ツール

2023年5月25日 (木)

初めて買ったArduino UNO・・・今は

Arduino初体験 が2012年12月。 (10年以上前だわ)

その基板の現在がこれ。
 ・どこかから拾ったプラケースをベースに。
 ・16MHzセラミック発振子を水晶発振子に交換。
 ・ブートローダ書き込み済みのATmega328Pと
  通信(スケッチアップロード)するための
  ケーブルを付加。
 ・乗っているチップは何度も交換。

Aa21_20230525110601

ちょっとした実験や試運転で便利なのが
アナログ入力ポートにつなぐ4つのボリューム。
スイッチも2つ付けてます。
こんな回路です。
Aa1_20230525110701

ボリュームのスライダーに0.1uFのコンデンサを
入れておくと安心。

発端はこんな3つのボリューム。
Aa22_20230525110801

+5VとGNDを取れるようにピンヘッダをハンダして
います。

ケチって片面のユニバーサル基板なんで、配線は
ちょっと面倒。

AnalogReadで読んだA/D値(0~1023)を使って
Delay値を設定したり、動作パラメータを変えたりと
リアルタイムでできますんで、なかなか便利です。

使ったボリュームは秋月電子通商のつまみ付半固定抵抗
  (足の1・2・3の順に注意:刻印あり)
  似てるけど3386K-EY5-103TRじゃない!


※応用のためのスケルトン・スケッチ
4つのボリュームと2つのスイッチを入力するための
応用基本スケッチを示しておきます。
 ・ボリューム値の入力は1ms割り込みで処理。
 ・64回平均。
 ・4つあるので256msごとにデータが確定。
 ・勝手にスキャンするのでAnalogReadのように
  100us待たされるということがない。
 ・割込禁止にしなくてもいつでも読めるよう
  VR値は0~255の8bitで。
    ad_avr[ch]を読めばok。

起動すると256msごとに値をシリアル出力します。
  A/D 8bit:VR1,2,3,4 SW1,2
  105 178 123 249 0 0
  105 178 123 255 0 0
   :
  0 64 128 255 0 0
  0 64 128 255 0 0
  0 64 128 255 1 0 SWはオンで1
  0 64 128 255 1 1
  0 64 128 255 0 1
  0 64 128 255 0 0

ダウンロード -  ad_vr4.txt
   .inoではなくUTF8Nのテキストです。


※タイマー割り込みとADC変換完了割り込み

ソースを見てもらえれば、その手順がわかるかと。
さまざまなライブラリ、確かに便利です。
でも、Arduino UNOのATmega328Pマイコン
あたりなら、レジスタの直接操作はそんなに
難しくはありません。
マイコンに備わっているさまざまな機能を引き
出すには、データーシートをにらみながらの
プログラミングをしなければなりません。

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2023年3月24日 (金)

電池ホルダーから電源供給するためのアダプタ(ダミー電池)#2

電池ホルダーから電源供給するためのアダプタ(ダミー電池)
この続き。

昼休み、ご近所のダイソーへ行ってワンサイズ小さい
12mmのスナップを買ってきました。
9コ入りで100円(税別)。
C11_20230324165701

上の二つが14mmので裁縫箱からの頂きもの。
下の二つが買ってきた12mmのスナップ。

昔に作ったのを思い出しながら、これでダミー電池を
作ってみます。
  
まずプラス側。 右下の12mmポッチリ付のを使います。
ポッチリの中に釘をハンダ付け。
C12_20230324165701
文鎮:ハンダ付け補助ツールの出番です。
C13_20230324165701
今回は電線出しで。
AWG22のリード線をハンダ付け。
C14_20230324165701
木の丸棒をちょいと加工。
C15_20230324165701
釘を差し込んでの固定だけでなく2液ボンドも使います。
C16_20230324165701

14mmのこれ↓をマイナス側に。
まずスプリングを外します。
C17_20230324165701
中心穴を広くして皿型木ネジ(2.6×8mm)が通せるように。
木棒も、ポッチリ部が入るように5mmのドリルで穴あけ。
C18_20230324165701
黒リードをハンダしてからネジ止め。
C19_20230324165701

プラスとマイナス、こんな感じ。
プラス側の熱収縮チューブのかぶりを多くして
接触しないように。

C20_20230324165901
電池ホルダーにセット。
隣との接触は大丈夫なようです。
C21_20230324165901

マイナス側、真ん中に突っ込んだ皿木ネジが
ちゃんと接触するようにスナップとハンダして
おくほうが良いかも。
しかし・・・ハンダの加熱で黒リードのハンダが外れると、
泣いちゃうかも。

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2023年3月23日 (木)

電池ホルダーから電源供給するためのアダプタ(ダミー電池)

電池で動く装置の修理案件で引っ張り出してきました。
単3電池4本で動作するハンディ計測機器です。
フタを開けて作業してるときは基板のコネクタから
電源を供給できるんですが、修理が終わってケースを
閉めた後は、電源コネクタや電池ホルダーの端子は
アクセスできなくなってしまいます。

もちろん電池で動かしても良いのですが、消費電流を
見たり電池電圧を変えた時の挙動を見るには、
可変電圧電源から電源を供給したくなります。

この電池ホルダーの電極、板形のものが使われていて
ミノムシやICクリップでははさみにくいのです。
そこで、こんなのを持ち出してきました。

B100

電池ホルダーのプラスとマイナス端子に接触する
ダミー電池です。
真ん中の2本は飛ばして端っこのプラスとマイナスに
接触させます。

直径12mmの木の丸棒を切った先端に、電極となる金具、
「14mmのスナップ」を取り付けてあります。

B101

ポッチリ部がうまいことプラスになります。

B102

マイナス側は皿の木ネジで丸棒に固定。
プラス側はポッチリの内側に釘をハンダして
丸棒に打ち込んだだけ。 (接着剤をはさんで)

真鍮材ですのでハンダ付けも容易。
曲げた真鍮棒をくっつけてミノムシではさめるよう
にしてあります。
電線を直接ハンダして引き出してもエエでしょう。
12mm径だとちょっと細いので、熱収縮チューブを
かぶせて太らせてあります。
  (何かから絶縁するという意図ではなく)

※12mmの丸棒は「ピピちゃん」 の止まり木用に
買った物。 (その残り)
スナップも女房からの提供物。

※続き:2023年3月24日:電池ホルダーから電源供給するためのアダプタ(ダミー電池)#2


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2023年2月14日 (火)

基板ショート・チェッカ、役に立つ

トラ技2023年1月号(通巻700号記念誌) に載せてもらった
「基板ショート・チェッカの製作」。
T19

日常は、ショート・チェッカとしての使い方より
「1A定電流源」として接触抵抗や低抵抗、線間抵抗の測定に
利用しています。
A92

先日のこと、とある修理案件で本来の使い方で活躍
しました。
基板の5Vラインがどこかでおかしくなって(完全な
短絡ではない)、回路が動かないという症状。
電源アウトで回路が動かないので信号を追いかけるこ
とができません。

修理基板の電源ラインにこのチェッカーを接続して
1Aを供給。
テスターで最小電圧を示す場所を探索するという
方法で調査を開始。
短絡じゃないので、最小値を示す場所が重要です。
結果、この写真の「74HCT04」が逝ってました。
A91
ICを抜いたら短絡は解消。
交換したら動き始めました。
これがつぶれた原因は不明。
ということで、ひさしぶりに本来の使い方ができました。

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2023年1月13日 (金)

Arduino UNOで0.00~40.00mA定電流負荷回路

過去、あれこれと定電流回路を紹介してますが、
今回のは電流は少なめ。
2023年1月 2日:PWMでD/A変換:アナログマルチプレクサの応用で
2023年1月 7日:PWMでD/A変換:アナログマルチプレクサの応用、解決方法

この続きで、「4~20mA電流ループ・インターフェース」回路用の
実験用定電流回路です。

計測系での4~20mA電流ループ・インターフェース、こんな
つなぎ方があります。

・装置側が電源を持っていて、計器側は
 その電流をちょっともらって回路を動かし、
 結果を4~20mAの電流にして返す構成。
 2線でつなげます。
C21_20230113101901
ちょっとの電流で動かせる圧力センサーとか
温度センサーなど。

・計器側の電流消費が大きい時は、装置側から
 電源を供給。
 3線接続。
C22_20230113101901

・計器側は自分で電源を持っていて、
 測定値を4~20mAで出力。
 制御装置からの供給だと4線で接続。
C23_20230113102001

こんな回路のテストには4~20mAの電流発生器
あるいは定電流負荷回路が必要になります。
  ※中華製のが安く出ているようですが・・・

計器の真似を(装置側から電源をもらって動作)
しようとしてもよかったんですが、汎用的に
使える吸い込み型の定電流回路=定電流負荷
にして、
  「PWM+LPFによるDACの能力」
を確かめてみました。
  ※電流ループだと、電流の向きさえ合わ
   せれば定電流回路はどこにでもつなげる。

吸い込み型の定電流回路、基本はこんなの。
C13_20230113102101

ボリュームやポテンショ、あるいはスイッチで
Vp電圧を操作して、「Vp÷Rs」で電流を決める
という方法です。

設定した電流を読む方法が、
 ・ループの途中に電流計を入れる。
 ・Rs両端の電圧から電流値を計算。
と、いうのが普通。

今回は、
  PWM+LPFで出したVp電圧と、検出抵抗Rs値を信じて、
  PWMのデューティを変えて電流値を可変出力。
という方法を使いました。

ブロック図で示すとこんな具合。

C14_20230113102301

校正モードで設定するのは、デューティ100%
(MPXのVref選択入力がいつもH)のフルスケール電流値。
これを「0.01mA」単位の読みで(別の神様電流計で計測)
設定します。
  ※今回はフルスケールで12bitあたりを狙っています。

校正時、デューティ100%で仮に40.00mAが出てきたと
すると、PWMでのデューティ設定範囲は「0~3999」
にします。
つまり、デューティ0/4000~3999/4000が範囲。

デューティ比がそのまま「mA」値になり、
「00.00~39.99mA」と0.01mA単位で設定できるはず・・・
そんな目論見です。

そして、0.00mA→0.01mA→0.02mA→という最小桁を
安定して可変する出力というのもやってみたかった
制御で、そのために
 ・オフセット電圧の小さなオペアンプを選ぶ。
 ・バイアス電流も小さいの。
 ・±電源で動作させる。 ぜいたくに。

使ったケースは
2022年8月24日:パルスジェネレータを作ってみた:箱に入れた
での、ダイソー・100円(税別)樹脂ケースです。

C12_20230113102501

FLUKEを電流計モードにして操作してらほんとにぴったし。
エエ感じにできました。
手動操作だから PWM+LPF でも時間遅れは気になりません。
  ※セトリング時間、なに?それ?のモード

C11_20230113102501

「0.01mA」桁の操作がそのままテスターの読みに
出ます。
電流の読みを見ながらポテンショを左右に微調という
操作とは違う感覚です。

Rsを小さくすれば電流値を大きくできます。
今は20Ωで40mAですが、2Ωなら400mA。0.2Ωなら4Aに。

  ※電流を大きくしようとすると、FETのゲート
   駆動電圧を高くする必要があるかもです。
   オペアンプの+電源が+5Vでは間に合わないかも。

※関連
2021年4月4日:オペアンプとMOS-FETを使った定電流負荷回路
2020年8月27日:オペアンプとMOS FETを使った定電流回路・・・電子負荷回路・・・
2020年3月12日:定電流回路の電流検出抵抗を試す
2020年1月24日:メモ:4-20mA電流ループ用ICとデジタルアイソレータ


※現時点の回路
Cc31

・手持ち部品の関係でロータリーエンコーダはBOURNS
 のを使用。
・2回路入りオペアンプを使ったのも手持ち部品の関係。

※スケッチ zip圧縮
  ダウンロード - cl40ma1.zip

※温度変化の様子
2022年7月6日:デジタルテスター「FLUKE 87IV」の赤外線通信ユニット完成
でFLUKEテスターからのデータ吸い上げができるようになった
ので、定電流回路の温度変化を調べてみました。
使ったのはこの→2017年11月6日:液晶表示器「焼き鈍し」
での保温箱。
この中に定電流回路を置いて通電開始。
「電球」で段ボール箱内を温めます。

結果・・・
Cap074
定電流回路の設定を20.00mA。 (供給電圧は24Vで)
その時のテスターでの読みが20.003mA。
箱内を50℃まで上げると19.983mAに。
20.003mA→0.02mA下がりました。
30℃の温度上昇で電流がざっと0.1%下降。
1℃に直すと「33PPM/℃」。
基準電圧の変動なのか電流検出抵抗RsとかLPFの
分圧抵抗の変動なのか。
もうちょい調査が必要です。

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2022年12月14日 (水)

Arduino UNOを使ったUSB電流計 4桁表示も

デバッグ時の電流チェック用ツール、
2022年11月29日:Arduino UNO(のチップ)を使ったUSB電流計
2022年12月2日:Arduino UNOを使ったUSB電流計 箱に入れて完成
ということで、最小桁を1mAにした3桁表示のは
できあがりました。
A11_20221214145801
・回路図
Ab1_20221214145901
しかし・・・欲が出てくるものです。
「0.1mAまで読みたい」っと。

そうするとATmega328P内蔵の10bit ADCではちょいと
チカラ不足になってしまいます。

部品箱にある手持ちのADCを探すと12bit 1chの
MCP3201が出てきました。
電流検出抵抗は0.075Ω。そして基準電圧を2.5Vに
して300mAフルスケールで電流を計るようにして
みました。
INA180A3で100倍。
0.075Ωに333mAで25mV。
これを100倍で2.5Vの基準電圧値。
0.1mA分解能で表示できます。

電圧は、ATmega328Pの内蔵基準電圧を使って
0~6Vを入力。 3桁表示です。

A12_20221214150001

7seg LEDは緑色に。
4桁連結の手持ち品が無かったので、手配線で
セグメントをつなげています。
A13_20221214150101

A14_20221214150101

これに使った7seg LEDはカソードコモン。
  3桁表示のは3つ連結されていて、
  アノードコモンでした。

Ab2_20221214150101

※スケッチのアップはちょっと待って。

※二つのスケッチと回路図を圧縮(2022-12-21)
   ダウンロード - usb_cur.zip

・タイマ0割り込み(delayなどのシステム用)は止めてます。
   イケズするつもりはないのですが、
   余計な割り込みは不要ということで。
・校正操作はtera termなどの1文字出力できるターミナルで。
・Entを続けて2回入力(1秒内)すると校正モードに。
・直線補間のための電流値と電圧値を8項目設定。

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2022年12月 2日 (金)

Arduino UNOを使ったUSB電流計 箱に入れて完成

2022年11月29日:Arduino UNO(のチップ)を使ったUSB電流計
ダイソーの箱(No.1434 トラベルケース S 2P) に入れて完成です。
コネクタ部の加工(四角穴)はドリルでの穴あけが必須。
ヤスリで形を整えました。
「ダイソー ミニケース 5個組」のようにカッターナイフだけでは
加工できません。

悩みどころはスモークのアクリル板を張り付けるかどうか。
・透明なフタ
B12_20221202135601
・スモークアクリルをフタの裏から
B11_20221202135601

スモーク板を入れると真っ正面から見た時はエエ感じな
んですが、使っている7seg LED、そんなに明るくありま
せんのでちょっと暗い感じなんです。

暗いと思ったらフタを開けたらOK!ということで
スモーク板は剥がさず(両面テープ貼り)に様子を見ます。

シリアル出力するデータはこんな具合。
最初にタイトルとEEPROMに記録している設定
パラメータ(校正データ)を出力。
その後、1秒サイクルで電流と電圧値を出力します。
先頭の数字は6桁の連番。
   (6桁が一巡するのは11日半)
経過秒数を示すとともにデータの抜けがないかの
チェック用です。

# USB Cur,Volt checker
# Cur :999mA max
# Volt:5.00V typ
# USB_CUR2.ino 2022-12-01
# 1 mA-Lo : 10
# 2 mA-Lo A/D : 13
# 3 mA-Hi : 900
# 4 mA-hi A/D : 882
# 5 V-Lo : 450
# 6 V-Lo A/D : 264
# 7 V-Hi : 550
# 8 V-Hi A/D : 779
0 1mA 5.00V
1 0mA 5.00V
2 0mA 5.00V
3 81mA 4.99V
4 381mA 4.96V
5 706mA 4.93V
6 963mA 4.91V
7 1044mA 4.90V
  :

そうそう。
あれこれ作っているツールが出すシリアル出力データ、
主データ以外の部分の行頭に「#」を付けているのは、
グラフ化ツール「GNU PLOT」のためなんです。
GNU PLOTは「#の付いた行はコメントだ」として
扱ってくれて、グラフ描画データと分離できるんです。


もうひとつ。
今回の電流計、空きピンの「PB2(16pin)」に
割り込み周波数の1/2の方形波を出力しています。
500Hz=2ms周期がLEDのダイナミック点灯。
この半分の周波数の方形波が出ています。
  ハード的にコンペアマッチでトグルしてます
  んで、ジッタはありません。
この周波数を読めばクロックの周波数精度がわかります。
こちらでは「250.3231Hz」とずいぶん高め。
  +0.13%。 1日あたり112秒進む。
セラミック発振子を水晶に変えるほうが良いかなぁ。

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2022年11月29日 (火)

Arduino UNO(のチップ)を使ったUSB電流計

単電源で反転アンプ マイナスの入力電圧は増幅できます
は、電流をアナログ出力するだけのものでしたが、
Arduino UNOのチップATmega328Pと3桁7seg LEDで
USBラインの電流値を表示してみました。
U51  
  ※ちょっと訂正。 TNX ラジオペンチさん
  ※電源側のコネクタ、USBではなくXHにしてるのは
   こちらの都合です。

スケッチをアップするためのArduino UNOとのつなぎ
はこんな具合。 +5Vラインはつないでいません。
Aa36
こんな目的です。
・回路の動作テスト、通電OKとなれば(電源周りは正常だと
 わかったら)CVCC電源じゃなく、5V出力のACアダプタ
 (USBコネクタで出てる)を使うことが多くなった。
・CVCC電源にしても手持ちのUSB電流計にしても、電流
 表示の最小桁が10mA。
・試運転中の回路の動作電流、せめて1mAの桁で見ておき
 たい。
ということで、1mA表示の電流計が欲しいとなった次第です。
電流を見るのにテスターをつないだままにするのもちょっと
なぁだし、常用的に電流を監視できるようにと作りました。

内蔵のVref=1.1Vを使っている関係で、電流の計測、
ATmega328Pの10bit A/Dではちょっとチカラ不足。
1bitが1mAステップじゃなく値によっては2mA飛び
になる所も。

電圧のほうは5V±1Vを計るようにしましたんで、
10bitで0.01V表示は余裕です。

まず、これが5年ほど前に買ったUSB電流計。
B11_20221129172301  

携帯電話などの充電時、充電した電流量をチェックで
きます。
でも、電流は10mAが最小。
文字も小さいし。

せっかくなんで中味も。
B12_20221129172301
B13_20221129172401
PIC16F1933が使われています。
電源はレギュレータで落として3.3Vで動いています。
B14_20221129172401  

電流検出のアナログ部はこんな具合。
電流検出抵抗はGND側に入っています。
B15_20221129172501

50mΩを2パラで25mΩ
LM358で増幅。
R38が01Bで1kΩ。
R39が30Cで20kΩ。
20倍か21倍かのアンプ。
1Aで25mV。 それを20倍だと0.5V。
スペックでは最大3.5Aとなっているので
4Aで2V。 2Vあたりの基準電源でしょうか。

製作した回路。
A15_20221129174501

基板をこのケースに入れるつもりで大きさを決めました。
「ダイソー ミニケース 5個組」が見つからない

この記事で紹介した
No.1434 トラベルケース S 2P
完全に透明なのでLEDもエエ感じ。
  (フィルタが欲しいか)

A12_20221129172501

スケッチのアップはもうちょい整理してからに。

※実験ベンチのCVCC電源(下段)と低周波発振器二つ
B41_20221130102101
上のが「8038」で。
中段のが「MAX038」で。

トラ技Jr.2018年秋号に「8038」復活の記事
20MHzまでの正弦波をスイープ出力するMAX038を使った周波数スイープ・ジェネレータの製作
実験用電源の中身
電源を改造 AD8724D

電流値表示の最小桁が「0.01A =10mA」。
装置をデバッグする時、1mAを読みたいなぁ~と
なったわけです。

※追記
7seg LEDの表示タイミングとA/D変換の関係。
U11_20221201091701

7seg LED表示は500Hz(2ms)割り込みで。
  タイマー1のOC1A割り込みが周期
そのタイミングを使ってA/D変換(電流,電圧の2ch)。
2ms × 2ch × 128回平均で512msごとにデータを
更新。
上図波形の「電流,電圧値計算」の時間で、
「浮動小数点化したmap関数」で2点calを実行。
512ms周期でこれを実行。
  AVRマイコンの浮動小数点計算、なかなか
  早いゾ!

まずタイマー1のOC1B割り込みでLEDの駆動をオフ。
  COMをLに。セグメントをHに

その10us後のOC1A割り込みでA/D変換の
開始を指令。
A/D変換中はLEDがオフしているので、チップ
内の電流増加の影響は少ないはず。

A/D変換完了割り込み(100usちょい後)でLEDの
駆動を再開。
そして10bit A/D結果を平均処理。
2ch × 128回の平均加算完了をメインルーチン側に
知らせて「浮動小数点化したmap」で2点cal。

こんな流れです。

※追記
これが2点cal用の校正データ
1~4が電流用、5~8が電圧用
1,3,5,7がY軸の値(out)。
それぞれ10mA 900mA、4.50V 5.50Vが校正点。
2,4,6,8がその時のX軸(in)、つまりA/D値。

# 1 mA-Lo : 10 …10mA
# 2 mA-Lo A/D : 13
# 3 mA-Hi : 900 …900mA
# 4 mA-hi A/D : 882

# 5 V-Lo : 450 …4.50V
# 6 V-Lo A/D : 264
# 7 V-Hi : 550 …5.50V
# 8 V-Hi A/D : 779

ターミナルとつないで変更できるようにしています。
  EEPROMに保存。

浮動小数点化したmap関数にはmAとVの実値と
A/D値をそのまま食わせます。
いったん電流値や電圧値に変換してからゴソゴソは
ありませんので「1023 vs 1024」は関係ありません。
AREF電圧(定格1.1V)の偏差や抵抗の誤差、A/D変換に
つきまとう誤差は、実値による校正操作で考えなくて
良くなります。
  これが本来の「map関数」だぁ!
Arduino なんとかして誤用を正したい:A/Dの1/1023とmap関数
Arduino 10bit A/D値をmap関数でスケーリングする例


※こまかい補足
AD4の電流入力、1MΩで4Vにプルアップ(!)してるでしょ。
その先はINA180の出力につながる1kΩ。
ちょっとだけプラスに持ち上げることで、0V付近のADC
データを使わないで良いようにしています。
INA180の出力も完全に0Vにならないし。

※追記が続く
単電源で反転アンプ マイナスの入力電圧は増幅できます
この最終回路「INA180を使ったハイサイド電流検出回路」で
表示回路の電流を計ってみました。
U12_20221201102001

一番上の波形(ノイズでジャギジャギ)がこのアンプの出力
です。
  つなぐのにGNDラインが15cmほど延びてい
  るので、ノイズの影響大。
  プローブのGNDは表示回路側。

負荷電流を「18mA」にしました。
7seg表示は「ブランク 1 8.」となり、
COM1の最右桁を点灯したときの電流がいちばん
大きくなります。

そしてCOM3のブランクの所が、負荷電流+回路電流
となります。
全セグメントを点けている「8.」表示で、ブランクより
20mAほどアップ。
セグメントあたり2.5mAの電流ということで、おもわく
通りの駆動ができています。

※「88mA」だと。
表示は「ブランク 8 8.」となります。
U13

「8.」と「8」で電流がちょいと変化しているのが
見えるかと。

中央を拡大。
U14

A/D変換中は全桁をブランクにしている様子が
見えています。

INA180A3(100倍アンプ)の帯域幅は「150kHz」
それによる遅れも見ておかなくてはなりません。

使っているオシロには「高分解モード」という
平均処理的モードがあって(平均回数を指定できる
モードとは別に)、ノイズを低減できます。
  ただし細いパルスは抜けちゃう
それを使うと、こんな具合にジャギジャギを
消すことができます。
U15
  見やすくなりますが、割り込みタイミングの細い
  パルスは消えかけています。


※とりあえずスケッチを (ZIP圧縮)
  ・ダウンロード - usb_cur2.zip

900行ほどのプログラムです。
校正はターミナルとつないでということに
なります。
  ※ちょっとしたバグを発見しましたんで注意。
   校正モードでの「.」入力の処理。

※追記が続く
Arduino-UNO基板と、アノードコモン7seg LED、
抵抗、ボリューム、スイッチがあれば、電流検出ICが
無くてもこんな接続で「試運転」できます。
U21
calしなくてもボリュームを回せば表示が変化するはず。



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2022年11月28日 (月)

単電源で反転アンプ マイナスの入力電圧は増幅できます

「ちっこい箱に組み込むシリーズ」と言ったらいいのか・・・
  (フリスクは未体験だけど)
これは「ニチフの圧着端子」 が入っていたプラケースです。

A11_20221128174801

その箱にUSBケーブル・コネクタ接続の電流検出アンプ
組んであります。
1Aで1Vのスケールでアナログ出力
  電流変化をオシロで見るためのツールです。

B11_20221128175201

導通チェッカーの検出抵抗値、1Ωを目指す
で買ったオートゼロアンプ「MCP6V01」の応用ということで、
組んだような記憶があります。

GND側に入れた電流検出抵抗、普通だと、こんな
「非反転アンプ」にするでしょうか。
B12_20221128175201
電源入力側のGNDを基準にして、電流検出抵抗の+側電圧を
増幅するという仕掛けになります。
この場合、負荷側のGNDとアンプ出力のGNDの電位が違う
ものになっちゃいますので、オシロで負荷側装置の波形と
この電流アンプの波形を見るときは注意が必要です。

そこで、このオペアンプの電源GND端子を出力側コネクタに
持ってくると「非反転アンプ」だったのが「反転アンプ」に。

B14_20221128175501
こうすると、負荷のGNDとアンプ出力のGNDが同レベルに
なります。

そして、単電源の反転増幅回路、入力がマイナス電圧なら
ちゃんと増幅してくれます。
B13_20221128175601

サンプルはこちら。
2013年06月28日:マリオカートのラジコン
ここでの検波回路、マイナスを出力するようにして反転アンプで
電圧を大きくしています。
Img20130627154836060
LEDを点けるためのTrを駆動しているだけですが。


※追記
電流検出アナログ出力回路、以前にも紹介してました。
  ・2021年5月20日:USB電源電流アンプ
この時はまだ供給電源側にGNDをつないでいる
「非反転アンプ」を構成しています。
その後の手直しで今回の回路です。

しかし・・・GND側で電流検出すると測定時の問題が
あれこれ(ほんとのGNDはどこ)出てくるので、抵抗を
入れるならハイサイド側に決まりです。

※さらに追記
持ち出してきたついでっと言っちゃなんですが、
手持ち部品もあることだし電流検出抵抗をハイサイド側に
移しました。
電流検出アンプはテキサスインスツルメンツの「INA180A3」。
100倍のアンプです。
検出抵抗の抵抗値は10mΩ。
1Aで10mVとなり、それを100倍して1Aで1Vを出力する
ようにしています。
Usb_cur3
※INA180の注意点
・サフィックス A と Bで ピン位置が異なる。
・その後に付く数字でゲインが決まる。
  1 x20
  2 x50
  3 x100
  4 x200
・電源電圧(VS)の範囲は 2.7~5.5V。
・入力 IN+、IN- の電圧範囲は -0.2V~+26V。


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2022年11月16日 (水)

予告:「マイコン型導通チェッカー」「電池電圧チェッカー」値上げします

電子部品高騰のため、私の仕事場:(有)アクト電子 で頒布しています
マイコン型導通チェッカー電池電圧チェッカー
を来月12月より値上げします。

■新価格(税込)
・マイコン型導通チェッカーキット  5,400円
・マイコン型導通チェッカー完成品  6,900円

・電池電圧チェッカーキット     10,800円
・電池電圧チェッカー完成品     13,000円

11月中は現在の価格で頒布いたします。

数が出る商品ではありませんので、大量購入して
材料費を安くするという恩恵を受けられません。
申しわけありませんが、ご理解ください。

 

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