電子工作

2019年9月14日 (土)

良かれと思って付けたコンデンサが・・・

回路の調整用治具の製作で、ちょいとつまずきました。
2.5Vの基準電圧の発生回路です。
ユニバーサル基板に組むので「TO-92パッケージ」が楽。

手持ちの常備品は「LM-385-2.5」
「電池電圧チェッカー」「放電特性記録機能付きバッテリー放電器」 で使っています。
これはシャントレギュレータ と呼ばれるもので、まぁツェナーダイオードと同様に扱えます。

LM385の温度特性はこのようなグラフ。
21_20190914101401

もうちょい特性の良いものがないかと部品箱から探して出てきたのが「アナデバのAD680」
ずいぶん昔に買ったもの(枯れたデバイス)です。
こんな温度特性。

22_20190914101401

AD680は三端子構造です。
LM385とAD680の接続、こんな具合になります。
Ref1

AD680を使って、ユニバーサル基板に試験回路を組み立てて通電したら・・・

11_20190913173701
「あれれ? 2.5Vが出ない。」
出力電圧2.5V±5mVをほこる基準電圧ICです。
ところが、テスターでの読みは2.1Vくらい。
なぜ?

その理由が出力に入れたコンデンサ。
オシロだと一目瞭然。 「発振!」

AD680に出力コンデンサは不要だったのです。
データシートには
  「容量負荷 max 50nF」
という記述があります。
50nFということは0.05μF。
これ以上はダメというスペックです。

コンデンサを外すとOK。 (回路図の点線内)
ちゃんと動作し始めました。

ノイズ除去のために出力コンデンサを許容する基準電圧ICも多いので、何も考えず、三端子レギュレータを使うように出力のコンデンサを入れていました。
それがミスの原因です。


そうそう、スイッチング電源の基準電圧でよく使われるTL431
シャントレギュレータですが、これの場合「出力コンデンサの容量で不安定になる(発振する)かも」のグラフが図示されています。

23_20190914101401

何度見てもこのグラフが怖いです。
「TL431にはコンデンサをパラわない」が定石かと。
基準電圧のノイズ低減にコンデンサを付けたいなら、抵抗を入れてLPFにして利用ということでしょう。

安価なTO-92型の基準電圧IC、「MCP1525」 はいかがでしょうか?
(入力最大電圧に注意 max7V、AD680は36V)

24_20190914102901

| | コメント (0)

2019年9月 5日 (木)

ノギス談義:固定ネジはなぜ抜け落ちない?

ミツトヨ・デジタルノギス CD-20PSX に絡んで、昨日はちょいとノギス談義。

※参考
  ・ノギスの構造

Q:ノギスのスライダー部に付いている固定ネジ、
  左回しでどんどん緩めていってもなぜ抜け落ちないの?

A2_20190905094901

この質問に対し、
ノギスをしょっちゅう使っているフライス屋:佐藤テック君は・・・
 「このネジ、取れてしもたん、何本かあるで」っと。
まぁ、プロは使用頻度が違うのでしょう。

想像なんですがこんなことになっているのではと。

A1_20190905094901

ネジの先端が潰してあって、雌ネジに入っていかないから止まるっと。

そこで、さらなる疑問が。

・これ、どんな具合になっているの? 見たことある?

・雄ネジ先端中央をプラスドライバ(のような工具)で
 たたき込んで、外側に広がらせてる?


いかがでしょう?
ノギスをバラせば見えるんでしょうが、調子良く使えているのは
そっとしておきたいわけでして・・・

※追記
柴田さんからコメントを頂戴した後、メールで「その部分」の画像が送られてきましたので紹介しておきます。
   ※ありがとうございました!

B1_20190906081301
(矢印はこちらで記入)
※拡大
C2

この止めねじ(ローレットネジ)の先端加工、向こう側からねじ込んだ後でしか作業できませんよね。
どうやって、どんなツールで作業してるんだろか。

※あらたな疑問・・・
ミツトヨに聞いてみよか。


| | コメント (2)

2019年9月 4日 (水)

ミツトヨ・デジタルノギス CD-20PSX

ご近所の鉄工所からのいただきもの。
ミツトヨの200mmデジタルノギス CD-20PSX

『下間はんやったら使ってくれるわな』っと、ほぼ新品。
11_20190904095301
   ※<行商物品>じゃありませんので。

指定電池は「SR44」
電池装着口には防水用のパッキン。
12_20190904095301

せっかくですんで、消費電流を計ってみました。
※こんなことがありましたんで。
パワーオフしても電流消費が減らないデジタルノギス

13_20190904095301

・バッテリマーク表示電圧:1.35Vに電圧低下で表示。
・スケールを動かした時:10~15μA
・じっとしている時:3μA
・放置20分でオートパワーオフ:2μA

こんな結果でした。
SR44の容量を仮に100mAhとしたら、ずっと使用状態で1年ほど。
パワーオフ状態では5年ほど持つ勘定になります。
取説には「通常使用で約3年」と記されていました。


こんな成績書が添付されていました。
11_20190904110601
150mm、200mm位置でちょいと短い目。
1/100mmの桁なんでまったく影響無し。

※ノギス関連の過去記事
ミツトヨの60cmノギス
どちらが新しい?
厚み測定器 …何という名前なんだろう
やっぱ「バーニヤ」はかっこいいわ



| | コメント (4)

2019年8月30日 (金)

ニッ水電池のJIS規格 C8708:2019

<ニッ水電池のJIS規格 C8708:2019>に記しましたように、
新しい「ニッケル水素電池の寿命テスト」の方法が示されています。

http://www.kikakurui.com/c8/C8708-2019-01.html
  ↑この(7.5.1.4):乾電池と互換性がある円筒形単電池
のところ。
しかし、この試験条件でのデータって、まだどこからも出ていな
いようなんです。

自作した測定装置があるんですから、先駆けて試してみようと
思ったら・・・
装置のスペックが能力不足でした。。。。

新しい条件では「0.5C」で充放電しなければなりません。
ということは、2400mAhの電池だと「1.2A」。

PWMで充放電電流を設定(定電流制御)するようにしています。
しかし、PWMの最大設定「999」で「1A」を狙って作っていました。
だもんで、2400mAhの電池を試すための充放電電流「1.2A」
が出せません。

また、充電時の電流を大きくすると、5Vスイッチング電源と基板の
間の配線での電圧ドロップが大きくなってしまい、基板上での
5V電圧が低下。
液晶のコントラストが変化するくらい、影響を受けてしまいます。
   (配線が細くて長い。コネクタも小さい)

電源回りとPWM制御系をちょいと見直さなくてはなりません。
実験開始まで、ちょっとおあずけ。


このコネクタで外部から5V電源を供給。
電線が細いしコネクタがしょぼい。
   ↓
11_20190823172601

電源を近づけるか(基板のま裏にでも配置か)、5V/2Aくらいの
ローカルレギュレータを乗せる方が良いかもしれません。

ヒートシンクもちょいと心配。
放電は大丈夫そうだけど、充電時、電源5Vと電池電圧の差が
熱になるんで。
電圧差3.5V、電流1.2Aなら4Wちょい。 ぎりぎりか。


※関連資料 トランジスタ技術2010年2月号
http://act-ele.c.ooco.jp/toukou/c8708/C8708_1.htm
   (回路図と制御プログラム)

※電源を24V供給にして、新電元のDC-DCコンバータ:HRD05003 を乗せました。
現在、制御プログラムの手直し中。
  (充放電の間の待ち時間が増えるので)
このプログラム、使っているのは「C」じゃなくって「アセンブラ」。
条件判断時の「ラベル命名」がめんどい。
時間をかけてでも「Arduino」で作り直したいところ。

| | コメント (0)

2019年8月29日 (木)

山武ハネウェル製プロテクトリレー:R4750C

先日来の修理品はこれ。
 ・山武ハネウェル プロテクトリレー R4750C
バーナーを点火、制御するための装置です。
   ※温調は制御はしない。 単に点火シーケンスの制御。

・ファンモータ起動
   エアフロースイッチオンを確認
・パイロット弁開
・点火開始
   火炎確認
・点火オフ
・主弁開
   火炎とエアフロー入力を確認

起動すると、ざっとこんなシーケンスで接点出力がオン・オフします。

一連の流れをチェックしようとすると、出力をいったんリレー受けして、
その接点を動作確認信号として返してやらなくてはなりません。

だもんで、修理するにも治具が必須。
5つの出力があるんでリレーを5つ。
11_20190829131801

左側の箱がプロテクトリレー:R4750C。
箱の下にベースプレートがあって、端子台が入っています。
パネルの赤いのが例のボタン

問題は修理が終わった後のエージングテスト。
電源オンして起動したあとはず~っと同じ接点がオンしてるだけなんで、
通電して放りっぱなしでは試験になりません。
起動シーケンスを見なくちゃならないので、定期的に起動信号あるいは
電源そのものをON/OFFして、制御リレーが思うように動いたかどうか
の記録が必要です。

今回はこんな方法で記録に残しました。
外部に付けたリレーの接点を使って「R-2RのD/Aコンバータ」 を作り、
その電圧を チャートレコーダー に残します。

12_20190829131801

記録された電圧波形を見れば、どのリレーが働いたか1チャンネルの
アナログ入力で分かります。
   (多チャンネルのロガーは必要ない)
周期的な起動信号(電源のオン・オフ)は昔に作った簡易型停電試験回路
これで放っておいても、あとから動作確認ができます。

実験の時に役立ついろんなツール、イザ必要となった時に作るとなると
たいへんです。


※関連
バイメタルを使った遅延スイッチ
リレーを使ったウォッチドッグ回路
コンデンサには放電経路を・・・

※さまざまな電子機器の修理依頼について:(有)アクト電子

| | コメント (0)

バイメタルを使った遅延スイッチ

今回の修理、珍しいものに遭遇します。
    ↓
 ・リレーを使ったウォッチドッグ回路
 ・コンデンサには放電経路を・・・

さらにこんなのが乗っていました。
「異常リセット」用の押しボタンスイッチです。

最初にこれを見た時、
 「なんやこれ?」
 「どない動くねん?」
っと。
11_20190829085301

リレーのように透明プラケース内に入っています。
頭の出っ張りボタンを押すと、オレンジ色の機構が上下に
動きます。

別角度から。
12_20190829085301
中央に見える円筒状のものが「ヒーター」。
それを「逆U字状」にバイメタルが取り巻いています。
  ※ヒーターの右に2本見える
   「つ」の字状のはヒーターへの配線。
   保持金具の役目も。

バイメタルの先端がツメになり、オレンジ色可動部が
上に飛び出るのを防いでいます。

「引っかかり」を拡大。
13_20190829085301

ヒーターへの通電が始まると、ゆっくりと「ツメ」が右側へ
動いていきます。

14_20190829085301

しばらくすると(5秒くらい)引っかかりが外れて
ボタン部が上へ。
 
2つある接点の片方がオンして、もう片方がオフします。
その後、ボタンを押し込むと復旧します。

むちゃこった仕掛け。
「異常」が一定時間継続したらアラーム出力とともに、装置の
制御シーケンスが止まります。

電子回路というか制御するソフトウェアを信じず、メカを用いての
(電気もかむけど)非常停止機構。
リレーを使ったウォッチドッグ回路といい、なかなか「味」のある
装置設計です。


※関連
防犯街灯、昼でも点きっぱなしに ・・・バイメタル応用


| | コメント (0)

2019年8月28日 (水)

リレーを使ったウォッチドッグ回路

コンデンサには放電経路を・・・の制御回路、こんなウォッチドッグ回路が載っていました。

  ※ウォッチドッグ回路

1995年刻印のICが使われていましたんで20年以上前の装置です。
マイコンらしき専用チップが頭脳です。
リレー回路を追いかけてみると・・・
主制御回路の「根元」(出力回路を制御するリレーがつながる)にこんな回路が入ってました。
A1_20190828115901
駆動パルスがあるときだけリレーはオンを保持。
Q1がオフしっぱなし、あるいはオンしっぱなしでもリレーはオフに。

このリレー、形状は「G2R」でしたが特殊な型番がマークされていました。
駆動パルスの周波数は約60Hz。
ゆっくりだとオフしてしまうてなところで、商用電源周波数にしたのかと。

今ふうの設計だと、マイコン内蔵のウォッチドッグ機能を「信じます」よね。


| | コメント (3)

2019年8月21日 (水)

7seg LEDの輝度低下

ガレージに置いてあるデジタル時計。

11_20190821220001

初期のAVRマイコンAT90S1200を使って作ったものです。
https://www.vector.co.jp/soft/dos/hardware/se271845.html
2001年10月の製作物。
  (電源の劣化で修理した記憶がありますがこれもだったか)
スタンレー製の大型アノードコモン7segLEDを使っています。
   (BU4986-AR)

21_20190821212501

最近、その10分桁(右端が1分桁)の明るさがなんとなく
暗くなってきました。
気になったんで、写真に撮った画像での明るさを比べてみると
他に桁に比べて80%ほどになっています。

ほんとに経年劣化で暗くなったのか、最初から暗かったのか
気になりだしました・・・昔に撮った写真を発掘して比較し
てみます。

ちなみに寝室に置いてあるデジタル時計はこちら。
・トランジスタ技術2002年6月号
 AKI-H8/3664Fマイコン・キットで自分好みに作る!
 デカデジ目覚まし時計の製作 :下間 憲行
https://www.cqpub.co.jp/toragi/TRBN/contents/2002/TR200206.HTM

こっちは停電時のバックアップもちゃんと処理しています。
AT90S1200は低機能マイコンなんで、できる限りの処理。

故障するときは重なるの?はトラ技に掲載されたのでした。

| | コメント (0)

2019年8月17日 (土)

ダイソーの400円LED電球 (LDA8L-G-T/60W)長期間点灯実験終了

2018年2月17日にスタートしたダイソーの400円LED電球連続点灯実験
1年半経過ということで、実験を終了します。
結果・・・ むちゃ「」じゃないでしょか。
こんな照度変化グラフが得られました。

546
照度センサーでとらえた変動はおよそ「5%」。
徐々に暗くなってきていますが、目で見ても分かりません。

実験場所だったガレージのトイレ、封鎖していたその電灯on/offスイッチもこれでやっと復旧です。
12_20190817121601  



※関連
LEDの劣化 まとめ
実験回路、頒布します (リン青銅製文鎮とともに)


| | コメント (0)

2019年8月16日 (金)

TNHC-34HCの電池電圧チェック用コネクタを

パナの充電器BQ-390とBQ-CC21には電池電圧チェック用のコネクタを増設しています。
東芝インパルス TNH-3A の充電で使っている東芝製充電器TNHC-34HC も同じように しておこうと解体してみました。

11_20190816123401
片面基板です。
「どこにコネクタを付けようか?」っと眺めていたら・・・
「ちょいと、これは」なジャンパー線を発見。
12_20190816123401
ジャンパー線のハンダ付けに不具合があったのでしょう、手ハンダで修正しています。
それが失敗。
パターンを剥がしてしまっています。
無理に引っ張った(基板部品面から押し込んだ)のでしょう。

増設コネクタはこのジャンパのすぐそばに設置。
JSTのEHコネクタ を用います。

13_20190816123401
ケースを削ってGND足をハンダ固定。
14_20190816123401
これで充電中の電池電圧を読み取ることができるようになります。
15_20190816123401

すでに内部抵抗が600mΩを越えている「1.0V停止」のインパルスTNH-3Aを装着。
充電開始から終了まで、電圧変化をチャートレコーダーで追いかけました。
C11

正常な充電制御じゃないのでしょう。
明確な「デルタV」が出ていません。
タイマーあるいは電池電圧上昇で充電を止めたような感じです。

内部抵抗が大きいので充電電流を流した時の電圧上昇が大きくなっています。
充電が進むにつれピーク電圧が減少。
発熱によって内部抵抗が小さくなっているのかと推測。

「1.1V停止」のほうがこれ。
C12
「ΔV」が見えています。

  ※電圧レンジが異なります。
   ↑は2.0Vフルスケール。
   1.0V停止のほうは5.0Vフルスケール。

充放電回数、今日で99回目です。
「TNH-3A」もダメな子電池だった・・・



| | コメント (0)

より以前の記事一覧