回路案 #2

テスター精度確認用DC500V電源制御回路案の続き。

パワーを取り出そうとしているんじゃないので、
こんなのは・・・・
Ee1_20221027174601
高電圧の定電流電源を用意しておいて、
GND間の電圧が一定になるように制御。

定電流回路、簡単には高圧電源と抵抗だけ
でも実現可能。
Ee2_20221027174701

これだと500V固定レンジじゃなく、250Vとか100V、50Vの
レンジ切換を1回路で実現できそう。

高圧部、プラス側からの定電流回路、こんなのは・・・
Ee4
絶縁型のDC-DCコンバータを使いますが、
Rsの値で電流を決めたらほったらかし。
  この回路だと、高圧電源に乗るリップルはどうなるかな?
  安定化される?

Pch MOS-FETだと、Vgs電圧の特性が関係して、
Trのように「Vbeはほぼ一定」が使えなくなるんで、
ややこしい。
リニアで使おうとすると、ちゃんとフィードバックが要る。
TL431でうまいこと行けへんか?

出力電圧はマイナス側の定電圧回路で決まりますんで、
電流値はエエかげんでエエ。

※追記
汎用SWレギュレータICでの高電圧の発生、
ONセミコンのアプリケーション・ノートを探すと、
参考になるのが出てきます。
https://www.onsemi.com/pub/Collateral/AN920-D.PDF

・FIG27 MC34063  190V/5.0mA
Fig27
・FIG28 uA78S40 334V/45mA
Fig28

重要パーツがトランス。
これをなにかから流用して手抜きできればと
考えるわけです。

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2022年10月26日 (水)

テスター精度確認用DC500V電源制御回路案

DC500Vを作る元となる高電圧発生回路は置いて
おいて、制御系を考えてみます。

まず、普通の可変電圧電源回路。
オペアンプの電源と主電源の電圧が同じ。
D1_20221026102501
オペアンプの出力にNPNトランジスタをくっつけて
電流を増やします。
最大出力電圧はオペアンプのHレベル出力電圧に
依存します。
だから、LM358などの出力電圧が電源電圧まで
上がらないものは不適格。
R-to-R入出力のものを選びましょう。

「CVCC」電源ならこんな構成でしょうか。
D2_20221026102601
NPN Trのベース電流をR3で供給。
それをオペアンプで引っ張ることで電流を減らして
出力電圧を下げるという仕組みです。

さて、オペアンプ電源と主電源(高圧側)を分離したいとき
はどうすれば・・・
オーディオ・パワーアンプだと「正負」の駆動を考えなければ
なりませんが、正電圧電源だとプラス側の電圧可変を考えればOK。
  ※短絡保護や発振対策など、あれこれ
   ありますよ。

ブースターにNPN Trを使うとすると、こんな感じでしょう。
D3
オペアンプの出力を、直接、高電圧の回路につなぐ
ことはできません。
なにかの緩衝部材が必要です。
この場合はTR1。
オペアンプをオープンコレクタにした、という
感じでしょうか。

エミッタ接地のTR1が途中に入りますんで、
オペアンプ入力の正負がひっくり返ります。
また、出力電圧を下げると、R3の両端に高電圧が
かかります。

この回路の心配点が、TR1がオフしたら、TR2は
フル電圧を出そうとしちゃうこと。
電源投入時や電源断時の挙動を考えなければ
なりません。

この出力段NPN回路では、前段のTR1をこんなつなぎに
する回路も見かけます。
D4
エミッタ接地より、ゲインが下がるので安定する
かも。

もう一つが出力段をPNP Trにする方法。
D5
  ※ダーリントン接続ではありません

この場合、オペアンプがオフしたらTR1もTR2もオフ。
抵抗駆動の出力NPN構成より心配は減ります。

しかし、コレクタ接地のTrが2段となってゲインが
上がります。  ・・・発振するかもです。

その対策(ゲインを下げる)にこんな手法が本に載ってます。
D6
TR2のコレクタ電圧が上がったら、TR1のエミッタ電圧を
上げてTR2のベース電流を減らすことでゲインが下がります。
どのくらい効かすかはR3とR4の比率。

出力段NPNの場合もこんな方法が。
D7  
出力端子電圧が上がったら、TR1のベース電流を
増やしてTR1のコレクタ電流も増やします。
するとTR2のベース電流が減って出力電圧が
下がるという仕掛け。

玉村俊雄著 「OPアンプIC活用ノウハウ」
  では、この負帰還を「マイナーループ」と
  呼んでいます。
Da11
   ※持っているの、1983年の初版でした。

この本↑とこの本↓
稲葉保著 精選アナログ実用回路集
は、アナログ回路の設計製作では手放せません。


※最大出力電圧DC500Vくらいで、テスターの精度確認に
 使えるような電源回路。
 なにか良いのがあれば、ご教示ください。

 出力電流は、テスターを駆動できればOK。
 2kΩ/Vあたりのメータ感度だと0.5mA。
 2mAもあればOKかと。
 それでも、500Vなら1Wの電力に。

 出力電圧を読むのではなく、指令電圧に対して
 追従して欲しい。
 10Vステップくらい。
 ロータリーエンコーダをぐるぐる回して
 出力電圧を設定するという操作。

 高耐圧デバイス、バイポーラ・トランジスタより
 MOS FETから選ぶほうが良いかもしれません。

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2022年10月25日 (火)

「糸ようじ」のプラケースを使うシリーズ:テスター校正用電源

まだ完成形ではありませんが、テスターのDC電圧レンジの
精度を確認するために、でっち上げました。
  1V、10V、25Vの3電圧を出力。

組み込んだのがダイソー「糸ようじ」のプラケース。
F11_20221025092901
2020年4月27日:どなたかいりませんか? まずは抵抗→コンデンサ→IC
の時に頂戴した基準電圧IC「AD2700L」を使った工作です。

  ハーメチックシールのはもう無いようです。
  でも、CER-DIPのはまだ現行品のようです。

F12_20221025092901

25Vを出すため、30V出力のDC-DCコンバータを使いたかったの
ですが、手持ちがありませんでした。
   MINMAX社の±15V出力 MAU109が適合。
   でも、買い置きを使ってしまってました。
そこで、MC34063で昇圧DC-DC回路を。

F21_20221025092901

出力電圧は仕事場のデジボルを「神様」と信じて
ポテンショを調整します。

手抜きで、ユニバーサル基板はネジ止めしてません。
基板を底に置いて、梱包用スポンジ材を使ってフタで
押さえ込んでるだけ。

将来的には・・・
  ・せめてDC 50Vくらいまで出したい。
  ・0.1Vステップくらいで出力電圧を可変。

それがうまいこといったら、最大DC 500Vあたり
のを10Vステップくらいで可変。

直流のがうまいこと行ったら交流に挑戦。

てなところがツール作りの目標でしょうか。

※「糸ようじ」のプラケース関連
2021年3月23日:中波振幅変調電波発生回路 いわゆるAMワイヤレスマイク
2022年7月7日:「糸ようじ」のプラケースを使うシリーズ:赤外線リモコンチェッカー
2022年10月19日:ダイソー「糸ようじ」のプラケース、単3電池が12本入る


※DC0~+50V出力部案
50v
0Vも出せるよう、マイナス電源が必要に
なります。
PWMの発生と制御はArduino-UNOで。

500Vクラスとなると、高電圧の定電圧電源を作る感じに
なるでしょうね。

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2022年5月30日 (月)

モノリシックパワー(MPS)社製ブーストコンバータIC「MP3120」試運転

電池電圧チェッカーでは、検査する電池からLED表示の
ための電力を取り出しています。
使っているのはリニアテクノロジー(現在はアナログデバイセズ)製
の「LTC3400」。
およそ0.8Vの電圧があれば起動します。
これで、計測と表示を行うマイコンのための電源約3.8Vを出力
します。

このLTC3400、徐々にですが価格が上昇。
今は一つ700円くらいになっています。
  ※昔は350円くらいだったのに。
   製造終息品ではなく現行品です。

似たようなスペックの「石」がどこかに無いものかと
探していました。
 ・同じピン配置
   プリント基板のパターンや部品を
   変えたくないので。
 ・同じような能力
   0.8Vで起動してほしい。

見つけたのが「モノリシック・パワー・システムズ」の
MP3120」。
デジキーだと250円くらいの価格です。

スペックで少々異なるのはフィードバック電圧。
LTC3140が「1.192V~1.23V(typ)~1.268V」となっているところ、
MP3120だと「1.17V~1.21V(typ)~1.25V」と少し低くなっています。
  ※およそ2%。 誤算の範囲かと。

さっそくですが、試してみました。
ひさしぶりに引っ張り出してきたDCコンバータの実験回路。
  ・反転型チャージ・ポンプIC:LM2776の特性
なんかで、この実験回路を使っています。
2010年に製作したもので、マイコンは「ATmega88」。
  ※Arduino-UNOを使い始める前です。

U11_20220530165101
組んでいるユニバーサル基板がサンハヤトの「ICB-98」。
「紙エポキシ」なんで切りやすい。
そして、◎パターンはハンダメッキで、手組みに使うのに
最高だったんです。
ところが、ラインナップから外れちゃいました。
ハンダ無しのフラックス仕上げのタイプが出ていますが、
作業の時に手で触ると銅箔面が傷んじゃって使いにくい。
で、このシリーズは使わなくなっちゃいました。

こんな回路。
Dcctest1

MP3120を小基板に組んで、
U12_20220530165201
3.75V出力での、入力電圧を0.1Vステップで変えながら
負荷電流を変えて、出力電圧の変化と入力電流の変化を
グラフにします。
Cap016
Cap015_20220530165401
LTC3400は3.3Vと5.0V出力で計っていますが、およそ、
似たような感じです。
 ・2010年11月04日:LTC3400の特性

実機(電池電圧チェッカー)に取り付けてみて様子を見ます。

※LTC3400の標準回路
T1_20220530165401
※MP3120の回路
T2
R1=1MΩ、R2=470kΩ、L1=10uHで試しました。

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