修理

2023年9月28日 (木)

電磁石の接触面の状態で保持力が変わるの?

2022年9月8日:飛んだ! どこへ行ったぁ~ ここにあったぁ~
に絡むメカの修理。

修理メカには二つの電磁石が付いています。
  ※写真は修理後の
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コイルの断線もなく、両方ほぼ同じ電流値。
ところが黄色側の保持力がえらい弱いのです。

電磁石で引っ張る相手はこんな金物。
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  ※緑四角が磁石と接触する部分

メカの動作前、先端の四角い金具部分が、片方ひとつだけ
通電された電磁石にくっついています。

メカが動き、2つ同時に奥に引っ張られると、磁石が
通電してないほうは、そのまま引っ張られて先に奥に
引っ込みます。

磁石にくっついている方は、磁石で保持されているので、
少し遅れて磁石に打ち勝って解放され奥に行きます。
この微妙な時間差でメカの動きを制御するという仕掛け
になっています。

今回は、この黄色の磁石の保持力が弱くって、反対側と
ほぼ同時に離れてしまい、うまく制御できないという
トラブルが生じました。

メカの動きをスムーズにするため、清掃したり注油したり
してもだめ。

青と黄の違いを見ますと・・・黄色電磁石のヨーク先端と
引きつける相手側金物先端の表面が汚れていました。
黄色側の両方に何かが付着していたのです。

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マイナスドライバの先でゴシゴシ。
溶剤を付けた綿棒でゴシゴシ。
最後は2000番の紙ペーパーでこすって表面を
きれいにしたら・・・回復!
  ※上の写真は作業後のもの

汚れが付着したとき写真は撮っていなかったので、
説明は難しいのですが、水垢のような感じ。
でも、けっこう固かった。
  ※水に溶けたカルシウムでも固着してたのか

ちょっとしたことなんでしょうが、磁石のチカラって
こんなに微妙なものなんだっと思い知らされた次第です。


※前の記事、飛んでいったスプリングはこのメカを
 奥に引っ張る機構にくっついています。


これ↓もこのメカの話。
2022年9月22日:グッと押したらオフするリミットスイッチ

※「美和ロック」の磁気カード式ドアロック装置「MCL」。
 その修理依頼です。
 ほとんどが電池液漏れによるダメージ。
 そしてリミットスイッチの接触不良。
 磁気カード読み出し回路の異常もやっかい。
 今回のは、初体験で、原因が分からずたいへんでした。

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2023年9月15日 (金)

直せるもんなら・・・とりあえず解体

仕事場に置いてあるのガスコンロ。
お湯を沸かすくらいでしか使っていません。
それの調子が悪い。
立ち消え安全装置」が働いてしまうようで、点火は
成功してもノブから手を離すと火が消えてしまうことが
多くなってきたのです。

パチッと点火させてから(電池無しのガスコンロ)しばらくノブを
持ったままにして点火用ガスを流していると、ノブを
運転位置に戻しても消えずに使えるという動きになって
きたのです。

何年使っているかわからんくらい前から使っています。
あらためて銘板を見ると「04.01」と記されてますんで
2004年製でしょうか。
G11_20230915135101

とりあえず解体して中を見てみます。
M4のビスを2本外すと、上カバーが外れます。
料理するわけじゃありませんので、中は
キレイです。
  「G」の痕跡もありませんし
G12_20230915135201
センサーもそこからの電線も大丈夫そう。

センサーから出た2本の電線が「青・白」のキャップを被って、
「緑・白」のコネクタらしきものに入っていて、ガス点火、
遮断、ガス量調整機構につながっています。

G13_20230915135201
緑部と白色部、「抜けるかな?」っと引っ張ってみましたが
1~2mm動くだけで抜けませんでした。
  ※非破壊取り出しできないようなものだったら
   壊してしまうかもしれないのでむちゃはせず。
   プラスネジを外したら取れるのかもしれませ
   んが、どんな機構になっているのか見たことが
   ありませんので、そのままで。

電気的な接続部はここだけ。
「緑・白」をグニュグニュしてから(コネクタだとしたら
接触を回復させたつもり)押し込んで、ガスゴムホースを
つないで試運転。
ちゃんと動くようになりました。

つぶしてエエもんなら「どうなってるねん」と探求しますが、
使えるのならまだ使いたいということで、今回はここまで。
中がもっと汚れていたら「新しいのに買い換えよ」となる
ところです。

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2023年9月 6日 (水)

ガレージPCのマウスが不調

2021年5月18日:エレコム製ワイヤレスマウスの修理情報
この記事と同じマウスをガレージのPCで使っています。

51_20210518091401

少し前から、調子が悪い。
  クリックがおかしい
  ドラッグに失敗する
2023年1月19日:「マウスが落としよる」・・・ なにそれ?!
と同じ症状。

そこで、スイッチ(3つとも)を交換。
中央ホイール部のスイッチは良好でしたが、
左右のはもろに接触不良が発生。
  スイッチを外してから、3V電源10kΩ負荷で
  接触状態を観察。

こんな波形です。

  ダブルクリック。
B000_20230906084801
  もう一つダブルクリック
B001_20230906084801
  ちょんとシングルクリック
B002_20230906084801
ドラッグしてボタンをオフする時のチャタリングが
悪さをします。
おかしいと思ったら早めの対策を。

※外したスイッチ
Mm31

その中。
Mm32

今回の交換で使ったスイッチはこの時↓
 ・2010年11月24日:息子はトラックボール使い
 ・2016年02月08日:息子はトラックボール使い#2
に買ってあったストック品。
   オムロン D2F-01F
もう一つしか残ってないので、非常用に10コほど
買っておこうかしら。

※「D2F-01F」の最後の「F」は動作力の違い。
   F無 : 1.47N
   F有 : 0.74N
秋月で扱ってる。

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2023年8月18日 (金)

7mm角コイルの2次側巻線が断線

三和シャッターの電波リモコンRAX-330。
スイッチの操作でLED(内部回路通電確認用)は
光るのに電波が出ないという症状。

追いかけたら7mm角同調コイルの2次側巻線が
切れていました。

Aa91

Aa92

足のハンダ付け、なにやらムニュムニュしています。
ひょっとして、断線の原因はハンダにあるのかな?

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2023年7月25日 (火)

生野おもちゃ病院からのhelp!

生野おもちゃ病院 メンバーからの修理依頼。
  ボタンを押したら『ワン、ニャン』と啼く
  はずなんだが・・・
という内容。
ぬいぐるみ内に納められた回路で、単3電池2本で
動作。

片面基板でよく見るのがジャンパがわりに
タクトスイッチを使うという手法。
4本足のうち、つながっている2本をジャンパとして
使います。

ところが、何度もスイッチが押されるものだから、
その部分のパターンが断線。
今回は、それが電源ラインで、ここ以降の回路に
電源が供給されていませんでした。

W11_20230725115701
下から電源が来てスイッチでジャンパ。
左上の回路に供給されるはずが切れています。

ハンダを吸えばパターン切れが見えてきます。
  ※カッターの刃でレジストを削って
   銅パターンを露出。
W12

しかしこれだけじゃありませんでした。
W13
左隣の別のパターンも断線。
黄色の点で示すように、基板そのものに「割れ」が
生じていました。
基板に乗った部品は大丈夫でしたが、パターンがアウトだと
動きません。

テスターの抵抗レンジで探るより導通チェッカー
便利です。

肉眼で確認となると顕微鏡がいりますかな。

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2023年7月24日 (月)

修理した装置が止まった・・・水晶発振回路

1月に修理した映像分配装置、動作不良で再修理です。
この時は単純に、「発振してないぞ」ということで、
「水晶発振子」がアウトになったんだろうと推測。
手持ち品に交換したら動き出しました。
同じ装置が再びアウト。

水晶発振部の回路、こんな具合。
X1
実回路で使われていた抵抗、1005サイズで
抵抗値は記されていません。
テスターで計ったら、ICのサンプル回路どうりの
Rf値=100kΩが使われていました。

思えば・・・100kΩだと「ゲイン不足にならないか?」
っという心配が。
数MHz~10MHz台の水晶発振回路で使うRfは、なにも
考えずに「1MΩ」というのが普通です。

ということは・・・水晶発振子が悪いのじゃなくて
使っているRfが小さすぎて発振しないのかと想像。
Rfを1MΩに変えたら無事に発振しだしました。
  ※Rdも0Ω→470Ωに

寒いときに修理して、暑くなってアウトになったのか・・・
いじった後、キュウレイやヒートガンで冷却加熱して
もOKでした。
これで様子を見てもらいます。

※トランジスタ技術2017年3月号の
 別冊付録「アナログウェアNo.1」が
 水晶発振子の解説。
Aa11_20230725094901
その中の「Q&A」に出ていた「Rf」の話を
ピックアップ。
Aa2_20230725094901

「HCU」インバータでのゲイン、20dB(10倍)ほど
と記されていました。

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2023年7月21日 (金)

セイコーインスツル製リチウム二次電池

今日の修理案件。
バックアップ用の電池がヘタってました。
Bb2_20230721135501
型番を見るとセイコーインスツル
リチウム二次電池「MS621FE」

端子の形状+/-が同一方向。
基板に直ハンダされてます。

大きさもふくめて「おなじもん、手にはいるんか?
っと調べたら・・・秋月で売ってました!

 ・MSリチウム二次電池 MS621FE FL11E

ちょいとびっくり。

アカンかったら、リード線を引っ張り出して、
手に入る似たような電池をブラ下げておこうか
と考えてました。

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2023年7月10日 (月)

テスター落下事故で

秋月のアナログテスター「M1015B」 を買ったのが2019年3月。
今日うかがった修理現場でのこと。
制御盤の扉を開けて端子台の電圧を計っていた
時です。
テスターは制御盤内、水平に取り付けてある
ダクトの上に置いてました。
テスター棒の先をちょっと動かしたことで、
テスターリードが引っ張られてしまって、テスター
本体がダクトから落下。

リードで宙ぶらりんになるかと思ったら・・・
赤黒2本のリード線が両方とも断裂して、テスターが
盤の下まで落ちちゃいました。
  「ありゃま」な状態に

テスター本体とテスターリードは抜き差しできる
構造なんですが、電線がプラグに入った所でほんと
にプッチン。
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リード線の電線も外装被覆も切れてしまってました。
  そんなに重いテスターじゃないのですけれど

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復旧は、テスター外装に穴を開けてリード線を貫通
させ、プラグを使わないようにしちゃいました。
T13_20230710142001


※プラグ部を割ってみると・・・
T21_20230710145101

リード線の芯線はハンダ付け。
でも、絶縁外装は丸穴に通していただけ。
きっちりと押さえ込まれていたわけではありま
せんでした。
それで、落下のショックで電線が切れ、
外装がすっぽ抜けということでテスター本体
まで落ちてしまったとなったようです。


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2023年6月 6日 (火)

リード線出しが下方になった電池ホルダー

今日は電池の液漏れによる故障修理。

単3電池4本の電池ホルダーが、装置の中で
垂直方向に取り付けられていて、リード線が
下に向けて引き出されていました。
  ※電池はすでに外されていて、ある程度の
   清掃はしてありました。

Bb11_20230606150401
<1>の電池のマイナス極から液漏れ。
漏れた電解液が隣に伝搬してプラス極の<2>も
ダメージ。
そして黒色リード線(マイナス側)の中を伝って
メスコネクタ<3>も腐食。
このコネクタが刺さっていた基板上のオスコネクタ
<4>もアウトに。 (<4>は基板から抜いて撮影)
隣の赤色電線側(+)もアウト。

拡大
Bb12

あれこれと交換部品が出てきましたが、幸いなことに
<4>の乗った基板と基板上の部品は無傷でした。
  ※基板からコネクタを抜いて新品のを
   ハンダ付け。

回路には「電池の消耗警報」が付いているのですが、
LEDの点滅表示なんで気が付きにくいかも。
電子ブザーで操作音を鳴らしてるんで、電池の消耗警報も
音ですればと思うんですけれど。
ただ・・・電池残量を残しての液漏れということも
ありますんで、なかなかむつかしいです。

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2023年5月29日 (月)

ひさしぶりの地域イベント

昨日はひさしぶりの地域イベント。
自作の10秒ゲームツールの出番でした。
 ・ボコスカハンマー
 ・ピコピコスイッチ
 ・シャカシャカホイップ
それぞれ2台が出動。
子ども達など大勢の皆さまにいじめられました。

それぞれの最高点(画面下側のHi表示)を記録しておきます。

 ・ボコスカハンマー : 145点
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 ・ピコピコスイッチ : 159点
Cc11_20230529095801

 ・シャカシャカホイップ : 155点
Cc12_20230529095801

10秒間で得た衝撃パルスやスイッチの押し下げが
得点ですので、毎秒14発や15発の速度となります。

トラブルもありました。
 ・イベント終了直前、ピコピコスイッチ1台の右側のスイッチ
  が接触不良になってアウトに。
    このスイッチ、押されるというより、おもいっきり
    ドツかれていますんで。
    「やさしく扱って」との申し出は無意味ですんで。
 ・ボコスカハンマーの映像出力用RCAピンジャック(黄色)の
  接触状態が悪化して映像が不安定に。

 
※ボコスカハンマーのRCAピンジャック
修理のため、ジャックをパネルから外そうとすると・・・
黄色の樹脂部で断裂してしまいました。

Cc21_20230529101301
Cc22
組み立ての時、固定ナットをきつく締めすぎていたのか・・・

2系統のビデオ出力を持っている回路だったので、
イベント中はもう一つの方につなぎ直して続行でき
ました。

「マル信無線電機」の「MR-599」というジャックです。
Cc23

日本橋テクノベースの店頭では「MR-565」 シリーズの
ジャックが並んでいますが、これの場合、GNDにつながる
「ベロ」がネジ止め時、いっしょに回ってしまい、もう一つ
使い勝手が良くありません。
Cc24
そこで「MR-599」あるいは「MR-699」なんです。
MR-599とMR-699、微妙に構造が違っていてMR-699の
ほうはGND端子も完全に絶縁できるようになっています。
今回のトラブルはMR-599のほう。
MR-599の固定ナットは9mm。
MR-699は10mm。
パネル加工の穴径も異なります。

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部品箱にMR-699のストックがあったので交換しました。
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MR-599は固定ナットにGND端子が接触して、
ケースが金属だとそこで接触。
MR-699は完全に樹脂が覆っていてケースのGNDと
分離できます。

※ピコピコスイッチ
スイッチがアウトになったのかと思ってスイッチボックスを
バラしたら・・・ 接続線の断線でした。
コントローラとのつなぎにLANケーブルを使ったんで、
より線じゃなく単線。
単線をスイッチ端子にハンダした根元で切れてました。
スイッチの振動に負けたようです。

LANケーブルの単線の先により線をハンダして
ちょっと延長。
スイッチ端子にはより線をハンダしておきました。

「ピコピコ・スイッチ」破損
「ピコピコ・スイッチ」操作スイッチ部を新造

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