技術史

2021年10月20日 (水)

古紙回収で『日本船舶無線電信局局名録』

昨晩、水道屋・亀ちゃんが「古紙回収にこんな本が混ざってた」っと。
1965年版、日本船舶無線電信局局名録

21_20211020090201
500ページほどの本です。
「海栄丸・無線部」のハンコが押されているんで、
実際に船で使われていた本なのでしょう。
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 最初のほう、10ページには「海岸局配置図」。
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広告ページには「JRC」の受信機。
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そして、アマチュア無線をやってるだけでは知り得なかった
コールサインの秘密。
現在のアマチュア局のコールサイン、その先頭は・・・
JA1AAが庄野さん(sk)、JA3AAが島さん(sk)。 と。

で、船舶局の先頭は?
それがこの本に載ってました。
  JAAA  第1清寿丸 1175t 漁

JAABが抜けて、JAAC、JAAD、JAAH・・・と続きます。

船名からコールサインを引くこともできます。
  宗谷 JDOX ジユンシセンソウヤ
        2734t 海上保安庁 巡

この本に押されていたハンコの「海栄丸」を
探すと・・・
  海栄丸 JNOU カイエイマル
         44000t ジャパンライン 油
その直上には、
  海王丸 JFPC ウンユシヨウカイオウマル
         2284t 運輸省航海訓練所 練

「JAAA」の載ったページ
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「宗谷」の載ったページ
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この本、どなたかいりませんか?
  (捨ててしまうのはもったいないような)
厚み制限の無いレターパック・プラスでお送りできます。
  (運賃とお駄賃はいつものようにビール券で)


※海岸局JOC
スキャナーがやってきた:JOC 落石無線電信局
跡地を1983年に訪問してます。


※追記 摩周丸(初代)のコールサインが載ったページ
A11_20211021141501
ほとんどが青函航路。
内海で距離も短い「宇高連絡船」には「電信」って
なかったのでしょうね。


※追記 JA3RMRさんから、JOCやJCSの話が出たんで、
短波海岸局のページです。
00
そして、無線電報料金表がありました。
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旧ブログで、アンテナの写真をアップした
   2008年06月02日:NDB RK 340kHz
も、航空無線標識局配置図に出ていました。
01_20211023161501

もう一つ(これで最後か)
沖縄返還が1972年。 この本の1965年はまだ「日本」じゃない。
そこで、琉球船籍の一覧ページを見ると・・・
コールサインの頭が「K」になっていました。
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ここでも新たな疑問が。 日本の船もなんですが、
「伝送上の名称」に「xxxマル」となっている船だけじゃなく
「xxxマルタク」というのが見られるのです。
この「タク」っていったい何?





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2021年10月 8日 (金)

「ZILOG SUPER 8 DESIGN MODULE REV1」という基板

ジャンク箱を片付けていたら、こんなのが出てきました。
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  (クリックで拡大↑)
ZILOG SUPER 8 これの試用基板というところでしょうか。
MAX232が乗ってるんでRS-232Cレベルでのシリアルインターフェース。
RAM(32kバイト)はSONY製。
日立のLS373やLS32が乗っていたりと、国籍がよくわかりません。

残念ながらROM(27256)はソケット。
ということは「何かが動くかも」は期待できないのかな?
CPU「Z0880020」もソケット。
チップには、
  「SUPER8 ROMLESS
   SYSTEM ON SILICON
と記されてます。
SYSTEM ON SILICONが気になるなぁ。
モニターが動くんだろうか。

ということで、この基板、どなたかいりますか?

※ご希望の方は、この記事にコメント書き込みしてください。
(匿名でOKですが、メールアドレスを記入して)
運賃はご負担ください。

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2021年9月14日 (火)

日立のスタティックRAM HM6147あれこれ

JK-FF 4027 使用例:ロジックICを使ったエレクトロニックキーヤー
に出てきた日立の「4kビット」スタチックRAM「HM6147」
これ、調べますと面白い。

GoogleでHM6147

 メモリーキーヤーへの応用
  ・HM6147を使ったメモリーキーヤー

※歴史
牧本次生が語るルネサス・マイコンの源流 第3回●不和の始まり
CMOS 高速 SRAM の開発(pdf)
CMOS高速4KビットSRAMの開発と量産化
日立電子部品・半導体 1980_01_11 (pdf) 
半導体の話 semi_20-1 (pdf)
3μmプロセス (wikipedia)
Memory_cell  (wikipedia)

HM6147、なにやら歴史的チップだったようです。
1ユーザとすれば、
 「メモリーバックアップできる低消費電力のスタティックRAM」
という要求仕様。
  単純な用途だから1bit構成でOK。
  スピードも不要。

余分に買ったチップがどこかで眠っているかもしれません。
Z-80や64180で使った16kや64kのD-RAMもどこかで
眠っているはず。
  本も含めて、これらの処分を考えないかんなぁ。

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2021年9月11日 (土)

単安定マルチバイブレータ 74123、74423、4538(TC4013を追記)

修理品の回路にモノマルチ「74HC423」が使われて
いたので、昔話をあれこれと。

リトリガブル・モノマルチの代表が「74123」。
プリフィックスが74LSになったり74HCになったり
しますが、基本動作は同じ。
そして、4000番シリーズのCMOSになると
4528」とその高精度版の「4538」。
Mm_20210911133101
  ※C側をGNDにつなぐや大容量コンデンサの
   時は抵抗やダイオードをかましておくなど
   あれこれと注意点もあります。

タイマーICの有名どころは「555」なんですが、
これはリトリガブルじゃありません。
そしてトリガー入力がエッジじゃなくレベル
です。
入力パルスの↑・↓エッジを検出してという
動作に555は不向きです。

さて、74123ですが、「リセット入力」を使うと
思わぬ失敗に出くわすことがあるのです。
  ※それを同ピン配列で解消したのが「74423
   なんです。

この論理表を見てもらいましょう。
423a
74123(赤)74423(青)の「1~5」は同じですが、
74123の「6」のところ、怖い動作が記されています。

リセット入力がLの時(つまりリセット中)にA、B入力が
有効エッジを検出した状態で待機していると、
リセット入力の解除(L→H、つまり↑エッジ発生)で
トリガー出力が出てしまうのです。
リセットでパルス出力を止めたはずなのに、
リセットの解除でパルスが発生してしまうという
理不尽な仕様です。

74423や4538ではこの条件が無くなっていますので
安心してリセットを使うことが可能です。

※4538の入力トリガー条件は423と異なっています。
 ↑あるいは↓エッジを検出するとき、
 反対側をどうしておくかというのが異なります。
4538

さらに。4538にも不安があります。
異なるメーカーの等価回路を示します。

4538a
4538b

上の図は「Aだけシュミット入力」と。
しかし、下の図は「AもBもシュミット入力」と。
上の図の方の電気的特性を見ると、Aクロックパルスの
Rise/Fall時間は「無制限=なまっていてもok」と記され
ていますがB側は最大値が規定されていて、
「なまっている信号は×」となっています。

両方ともシュミット入力ならこの制限はなくなります。
74HC123、74HC423では「A、B入力ともシュミットだ」と
記されています。
  (しかし、なまった波形を入れるときは
   ICのスペックを確かめるように)

このあたり、トランジスタ技術1992年9月号の特集
『汎用デバイス活用法 再点検
 タイマIC&クロック・ジェネレータ編
 555,74HC123,SPG8640/8650を解説』著者 宮崎仁さん
に解説されています。


※ついでに東芝「TC4013」の話も。
東芝製「D type FF TC4013」の初期型は、他メーカの
4000番シリーズと動きが異なったのです。
  (リセットとセットが同時にHになった時の出力)

これが昔のデータシート(紙のをスキャン)。
13a_20210911134301

こちらが今の。=他メーカも
13b

昔の東芝、
_
Q出力にご注目。
Q出力を単純に反転して出力しています。
つまり
 SET、RESETともHになった時は
リセットが優先されてQがLで、
_
Qはその反転でHになるのです。

それが新しいデータシートでは
SET、RESETともHになった時は両方の出力がHに
なるのです。
これが他社での標準。

東芝の4013が使われている昔の回路の修理では、
「SET RESET」端子がどうなっているかを見て
おかないとうまく修理できないことがあります。

4013をD-FFとしてではなく、RS-FFとして
使った回路で「東芝特有の出力を期待して」
動かしている設計に遭遇したことがあります。

※TTLのD-FF 7474では、クリアとプリセット
 両方がL(Lアクティブ)になると両方の出力がH
 になります。



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2021年8月30日 (月)

【コリンズ物語】

先日の「現代新・真空管技術事典」の著者、海老澤徹さん
つながりで借りてきました。

  コリンズ物語
The Story of Collins Radio Equipments
無線通信機のプレステージ

51_20210830085401

この本はさすがにCQ出版
2006年9月1日初版発行となってます。
税別4,200円。

写真、図も多いし、PTOの構造(回路図あり)や
メカフィルの構造が興味深いです。
ダイヤル部の構造解説も面白い。


昔々・・・ローカル局がR-388だったか(受信機)を持ってまして、
それで聞かせてもらったAMの短波放送が「美し」かった。

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2021年8月27日 (金)

「現代新・真空管技術事典」

海老澤徹 著 「現代新・真空管技術事典」
  サブタイトルが「真空管が現代科学の礎をつくった!」

11_20210827084001

またまた図書館で。
なかなか面白いです。
さすがの誠文堂新光社、この手の本まとめ方は
ウマいです。
  リクエスト的には、真空管の製造工程、製造工場
  の話が欲しかった。
  最初のページで「真空の作り方」を解説してたん
  だから。

※過去記事
2006年06月26日:「真空管79年の歩み」
   これも誠文堂新光社

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2021年8月25日 (水)

『電柱マニア』

東成図書館で。
  『電柱マニア』 オーム社 編 須賀 亮行 著

01_20210825174901

これは面白い! そして勉強になります。

図書分類コードが544。
  電気工学の「送電. 変電. 配電」。
微妙に違うようにも思いますが・・・。
「路上観察」はどう分類すれば。

この本↓にも通じるものが。
2019年6月13日:『我々は如何にして美少女のパンツをプラモの金型に彫りこんできたか』
これのコードが「759」で「芸術、工芸、人形・玩具」。


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2021年8月 4日 (水)

8月3日は『TK-80』の発売日

「今日は何の日?」で昨日、8月3日
  『TK-80の発売日』だったそうです。
T11_20210804110701

しかし、もっとこまかく見ると・・・
  2018年6月 6日:マイコンのリセット回路
にアップしましたが、TK-80回路図の完成1976年6月10日
設計は T.Goto さん
技術屋的には、発売日よりこっちの日付のほうが格好いいです。

再掲しておきます。

01

回路図左側の「555」でクロックパルスを発振。
   ※555はあのタイマーICの555ね。 
これで7seg LED表示のためのDMAを行っています。

右側の「223」は4bitのバイナリカウンタ、NEC製の「7493」。
まだ74LSが一般的でない時代の74シリーズノーマルTTL ICです。
電気を食います。
単純なロジックICでも、通電したら暖かいのはあたりまえの時代。
  NANDゲートのノーマル7400、出力全Lで22mAと
  データシートに。
  7493だと出力全Lで39mA。0.2W弱。
  しっかりした5V電源が必要でした。

1pinがB CLK入力で11、8、9pinがQD、QC、QBの3ビット出力。
2pinと3pinはリセット入力。
HでリセットなんでGNDにつないでリセットは使わず。
4ビットのうちの残り1ビットのカウンタは独立していて、
A CLKとQA出力は未使用。
この3ビットをDMAアドレスとして、8桁の7seg LEDをダイナミック
スキャンしています。

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2021年5月31日 (月)

アナログデバイセズのアプリケーションノートAN106に

アナログデバイセズのRMS変換IC:LTC1968
(昔はリニアテクノロジのだった)をちょいと調べていたら・・・

アプリケーションノートAN106
https://www.analog.com/media/en/technical-documentation/application-notes/an106f.pdf

最後のページに、こんなお茶目なメモ書きを発見。

Cc1_20210531101601

おそらく、この方が描いたものじゃないかと。
2011-06-19:アナログ回路技術の「伝導者」Jim Williams氏が逝去

OP-AMPを使った整流回路やログアンプを使ったRMS変換回路はダメ、
「LTC196X」を使え! っと。

2011年06月22日:訃報:アナログの皇帝、逝く
こちら↑はナショセミのボブ・ピースさん
もう、10年前の話です。

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2021年5月 7日 (金)

松下製「6石スーパーAMトランジシタラジオ:R-1018」

女房実家からの発掘品。
6石スーパーAMトランジシタラジオ。型番が「R-1018」。
B11_20210507093301

こんな銘板。
B12_20210507093301
National  Panasonic  松下電器産業
っと、みんな書いてあります。

電池を入れたら・・・ちゃんと鳴りました。
けっこう大きなしっかりした音。
チューニングダイヤルに減速機構が無いので、1000kHzから上は
ちょい合わしにくい。
周波数目盛板の横、「kc」じゃなく「X10kHz」と単位が記され
ています。

こんな中味。
B13
片面基板じゃなく、部品面にもパターンが引かれています。
そのパターン(白いとことろ)の中間部に黒いところがあって、
そこが抵抗になっています。
そのため、部品面に実装されている抵抗が1本だけ。
  (ボリューム・スイッチのそば)

使ってあるトランジシタ、6個のうち高周波部の2個がシリコンNPN。
ゲルマとシリコンが混在しています。
検波はゲルマダイオード。
B14
ケース裏側のシリアル番号が「78 07-A」となっていましたので
1978年製かな。

「2SA101」のスペックを調べようとCQ出版の「トランジシタ規格表」を
引っ張り出すと・・・
1989年版には載ってませんでした。
こちらにある一番古いのが1980年版。
B15

2SA101、「fT」じゃなく「ベース接地」での「α遮断周波数」が
記されていました。 =15Mc。 ←単位がMc!

※サイクルからヘルツになったのが・・・
 『日本では1972年7月1日を以ってヘルツに変更
  された。
  計量法には、全面改正される1997年9月30日まで
  残っていた。』と。 ←Wikipedia

※検索
ナショナルラジオ R-1018
   画像で検索するといっぱい出てきます。

※追記 (05-12)
スルーホールと、部品面の白パターン+抵抗の拡大写真。
41_20210512100101
42_20210512100101
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