修理

2024年4月12日 (金)

Ni-Cd組み電池をニッケル水素電池に交換

とある計測器の修理案件。
装置に内蔵されていたニッカド電池が寿命で5セルの
うち2セルが短絡して死亡。
電池を装置から取り外し、別電源で充電しても電圧が
上がらないという状態になっていました。
これをニッ水電池に交換できればという修理依頼でした。

元の電池は単2サイズのNi-Cd電池を5本直列にして
定格6Vで使われています。
ところが、組み込むスペースの関係で「3本+2本」
という変則的な形状になったのが使われていたのです。

装置の消費電流はさほど大きいものではなく、60~80mA。
そこで、単3サイズのニッ水組み電池を使うことにしました。
しかし・・・ 
5本を並べて直列につないである電池だと、元のスペースに
収まりません。
そこで、「3本+2本」と山形になった組み電池を使うことに
したのです。

新しく買った電池と古いNi-Cd電池の形状。
Ba10
ずいぶん小さくなりました。
Ba11

問題は充電器。
5本直列をうまいこと充電してくれなければなりません。

一つは組電池に付属していたUSBタイプのもの。
入力5Vで出力が6V・250mAとスペックが記されています。
Ba12

もう一つはACアダプタ形状のもので、10直までの組み電池に
対応しています。
別売りのを買いました。
「-ΔV」を検出して充電を止めるようになっていると説明書に
記されていました。
Ba13
Ba14

アマゾンの広告ページ。
Baa2

Baa1

まずはやってきたばかりの電池の放電テスト。
47Ωの抵抗をつなぎ、5.0Vジャストまで電圧が
下がったら放電を止めるようにしました。

Bd1
電流およそ130mAで4.6時間でしたので600mAhほど
の容量が残っていたと計算できます。

放電したところで、ACアダプタタイプの充電器での充電を
試しました。
パルス状の電流で充電が進みます。
Bd2
チャートレコーダがとらえた充電電流のピーク電流が0.8A。
1.6時間ほどで「-ΔV」が現れ、主充電が止まりました。
その後は、ゆるいデューディ比で補充電が行われます。

この状態で放電したのがこのグラフ。
Bd3
33Ωの負荷抵抗で8.7時間経過で5.0Vまで下がりました。
推定容量およそ1600mAh。
電池には2400mAhと記されているんですが、まぁ
こんなもんでしょう。

付属のUSB充電器での様子がこれ。
Bd4
6時間ほど経過すると充電ランプが消えました。
しかし、いつまでたっても充電電流は流れたままで、
自動では止めてくれないようなのです。
150mAほどの充電電流ですが、過充電は気持ち悪いの
で手で止めました。

さて・・・このモノ。 こんなのです。
  (クリックで拡大↓)
Be1

これでは読めないので、翻訳結果ももらっておりました。
Be2

装置の外観と試料としてやってきた怪しい石。
Bb12_20240412171801
近づけると・・・計器が反応します!

・テストピース:フェルグソン石
Ssy

倉敷市自然史博物館:放射性鉱物の例



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2024年3月15日 (金)

「充電しない!」K水道店君の現場用LEDランプ

K水道店君からのHELP。
  「現場で使っているLEDランプが充電しない!」と。
USBコネクタを使って充電するのですが、電流を見ながら
コネクタを挿しても安定した電流が流れません。
プラグを触ると充電が切れてしまうのです。

まだ電池が残っていたので点灯しますと、むちゃ明るい。
L11_20240315122101
ボタン操作で明るさが調整できます。
  写真はだいぶ暗くした状態
先端にもLEDが付いていて、切り替えると懐中電灯の
ように照らせます。

さっそく解体。
L12_20240315122101
3200mAhのリチウム充電池が並列接続。
L13_20240315122101
しっかりした電極が使われてます。
L14_20240315122101
でも、マイナス側はスプリング。
L15_20240315122101
せっかくだから抵抗を計ってみると・・・
L16_20240315122101
3ターンで19mΩ。
スプリング電極は素材の影響でどうしても
抵抗が大きくなります。
ふつうのに比べて太いんですが、やっぱりなぁという
感じです。
素材のバネ鋼が電流を流すには不向きなのでしょう。

これが制御基板。
L17_20240315122101

左上に見えているUSBマイクロBコネクタで充電します。
ぱっと見、悪い所も無かったので、念のためUSBコネクタの
足部分を再ハンダ。
そしてコネクタの接触子側にパーツクリーナー(大阪魂)
を吹いて洗浄。
柔らかめのハブラシでぬぐっておきました。

すると・・・安定して充電しだしました。
コネクタの汚れが原因だったようです。

充電電流は0.7Aほど。
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5時間ほど経過したら、充電モニターの緑色LEDが
全点灯して充電完了。
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これで様子をみてもらいます。

電流を計るのに使ったツール。
  ・Arduino UNO(のチップ)を使ったUSB電流計
スプリング電極の抵抗測定。
  ・基板ショート・チェッカ、役に立つ

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2024年2月28日 (水)

「加湿器」修理

女房の勤め先(歯医者)からの修理依頼。
 ・加湿器が動かなくなった
 ・電源がオンしない
 ・ツマミを回したらカチッと音がして
  動き始めるはずなんだがカチッ音が無くなった
という症状の告知。
故障原因、
  スイッチ付きボリュームのスイッチ部の故障
と推定。

底板を外したら中が見えます。
K21_20240228144801
右端のACコードの固定にこいつ:おにぎりネジが
使われてました。 これ、大嫌い。
K24_20240228144901
こんなネジを使っても、開けたいときはなんとしても開けるん
ですから、まったく無意味です。

制御部
K22_20240228144901
左の黒いのはファン。
中央のスピーカーみたいなのが振動板かと。

このボリュームに付いているスイッチがアウト。
K23_20240228145001
「カチッ」がしません。
基板から外して振ったら音がしました。

ボリューム裏側のツメ(4本あった)をおこして、裏板を外します。
左側の可変抵抗本体とスイッチon/off機構、
そして右側のスイッチ部が見えるようになります。
K26
接触子(左側のに映っている逆「し」の字状金物)が
外れてました。
K27
スイッチ部の接点にはめ込んでおしまい。
パーツクリーナーで洗浄しておきました。

電源オンで怪しく光ります。
K28
修理できなかったら、箱に穴を開けてトグルスイッチを増設し
てと思ってましたが、無事に作業完了。

嫌いなおにぎりネジはプラス頭のタッピングビスに変えました。


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2023年12月14日 (木)

パナの古いリレーを使った機械がトラブった

ご近所の工場(金属加工屋さん)からのHELP。
「切削機械の材料送り装置が、突然動かなくなった」と。
   ※30年以上前の装置
リレーとタイマーで制御してるんですが、どうやら
接点の接触不良。
関係する回路で使っているのはリレーは2種類(HP2とHP4)。
合わせて14個とタイマーが1種類(CDV)3個。

「交換しよう」となったんですが、調べると・・・
  リレーが2012年に終息。
  タイマーは2005年。
探しても見つかりません。
他メーカーで類似品をなったのですが、ソケットが合いません。

これが使っているリレーとタイマー。

・HP2-AC100V (AW5124)
Hp2

・HP4-AC100V (AW5144)
Hp4

・CDV-20SEC-AC100V (AD4277)
Cdv1
Cdv2

似たようなスペックのオムロンのLY2、LY4、
「足」が違うんで盤のソケットに入りません。
Ly2
Ly4

普通の盤ならソケットも交換して入れ替えということになる
んですが、その制御盤の配線方法が特殊。
制御盤内のパネルにハンダ付けタイプのソケットが埋め込ん
であって、その裏で配線(ハンダ付け!)が行われています。
ソケットの入れ替えはなかなか困難。

HPリレーと同等の「足」のリレー、ご存じありませんか?

※現時点、こんな対応をしようと・・・
 ・いったんリレーとタイマーを盤から外す。
 ・持ち帰って、全部の接点の調査。
 ・オン・オフさせてみて接触状態をチェック。
 ・NGだったリレーのカバーを開けて接点の洗浄にトライ。


※関連
2018年10月11日:パナソニック「HCリレー」廃番に!
2015年10月01日:パナソニックの「HKリレー」

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2023年11月 9日 (木)

今日の修理:チャートレコーダ

自分が作ったものの修理ほど情けないものはありません。
今回は「プリンタシールドでチャートレコーダ」
過去、これでさまざまな記録を残して(紙に!)きました。
ほんとに長年使ってきました。
2014年01月11日:ナダ電子の「プリンタシールド」でチャートレコーダ

Rr11
入力が2チャンネルあるのですが、そのうち片方が不安定に。
もう片方は正常。

自分で設計した回路を自分でハンダ付け。
しばらくぶりに通電してそれがアウト!
これはなかなかショックです。

タタいても改善せず。
OPアンプが悪くなったのか、ICソケットの接触不良か?
まず疑うのはここらから。

結局・・・
入力レンジ切り替えのジャンパが接触不良をおこしてました。
前に使った設定からレンジを変えたのです。
片側だけその位置で接触不良が発生。
OPアンプの入力が不安定にというのが原因です。

Rr12
処置は・・・
エアダスターを「プシュ~~」
パーツクリーナを「プシュ・プシュ」。
  ハブラシでそおうっとゴシゴシも。

念のため、IPA浸しの綿棒でヘッダピンをぬぐって、
コンタクト側ももっかいプシュ。

とりあえずこれで回復。
パーツクリーナ、本来の油落としより、接触不良の
解消に役立っています。

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2023年11月 5日 (日)

今日の修理:熱電温度計

ガレージ仲間のFJKW君からのHELP。
 『金型の表面温度を測るのに熱電温度計が2つ
  あるんやけど、片っぽの調子が悪い。
  安いモンやし、新しいの買おうかと思ってる
  んやけど・・・』
という相談。
  「原因が分かれば直せるやろけど・・・」
生半可な私の返事。

ということで、修理品がやってきました。
2台は同メーカー品ですが、型番が違いました。
表面温度を測るためのプローブ(熱電対)が
付属しています。
  ※こっちが高そうな

熱電対の先端部↓
Kk24

調子の悪い方のケースを開けてみると・・・
ぱっと見は特に異常は見られません。
でも、4つある半固定抵抗に触れると(絶縁物で)表示が
パラパラ変動。
どうやら接触不良を起こしているようです。
アナログ的な調整をしているのでしょうから、
再調整の手順が分からないので、グルグル回して元に
戻すということはできません。
幸い、接触子が見えてますので、ここをピンセットの先で
つまみ上げる感じで「大阪魂:パーツクリーナー」を
噴射。
Kk21
Kk23

抵抗体と接触子の間に紙でも入れてぬぐいたいところ
ですが、調整角度が動くとダメですんで、わずかに
持ち上げるだけに。

作業後、2つのセンサーを段ボール箱に入れて、ヒートガン
で加熱。
130℃~140℃くらいまで上げても、似たような温度値が出て
いたので、作業完了としました。

で、不調とは関係の無いところで面白いものを発見。
Kk22
リード線がブラブラしないよう、液晶のピン間に
通してありました。
これを見つけた時、
  「わざと通さないと勝手に通るわけはないはなぁ」
っと。


 

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2023年10月31日 (火)

昨日の修理:板状電極(?!)の電解コン

昨日の修理案件。
電解コンデンサを見ておこうと基板から抜いたら・・・
マイナス側の足が微妙に太いのです。
C51_20231031084501
この足が挿さるスルーホールも大きくなっていました。

「板状なの?!」 「でも、先端だけっぽい」
マイナス側電極だけが板状になっている電解コンなんて知りません。

しかし・・・
ハンダを吸ったら、状況が判明。
マイナス側の足だけをUターンさせて「太く」してあったのです。
C52_20231031084601

こんなの初めて。

揺れ止めなら、部品面側でゴム系の樹脂やホットメルト
か何かで基板に固定するだろし、その気配はありません
でした。

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2023年10月 5日 (木)

修理:スピードメータが動かない #2

2019年5月28日:修理:スピードメータが動かない

この記事へコメント(2023年8月18日付)していただいた
ブツがやってきました。
動作不良の原因は、やはりプリント基板スルーホール部の
マイグレーション。
黒いシミが出ているところ、基板の裏表が導通してません。

 (クリックで拡大↓)
Ss11_20231005174901

ほんとにこれの原因は、なんなんでしょね。

スマートロードスター の速度計です。

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2023年9月28日 (木)

電磁石の接触面の状態で保持力が変わるの?

2022年9月8日:飛んだ! どこへ行ったぁ~ ここにあったぁ~
に絡むメカの修理。

修理メカには二つの電磁石が付いています。
  ※写真は修理後の
11_20230928101101

コイルの断線もなく、両方ほぼ同じ電流値。
ところが黄色側の保持力がえらい弱いのです。

電磁石で引っ張る相手はこんな金物。
12_20230928174701
  ※緑四角が磁石と接触する部分

メカの動作前、先端の四角い金具部分が、片方ひとつだけ
通電された電磁石にくっついています。

メカが動き、2つ同時に奥に引っ張られると、磁石が
通電してないほうは、そのまま引っ張られて先に奥に
引っ込みます。

磁石にくっついている方は、磁石で保持されているので、
少し遅れて磁石に打ち勝って解放され奥に行きます。
この微妙な時間差でメカの動きを制御するという仕掛け
になっています。

今回は、この黄色の磁石の保持力が弱くって、反対側と
ほぼ同時に離れてしまい、うまく制御できないという
トラブルが生じました。

メカの動きをスムーズにするため、清掃したり注油したり
してもだめ。

青と黄の違いを見ますと・・・黄色電磁石のヨーク先端と
引きつける相手側金物先端の表面が汚れていました。
黄色側の両方に何かが付着していたのです。

13_20230928101801

マイナスドライバの先でゴシゴシ。
溶剤を付けた綿棒でゴシゴシ。
最後は2000番の紙ペーパーでこすって表面を
きれいにしたら・・・回復!
  ※上の写真は作業後のもの

汚れが付着したとき写真は撮っていなかったので、
説明は難しいのですが、水垢のような感じ。
でも、けっこう固かった。
  ※水に溶けたカルシウムでも固着してたのか

ちょっとしたことなんでしょうが、磁石のチカラって
こんなに微妙なものなんだっと思い知らされた次第です。


※前の記事、飛んでいったスプリングはこのメカを
 奥に引っ張る機構にくっついています。


これ↓もこのメカの話。
2022年9月22日:グッと押したらオフするリミットスイッチ

※「美和ロック」の磁気カード式ドアロック装置「MCL」。
 その修理依頼です。
 ほとんどが電池液漏れによるダメージ。
 そしてリミットスイッチの接触不良。
 磁気カード読み出し回路の異常もやっかい。
 今回のは、初体験で、原因が分からずたいへんでした。

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2023年9月15日 (金)

直せるもんなら・・・とりあえず解体

仕事場に置いてあるのガスコンロ。
お湯を沸かすくらいでしか使っていません。
それの調子が悪い。
立ち消え安全装置」が働いてしまうようで、点火は
成功してもノブから手を離すと火が消えてしまうことが
多くなってきたのです。

パチッと点火させてから(電池無しのガスコンロ)しばらくノブを
持ったままにして点火用ガスを流していると、ノブを
運転位置に戻しても消えずに使えるという動きになって
きたのです。

何年使っているかわからんくらい前から使っています。
あらためて銘板を見ると「04.01」と記されてますんで
2004年製でしょうか。
G11_20230915135101

とりあえず解体して中を見てみます。
M4のビスを2本外すと、上カバーが外れます。
料理するわけじゃありませんので、中は
キレイです。
  「G」の痕跡もありませんし
G12_20230915135201
センサーもそこからの電線も大丈夫そう。

センサーから出た2本の電線が「青・白」のキャップを被って、
「緑・白」のコネクタらしきものに入っていて、ガス点火、
遮断、ガス量調整機構につながっています。

G13_20230915135201
緑部と白色部、「抜けるかな?」っと引っ張ってみましたが
1~2mm動くだけで抜けませんでした。
  ※非破壊取り出しできないようなものだったら
   壊してしまうかもしれないのでむちゃはせず。
   プラスネジを外したら取れるのかもしれませ
   んが、どんな機構になっているのか見たことが
   ありませんので、そのままで。

電気的な接続部はここだけ。
「緑・白」をグニュグニュしてから(コネクタだとしたら
接触を回復させたつもり)押し込んで、ガスゴムホースを
つないで試運転。
ちゃんと動くようになりました。

つぶしてエエもんなら「どうなってるねん」と探求しますが、
使えるのならまだ使いたいということで、今回はここまで。
中がもっと汚れていたら「新しいのに買い換えよ」となる
ところです。

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