修理

2022年5月26日 (木)

ヒートガンでIC(PLCC 44pin)のハンダ付けを外す

自分で作った(設計+製作)ものなら、壊れても
なんとか修理できるのですが、他人(他社)のだと
「修理をあきらめる」ということが、ままあります。

一般的に入手できる汎用部品だと壊れていてもなんとか
なりますが、プログラムしなければならないマイコン
がアウトだと、自分で作ったモノ以外はどうにもで
きません。

自分が作ったものでも、プリント基板に乗っていると
 「壊れたマイコンは捨てて基板を助ける」
という修理手順になります。
例えば・・・
 ・2018年6月21日:失敗! 24Vを接触させてもた
 ・2012年12月07日:面実装マイコンの取り替え

基板のパターンが傷まないようにマイコンを
取り外します。
マイコンは破壊してもOK。
新しいチップをハンダして新たにプログラムすれば
動き始めます。

今回の修理は、よそが作ったモノ。
回路図も書き込むプログラムの資料もありません。
あるのは
  「どこかがおかしくなった部品取り用の基板
これが何枚か。

修理を進める中、異常だと判断したのはマイコンじゃ
なくって「PLD」。
アルテラのEPM7064でパッケージがPLCC・44pin
ソケットじゃなく、基板にハンダされてます。

手順とすれば、
 ・修理中の基板からこのICを取り去る。
 ・このICは死んでるので扱いは雑で良い。
 ・しかし基板のパターンは痛めないよう注意して。
次に、
 ・部品取り用基板からICを外す。
 ・これは生きたままにしなくちゃならないので慎重に。
 ・基板の状態はあまり気にしなくて良い。
こんなところでしょう。

同僚にもあれこれ相談。
 @私 どうしたらええやろなぁ~。
    古い基板、切ってもてICを外そか。
 $同 ヒートガンでやってみ。
    あんあがいうまいこと行くで~
 @私 やったことない。
 $同 熱し過ぎたら周りのチップ部品が先に
    外れて飛んでいきよるで~。
    紙でマスクを作ってICの上にかぶせるとか。
    紙が焦げる手前かな~
 @私 試しにクズ基板でやってみるわ~。

と、ヒートガンを使ってのIC外し、初体験。
こちらにあるのは白光のNO.882
旧製品ですが温調可能。
先端熱風出口を絞れるノズルアダプタを付けてあります。
B13_20220526135601

いくつかのクズ基板を試してみました。
温度ダイヤルは1~6まであって、4あたりにセット。
『おいしくなぁれ。 おいしくなぁれ。』という
気持ちで加熱していくと、ポコッと(音はしないけど)
基板からICが外れます。
長めのピンセットを用意して、ICのカド・カドを持ち
上げる気持ちで良いでしょうか。
しかし、無理しちゃダメ。
無理に持ち上げるとパターンを痛めます。

さて本番。
  ※ICの周囲をマスキングテープでおおって
   おきました。
B12_20220526135601
修理基板に乗ったアウトなICも、生かして取り外したいICも
うまく取り外しできました。
パターンの損傷もありません。
修理作業、無事に進行です。

 

| | コメント (0)

小型プリンタの動作不良 FPC内で断線

単3電池4本で動くハンディ計測器。
   ※なにを計るかはないしょで
小さな感熱プリンタが内蔵されているのですが、
「プリンタエラー」が出て出力できません。

本体側の回路図もないしプリンタの仕様もわからないしで
修理をあきらめていたのですが、プリンタをバラしたら
原因が判明。
プリンタから出ているFPC(Flexible printed circuits)
断線していました。
20線のうち、4本がアウトに。
A11a_20220526112201

※拡大
A12a
 
あきらかに切れているのは3本。
さらに、その内側のも断線しています。

3本はプリンタの用紙検出用の反射型フォトセンサーからの
信号です。
A13_20220526111001

この信号が返ってこないと、「紙無し」となってしまって
プリントできません。

もう1本は、プリンタの温度を見るためのサーミスタにつながっ
ているようです。
  ※本体マイコンのA/D入力に入っていた。
   対GND間の抵抗を計ったら10kΩくらい。
   指先で触ってると抵抗値が変化。

復旧は、FPC部で切れたこの4本の信号を本体側回路につなが
なくてはなりません。

まず、フォトセンサの3本はフォトセンサー基板部から
電線を直出し。
切れたFPCは無視で、別の電線を本体基板まで伸ばします。

しかし、サーミスタの1本は、サーミスタがプリンタ機構の
内部に入りこんでいるため、電線出しができません。
そこで、FPCを削って銅箔を出し、「細線をハンダしてジャンパ」
してみました。
A14_20220526111001

これで、なんとかプリントに成功。

| | コメント (0)

2022年2月26日 (土)

オペアンプの出力につなぐ大容量コンデンサ ほんとにいいの?

発振してないからOKで良いのかどうか・・・
先日の記事、修理案件 オペアンプ ICL7611  の回路を追いかけたら、
およそこんなことになっていました。

Aa31_20220226094401
マイコンのA/D入力にオペアンプの出力や基準電圧、サーミスタでの
温度測定回路がつながっていました。

そのA/D入力それぞれに10uFというけっこう大きなコンデンサ
入っています。
外乱ノイズ防止とサンプリングによる電圧変動防止いうこと
なんでしょう。

気になるのはオペアンプの出力に直接つながっている10uF
オシロで見ても発振はしていません。
入力に方形波を加えてもへんなリンギングは出ません。

出力とコンデンサの間に抵抗を入れておきたいところですが、
発振してなかったらOKということで良いのかなぁ。
位相回転で位相余裕とかゲイン余裕はどうなるんでしょうか。


過去記事を探すと・・・

2017年9月11日:1/2Vcc生成回路のコンデンサ
2017年9月16日:枯れた技術の伝承が・・・
2017年9月17日:枯れた技術… んっ! 枯れ過ぎた?

ということで。

 

| | コメント (0)

2022年2月24日 (木)

オペアンプ ICL7611

修理案件で オペアンプICL7611 が必要に。

パーツボックを探しても見当たらず。
 「昔、何かで使ったよな~」っと、記憶の海(深海だ~)
からすくい上げると・・・
2008年01月14日:OPアンプ1石でできる簡易型静電気検出器
  (トラ技1999年7月号に掲載してもらってます)

ユニバーサル基板にハンダしてあるんで、ここから外すわけにも
いかないし・・・
ということでネットを探したら 秋月電子通商 で発見!
とりあえず手配をを完了。

古いアンプですが、入力に保護ダイオードが付いているのが良。
Ii1
   (ルネサスのデータシートから)

V-側だけでなくV+に向けてのダイオードが入っているんで、
外乱に対して、ちょっと安心。

※追記
製作した簡易型静電気検出器の回路
  たまたま手持ちにあったICL7611を使ったという
  記憶です・・・
Img20080114142644440
MOS FET入力OP-AMPを使ってバッファしているだけ。
増幅はしていません。
乾電池2本の±電源で、センターゼロメータを振らします。
メータに表示されるのは静電気があるかないかだけ。
「何kVで帯電している」は分かりません。

「非常用ツール」としていつでも使えるようにしてあります。
  ・簡易型静電気検出器の解説

ポンプが回ると制御回路が暴走!』の現象確認に使いました。

| | コメント (1)

2021年12月24日 (金)

修理:オンボード・スイッチングレギュレータ回路

とある制御回路基板の修理依頼。
  「電源が入らない」という故障内容。
AC100V供給のスイッチングレギュレータ回路が載っていて、
それが動いてません。
電源投入の一瞬だけ出力電圧が出るんですが、すぐにドロップ。

制御部回路に外から電源を加えるとマイコンや周辺が動き出した
んで、一安心。
電源部の故障だと判断できます。

長年稼働したスイッチングレギュレータ、故障原因のほとんど
がコンデンサの劣化。
AC100V入力の平滑コンデンサか出力段の平滑コンデンサ、これを
交換すれば動き始めることが多いかと。

でもダメでした。
どんな制御回路かと追いかけてみたら・・・
富士電機製の電源制御ICが使われていました。
型番が分かればデータシートが引っ張り出せます。
  ※便利な世の中です。

11_20211224152101

データシートのサンプル回路を見て「おっ」と気になった
のが、ICの制御電圧を供給している回路。
スイッチングトランスからダイオードを通って平滑して
ICのVCCに電源供給。
これを追いかけたら電解コンデンサが使われていました。

22_20211224152201

21_20211224152201
23_20211224152201

この小さなコンデンサ、これがアウトになってました。
交換で復活。
めでたしめでたし。

で、ここからが昔の話。
2018年9月20日:バッファロー WiFiルーター 「WHR-G301N」故障
この故障電源。
一次と二次の平滑コンデンサは正常でした。
この時の写真をよく見ると、もう一つ小さな電解コンデンサが
基板に載ってます。
この電源、ひょっとするとこれが悪かったのかも。
捨ててしまったんで、もう確かめられませんが、
今度、似たような修理が来た時は注意しておこうということで。

 

| | コメント (0)

2021年12月 9日 (木)

焼け跡にプリントパターンが見える

不二サッシ製電動窓開閉コントローラの修理依頼。
あらま珍しい「8749」で制御されていました。
22_20211209091701
   ケースへの刻印から1996年製のようでした

故障原因は、電源部の焼損。
  過大な電源電圧が加わった?
  100V仕様なのに、工事のミスか事故で200Vを
  入れてもたのような?

ひどいのがモータ駆動用の19V系。
LM317の周辺が焼損。
41_20211209092101
51Ωの抵抗がはじけてます。
42_20211209092101
ガラエポの基板が焦げてしまって、アラまな状態に。

部品を外して様子を見ると・・・
抵抗の周囲に信号線が走っていて、そのラインもろとも
焼失しています。
43_20211209092101
焼けの巻き添えを食って、6本の信号パターンが断線していました。
44_20211209092101
このままではつなげないので、信号線の入りと出の場所
をチェックして、焼けた部分でつなぐのではなく、
出入りの元をジャンパーすることで対処しました。
同一面のつなぎは良いんですが、基板の上と下をつながな
ければならない信号がありました。
基板サイズがケースギリギリなんで、ジャンパー線は基板の
外を回せません。
そこで、スルーホールに入ったハンダを抜いて、できた穴に
ジャンパー線を貫通させるという手法で対処。

「うまく動いた」とメールを頂戴して、一件落着。
手強い修理案件でした。

マイコンやモータ駆動回路が生きていたんでうまく
いったわけでして。
マイコンの信号とパワー段がフォトカプラで絶縁されて
いたんが幸いしたのでしょう。


| | コメント (0)

2021年11月17日 (水)

トルクスネジはキライ!

届いた修理依頼品。
ご自身で「修理に挑戦」ということで、ケースを開封する
のに「ネジを緩めようとした」痕跡が・・・

61_20211117170601
専用工具を使わず、イジリ防止用突起をよけて
マイナスドライバーを使って回されたようです。
無理したんで、突起が曲がっちゃっています。

こうなると、専用工具がネジ頭に入りません。
ナベ頭なんで「ネジザウルス」の出番となるんですが、
プラケースの端がじゃましてはネジザウルスは使えません。
結局、こちらでもマイナスドライバー。

修理後はこれは使わず、全数、普通のナベ頭のプラスネジに
交換しちゃいました。

 

| | コメント (0)

2021年10月29日 (金)

修理:「特小」を使った給湯器リモコン

パナホームブランドの給湯器、そのリモコンの修理依頼。
  本体型番:GJ-K24T1(PH)
特徴的なのが「無線」で制御。
通信に「特小」の電波が使われています。

故障の原因、大きく二つ。
DCコン回路が乗っていて、そのコンデンサがアウト。
そして、操作スイッチの接触不良。

11_20211029085501
たくさんあるスイッチ、四角の4つは生きていたんですが、
白丸のがのきなみアウト。
12_20211029085501
新品を入手して全数交換。
13_20211029085501
電源は単3電池2本。
昇圧回路が入っていて、そのコンデンサがアウトに。
16_20211029085501
液晶板と制御基板の間に特小モジュールが仕込まれています。
15_20211029085501
電源回路をちゃんと動くようにしたら、電波が出始めました。
14_20211029085501

特定小電力 周波数
特小トランシーバとは異なる周波数。
テレメータ・テレコントロール用ってなってますね。

製造年ははっきりしませんが、説明書の日付が1999年5月。
長いこと使っておられます。
  ※給湯器本体の寿命が気がかり・・・


| | コメント (0)

2021年10月19日 (火)

東芝の液晶テレビREGZA 37Z8000不調・・平手でボン

10年以上使っている東芝のREGZA 37Z8000」。
一昨日の晩、このテレビを見ていた女房+息子が、
 「おとん。 テレビがあかん」
 「ジャギジャギなる」
 「電源入れ直してもあかん」
っと。 緊急事態宣言。
以前、同軸ケーブルの接続不良があったんで
そのケーブル回りを点検しても異常なし。
  ※ピピちゃんのイタズラ。
   ピピちゃん、三次元移動するんで高い所も
   関係なし。
   天井に這わした同軸の中継コネクタ、接栓部に
   突っ込んであるケーブル外装を咬んで、
   F型接栓のシールド側がゆるんで不安定に。
   「なんでこんなうまいこと壊すねん」と驚き。

画面の様子、信号レベルの低下で出るのとは違う
「ジャギジャギ」表示。  (音は正常)
ハードディスクレコーダをつないでいるんで、
録画してあった番組を再生しても「ジャギジャギ」
で表示。
そして、機能設定するのに表示される文字もおかしい。
ということは、高周波系じゃなくテレビの映像回り、
表示系、液晶駆動系の問題と判断。

  「アカンかもしれんけど、やってみるで~」っと
女房+息子+犬+鳥の観客達に注意を喚起してから・・・
テレビの裏側外装を平手で「ボンボン」と何回か。

結果、・・・回復成功!!
とりあえずうまく映るようになりました。
テレビ外装の隙間から、ほこりがいっぱい出てきて大慌て。
こんな昭和の修理方法でうまいこといくか~』と息子ども。
  「どっかの接触不良くさい。 再発の可能性は大」
  「次に起こったら、ケースを開けて中を見てみるわ」
ということで、一件落着。
さて、どうなりますか。

※フロント右下にある型番表示
11_20211019112901

| | コメント (0)

2021年10月 8日 (金)

修理:文化シャッターのリモコンSTX8901

以前に修理したのより古いタイプのようでした。
2020年5月 5日:修理:文化シャッターのリモコンSTX8901G

今回のは型番STX8901と「G」がありません。
基板の回路、プリントパターンも異なります。
  ※前に修理したほうのがキレい。

マイコンは動いているけど電波が出ないという症状。
水晶が発振していません。
  ※105MHzを3逓倍して315MHzの電波を出力。

水晶がアウトだとやっかいだなぁと思いながら、
発振用トランジスタを交換してもダメ。

その作業後、基板を曲げるあるいは基板をトントンする、
基板上の部品を強く押すなどすると、なにかの拍子に
発振するのです。
こりゃ、どこかの部品のハンダ付け不良か基板パターン
の断線しかけ、部品内部の異常か。
これらを疑い発振回路周辺部品をあれこれ触ると・・・
写真▼マークのコイルのハンダ付けが不安定なのを発見。

61_20211008092801

ハンダ付けをやり直すと安定して電波が出るようになり
ました。

ちょっと角度を変えて撮った写真(作業前の)を見ても、
ハンダ付けをスカタンしているようには見えないです。

62_20211008092801
でも、フラックスが残っていることから、コイル(白いの)
二つは手ハンダで後付けしたのでしょう。

  ※依頼先に返却して動作確認待ち。

※さまざまな電子機器、電子回路の修理依頼について:(有)アクト電子


| | コメント (0)

より以前の記事一覧