技術史

2024年8月20日 (火)

「水晶板ピエゾ電気計」とは

発端は図書館で借りたこの本。
 ・小林エリカ著「彼女たちの戦争: 嵐の中のささやきよ!」

Kk11_20240820135901
いろんな女性が紹介されています。

この関連でさらに図書館から借りてきたのが、
 ・川島慶子著:「マリー・キュリーの挑戦 ― 科学・ジェンダー・戦争」

Kk12_20240820135901

この本のp.71 『7.ピエール・キュリーの「個性」』
にこんな記述があったのです。

・・・兄のジャックと共同研究をはじめ、
水晶板ピエゾ電気計を開発します。
これはごく微量の電気量の測定を可能にする機械
で、後にピエールがマリーと結婚して共同研究す
る際にも、大変役立ったものです。

そこで、疑問。
水晶板ピエゾ電気計とはどんなものなのか?

googleに聞きますと、
 ・鉱物たちの庭:979.水晶(圧電性)
に記されていました。
しかし形状など詳細は不明。
英語で検索しなくちゃならないかな。
どう聞けば良い??


そういや、この発見も女性でした。
 ・2016年08月30日:『宇宙を測る方法』

この本では、
  コンプトメータ
  アリソメータ
が知らない装置として出てきました。


※KDHさんに倣ってChatGPTに尋ねたらこんな絵が出現。
・ピエール・キュリーの水晶板ピエゾ電気計をイメージした描写
Cap001_20240821122601
  (リサイズしてます)


※Quartz Crystal Electrometer で検索

Curie piezoelectric quartz balance or electrometer
Mastering picocoulombs in the 1890s: The Curies’ quartz–electrometer
Piezoelectricity and piezoelectric quartz

Marie Curie and the miracle machine
  ・https://carnotcycle.wordpress.com/wp-content/uploads/2017/06/mir04.jpg
  ・https://carnotcycle.wordpress.com/wp-content/uploads/2017/06/mir05.jpg

     ↑
ホンマもんの写真とChatGPTの想像図、だいぶと違いました。
単純に信じたらあかんということで。

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2024年7月30日 (火)

古いファイルを整理していたら・・・トラ技のGND記号

昔のカタログなどを整理していたら、こんなトラ技記事の
コピーをファイルに綴じていました。

トランジスタ技術2000年1月号
   (クリックで拡大↓)
A22_20240730110201
トランジスタ技術で使われているグラウンド記号を
「▽」に変えるよっという案内です。
これまでの変遷も解説されています。

「大事な記事だ」っと考えて、コピーを残して
いたのでしょう。 
  本誌そのものは書架にあります


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2024年7月18日 (木)

気になる回答 トラ技1992年4月号での出題

昔のトラ技をパラパラめくりしていたら、
付箋を挟んだページに遭遇。

1992年4月号 p452:小林幹典
 不定期連載
  ロジック回路パズル教室 其ノ三
   脳の暖機運転
   IQのメンテナンス
   知識のリコール
Tt041

記事の内容は、D型フリップ・フロップのD入力が
LあるいはHに固定されてたら論理圧縮して内部ゲート
の数を減らせるぞっというお話。

そこから発展して、
  ↑↓両エッジを検出する方法は?
という出題につながります。

Tt42

※回答例
Tt43

この解説記事、興味深かったんでしょう。
ページに付箋をはさんでいました。
しかし・・・
  次号にも次々号にも回答は無し!

きっとD-FF内部を構成する内部ゲートのつなぎ方の
解説になるかと想像しているのですが、この記事の
答え、今見ても気になります。

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2024年7月17日 (水)

40年前の「HAKKO DASH」

昔のカタログ、「いつかいるかもしれん」と
残していましたが、「こりゃいらんわな」っと
いうのはどんどん処分しています。

そんな中、捨てられないのが「岡本無線」の
総合カタログ。
1984年のと1992年のを残しています。

Ok11

掲載メーカーのマーク一覧。
Ok12

  ※本になっているので、そのものズバリの
   検索ではなく、パラパラめくりが今でも
   役に立ちます。

で、目に入ったのが「白光金属工業」のページ。

先日来、HAKKOダッシュ(15W)の温度を上げたい
とあれこれ試行錯誤していましたが、40年前の
同名ハンダゴテには「15W」品に加えて「20W」
がラインナップされていることが分かりました。

Hd11

15W、20W、25Wと3種類。
25W品はちょっと大きくなる。

Hd2
現行の15Wではちょいとパワー不足。
現行品にも20Wのヒータを入れてもらいたいところです。

  ※このコテ、自宅に置いてあるかも。
   探してみますわ。

2023年8月12日:データシートが見つからない!シャープのSSR「S201DD2」
2021年10月4日:どこの半固定抵抗だろう?
でも、このカタログが役立っています。

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2024年7月 4日 (木)

1mm方眼のフィルム

マンガ(機構的な概略を示す絵ね)を書く必要から、
「方眼紙、方眼紙。 ひさしぶりやん・・・」っと図面棚
を探していたら、こんなのを発掘。

Hh1

プリント基板のレイアウト、「テープ」を貼っていた頃に
使っていた1mm方眼のフィルムが出てきました。
「IZUMIYA IC」っとメーカー名が入ってます。
1980年台の遺物かと。


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2024年3月10日 (日)

発掘! CP/M-2.2用ROMDISK

技術評論社のプロセッサ誌 1988年12月号に掲載してもらった
  CP/M-80用ROMディスクの製作
この元原稿(関連ソースと)が発掘できましたのでアップし
ておきます。

  でも【図】が発掘できてません。
  どこかのファイルの中に埋もれているはずなんですが・・・

CP/M-80の運用はフロッピディスクでした。
両面倍密で1.2Mバイト。
それをちょっとでもお手軽、高速にということで、
安価になってきたダイナミックRAMをつないで
RAMディスクをつなげてました。
  ※とうぜん手作り
そしてこの記事で紹介したのは、常用するプログラム
を「ROM」に入れて、高速に読み出しできるようにという
ROMディスク」です。
エディタやアセンブラなどの開発ツールをROMに入れて
おけば、いちいちフロッピにコピーする手間が無くなり
ます。 起動も一瞬。

この記事に含めていたのが同僚が作った「ICP」。
CP/MのコマンドプロセッサCCPの改良版です。
起動するプログラムの検索順序(RAMディスク、
ROMディスクに対応できるよう)や、ファイル消去
の「ERA」コマンドを拡張した「ERQ」コマンドで
ワイルドカードでの消去を「Y/N」で確認しながら
できるようにしてあります。

ハードの回路図が無いと、真似しては作れませんが
およその想像はしてもらえるかと。
プリセッタブルカウンタを使ってROMディスク、
RAMディスクのアドレスを生成。
そのアドレスデコーダはPALの16L8。
原稿txtの中にPALの式が入っていますが、
これだけでは何?でしょうなぁ。

   ・ダウンロード - romdisk.zip

回路図などが発見できればまた紹介します。

プロセッサ誌の目次(コピーして綴じていたのをスキャン)

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2024年2月29日 (木)

37年前の6303用デバッグ・モニタ

日立8bit マイコン 64pin SDIP HD63C03YP
が、出て行ってしまったということで、
 「せやせや。どこかにあったはず・・・」と、ハードディスクの
 中をちょっと発掘作業。
631

プロセッサ」誌に掲載してもらった6301、6303CPU関連の
原稿テキストが発掘できました。
  でも、回路図などの図表は不明。

1988年5月号 GP-IBデータ・モニタと6303用デバッグ・モニタの製作(上)
1988年7月号 GP-IBデータ・モニタと6303用デバッグ・モニタの製作(下)

  ・ダウンロード - mon63.zip

プロセッサ編集部へ送った原稿文、それと6303デバッグモニタの
ソースファイルです。
CP/M時代のものですんでとうぜんアセンブラ。

圧縮ファイルの中の「プロセッサ原稿.txt」の中ほどに
 ■ 6303用デバッグ・モニター解説
というところから、デバッグ・モニターの使用方法解説が
始まります。
   それまではGP-IBモニタの解説
「MON63-1.txt」はモニタを動かした時の様子です。

アセンブル、逆アセンブル機能など「CP/MのDDT」を
目指して作ったのです。

10進、16進計算できるコマンドも装備してました。
8000>Hex calc=12*34,\1111+\2345,ABCD-\1111,8901/33
03A8 = \00936
0D80 = \03456  「\」記号前置が10進を示す
A776 = \42870  0~9,A~Fは16進
02AF = \00687

トレースコマンドはこの3つ。
 Trace   「プログラム・トレース」(表示あり)
 U-Trace 「プログラム・トレース」(表示なし)
 N-Trace 「プログラム・トレース」(サブルーチン内表示なし)
RAM上のプログラムを指定したステップ数、実行します。

リセットのタイミングでモニタを入れたROMのアドレスが
リセットベクトルになるようにして、その後はRAMに
切り替わるようにして、ターゲットプログラムを
ロードできるようにしています。
回路図が見つかっていないでの詳細は不明ですが、
雰囲気は分かりますよね。

「必要なメモリー・サイズは、ROMが約6.2kバイト、
 RAMが280バイトです。」と記しています。

※関連
2023年4月10日:「8085用デバッグモニター」を褒めていただいたので

※さらなる発掘
アドレスマップアドレスデコードの説明が出てきました。
  (クリックで拡大↓)
1_20240304083201
・アドレスデコード回路
  ほんとは最上位になるRAMをリセットで禁止。
  リセットで最上位がROMになる。
  てっぺんにあるリセットベクトルをROMから読み出す。
  モニターに制御が移る。
  ROM領域にデータを書く(振りだけ)とリセットjumpを
  解除。
  最上位がRAMになる。
  てっぺんに集まっているベクトルエリアを含めて
  ユーザープログラムはRAM上で試運転できる。
1_20240304083301
こんなシーケンスでモニターが立ち上がります。


※さらに追記
フォルダ WCC_A63 の中にある「A63.EXE」で
アセンブルできるよう、モニターのソースを
いじりました。

  ・ダウンロード - mon63a.zip

A63.EXEは「William C. Colley, III」さん作の
クロスアセンブラ。
MS-DOS上で動きます。 (Windowsのコマンドプロンプト)

日立の6301ニーモニックとはちょっと違うところがあり
ますが、手を加えればアセンブル可能です。
先日のMON63.ASMをこれでアセンブルできるように
したのがMON63a.ASM。
出てくるHEXファイルをバイナリに変換して比較したら
全部一致してたんで間違いないかと。

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2023年12月 6日 (水)

『部室からCQ ham radio 創刊号を発掘した話』

「X:twitter」から流れてきたお話です。

JA1YDU:部室からCQ ham radio 創刊号を発掘した話

FM2A05Aへのレクイエム
   五極管「FM2A05A」と「ソラ」比較

横浜旧軍無線通信資料館

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2023年7月19日 (水)

40年前のトラ技:回路図用テンプレート

書架の整理で昔のトラ技を移動していたら・・・
ついつい見入ってしまいます。
ほとんどのトラ技、広告は外してしまっていて、
接着剤をくっつけるために使っているページが
ちょっと残っているだけです。

「おおっ!」と思ったのが
1984年11月号に残っていた「サンハヤト」の
広告ページ。
Tp01
こんな「テンプレート」が紹介されていました。
Tp14
  NC彫刻機で1枚1枚ていねいに仕上げた
  精密級-電子回路用テンプレート
価格が1800円。

回路図はトレーシングペーパーに手書きの時代。

机の引き出しを開けると、当時使っていた回路図
描画用の論理記号テンプレートが出てきます。
T31_20230719085901

広告のサンハヤトのテンプレート、これは使ったことが
ありません。

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2023年7月 4日 (火)

タイタニック号の遭難者を救助したカルパチア号の記録

Twitterに流れていたリンク
タイタニック号の遭難者を救助したカルパチア号の記録 : R.M.S. Carpathia
  ・https://uec.repo.nii.ac.jp/records/9506

電気通信大学学術機関リポジトリ C-RECS
UECコミュニケーションミュージアム刊行物 展示資料
  公開日 2020-02-14
※日本語のpdfです

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