修理

2024年11月27日 (水)

捨てずに置いてたプリント基板の捨て耳が役立つことも

ガレージで使っている樹脂製まな板
その引っかけ部の半分が断裂してしまい、引っかけて置いて
おくのに困っていました。
半分ほどはなんとか残っていたのですが、そこもグラグラして
いつ切れてもおかしくないような状態。
補強せなあかんなぁ」っということで、仕事場へ持ち込み
「うまいこと合うモノはないかなぁ」っと、ジャンク箱を物色。

アルミのL金具や、○パイプ、□パイプがあったのですが、
どうもしっくりしません。

で、目に付いたのがプリント基板の捨て耳
捨てずに置いていたのがあったので、3枚重ねにして
SUSの皿タッピングネジでまな板の側面に固定してみました。
Mn11

ガレージでのまな板常置場所にうまいこと引っかけ
られて「とりあえずの修理は成功」っと。

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2024年10月17日 (木)

御幸森神社宮司さんより緊急呼び出し

15日(秋祭り宵宮)の夕刻(私はまだ仕事中)、神社の宮司さん
より携帯電話着信。
 『社務所の前の提灯を点そうとしたらブレーカーが落ちる』
っという緊急事態。
 『昨日は大丈夫やった』
 『いつも頼んでる電気屋さんは出張中で明日になる』
 『下間はん、なんとかナラんか~』
っと。
工具や材料を持って自転車で駆けつけました。
・状況:
  40Wの白熱電球を使った提灯が10灯。
  並列で400W。
  電源は100Vのコンセントから。
  提灯の端から端まで4mくらい。
  社務所を照らすための提灯で、
  消えてると具合が悪い・・・秋祭りなんで。
  コンセントのプラグのところで見たら
  ほぼ短絡状態。
  反対側(先っぽ)に、増設用のE26電球ソケットが
  付いていたんで、そこで計っても短絡状態。
・どこが短絡してるのか見極める必要あり。
   電線(1.6mm単線 VA線の中味 白黒)を伸ばして、
   途中から提灯用の電球ソケットにつなぐ電線を
   分岐している。
・まず、10灯の真ん中(5灯と5灯)でVA線を切断して
 左右の抵抗値をチェック。
 コンセントに近い方で短絡していることが確定。
   ※消灯している白熱電球って、抵抗値がむちゃ低い。
    それがパラになってるんでなおさら。
    抵抗の最低レンジが「x10」のアナログテスター
    では違いがよく分からない。 脚立の上だし。
    デジタルテスター必須。
    テスター棒を当てるだけでは不安定。
    安定して電線をはさめるクリップも必要。
・さらに5灯の、3灯・2灯のところで電線を切断。
 2灯側で短絡しているのが確定。
・白黒線からの分岐を調べると(暗いんでヘッドランプが
 頼り。 こんなとき、固定焦点化した近眼がつらい)
 ビニールテープで絶縁したところがむけて電球への
 銅線が露出しているいるのを発見。
 それも白黒の2箇所とも。
・その分岐電線が提灯をつるしているヒートンをはさんで
 しっかり接触。 これが短絡原因。
・この部分の分岐電線、提灯のつるし枠とともにヒートンを
 くぐっていた。
 提灯の位置を揃えるとき、電線を引っ張ったことで
 絶縁してたテープがヒートンに引っかかってズレ、
 電球への分岐部電線が露出したのだろうと推測。
・むき出し電線をテープで補修。
 他の提灯の分岐部も目視チェック。
 切ったところを圧着して仮復旧。
 クランプメータで電流チェック。

とりあえず、点灯することができました。
『秋祭りが終わって落ち着いたら、電球をLED変えて
 この提灯列の配線を新しますわ』とのこと。
  提灯は新しくしてるけど、配線は
  何年経ったか分からんくらい昔から
  使っていると。


 ・パナソニック WW2410
 ・エルパ ゴムプロソケット B-661NH
を使う案件かなぁ。
※参考になるか
提灯で使う電線コードの作り方
青山電陶 66ソケット(ロクロクソケット)


※質問!
今回の短絡事故のような場合、電気配線のプロは
どんな手順で短絡箇所を見つけるのでしょうか?

普通の電線だったので
  切ってチェック → 修理 → つないで復旧
ができました。
場合によっては「切って・つないで」ができないことも
あるでしょう。
どんなテクニックを使われるのか?

  LANなど多芯ケーブル、同軸や光ケーブルだと・・・
   やっかいでしょうなぁ。

おもちゃ病院では、
  配線がじゃまなら、外して修理を。
  元の電線が短けりゃ長くしてもOK。
っと、言ってます。
もちろん、配線の状態を記録してからの
話ですが、ドクターのみなさん、ハンダ付けを
怖がることが多いので。

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2024年9月26日 (木)

シリコン樹脂とリミットスイッチの接点

定期的にやってくる修理案件。
この写真のような
Ss12_20240926105801

小さなリミットスイッチが使われていて、そのほとんどが
接触不良。
2022年9月22日:グッと押したらオフするリミットスイッチ
この時は、「グッと押したらオフしちゃう」お笑い状態
でしたが、修理ではみんな新品に交換するのが定石に
なっています。 (1台に2個使い)

で、気になるのがリード線をハンダ付けしたあとの
保護のつもりで塗られているシリコン樹脂。
私だと熱収縮チューブを使うかなぁなんですが、
この装置ではヌリッと塗られています。

で、気になるのがシリコンと電気接点。
 ・fa.omron:リレー シリコンの侵入による接触不良
ここでは、
  ・シリコンガスがリレー内部へ侵入
  ・負荷開閉のアーク熱により酸化シリコンに変化
  ・接点面に付着堆積し、接触不良
こんなことが記されています。

しかし、オムロンの「シリコーンガス雰囲気中での試験事例」の
表を見ると、
 ・低電圧小電流ではアーク放電が無いので
  接触抵抗の増大はみられない
となっていて、普通の電子回路ではシリコンは無関係
なんかなぁっと読めます。

修理案件で使われているリミットスイッチの接触不良、
単純な経年劣化によるものなのか、そばに塗りつけられ
たシリコン樹脂から出る「瘴気」が悪さして劣化を早め
ているのか、いかがなもんでしょね。

外したリミット、たいていの場合、B接側のほうがひどい
接触不良をおこしています。
  B接なんでいつもオンのはずが導通無し
ベロを何度も動かすと徐々に回復してくるという状態です。

 

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2024年9月 6日 (金)

修理:文化シャッターのリモコンSTX8901G

過去、文化シャッターのリモコンSTX8901Gを何度か
修理しています。
 ・2021年10月 8日:修理:文化シャッターのリモコンSTX8901
 ・2020年5月 5日:修理:文化シャッターのリモコンSTX8901G
このリモコン、水晶発振子とセラミック発振子が
ちゃんと固定されていない(2本足へのハンダ付け
だけ)ので、リモコンを落下させたときの衝撃で、
発振子の足がハンダされたプリントパターンが
はがれてしまって、動作不良になるケースが
多いようです。

今回もその故障パターン。
  水晶のハンダを外すと、片側のパターンが
  めくれていました。
Bs11_20240906170901
  拡大
Bs12

この部分を補修したら電波が出るようになりました。
これで直ったか・・・ しかし、変調音がおかしいのです。
  ※チェックに使うのはこれ↓
 ・2018年9月23日:6LEDタイプのMAX4003 RFデテクタ
正常だと、「ピロピロピロ~~~」っと秋の虫が
鳴くような澄んだきれいな音が聞こえます。
  パルスで変調されているているので
  AM波として聞こえる

正常波形を簡易スペアナでみると、こんな感じ。
約315MHzにきれいなピークが出ます。
Bs14

ところが、今回のは「ピロピロビャャャャ~」
という変調音。
電波を出す最初は大丈夫なのに、途中からおかしく
なり、それが異常な変調音として聞こえるのです。
こんな電波でした。
Bs15

サイドが広がっています。
400kHzのセラミック発振子が異常発振をおこして
いたのが原因です。
Bs13
でも、セラミック発振子そのものは大丈夫でした。
  外して別の発振回路で試験してOK。

そして、この周辺の部品を絶縁物(小ドライバのお尻)で
押したら回復することもあるということが判明。
ハンダ付け不良を疑って、マイコンの足を含め、
周辺のCRをハンダ付けし直したら、正常に回復し
ちゃったのです。
どこのハンダがおかしかったまではわかりま
せんでしたが、ヒートガンで加熱しても再発し
ないし振動を加えても大丈夫だしということで、
OKと判断しました。

複合した故障原因、解決するのはなかなかやっかいです。

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2024年9月 2日 (月)

リレーの接点がぁぁぁ

同僚が修理していた制御回路。
オムロンのMY2(AC100V)リレーが乗っているのですが、
 『ほれ。 これ、見てみぃ
っと、基板から取り外したリレーを手渡されました。

  ※訂正:オムロン製のじゃなかった!
    パナのHC2リレーでしたっ (ごめん)

 「あわわわ」
 「どうしてこうなった?」
Mm11_20240902171201
角度を変えて、コントラストを高く。
Mm12_20240902171301

無くなってしまった接点のベロ部は、こんなところに。
Mm13

メカを動かす装置ですが、いろんなことがあるものです。

※追記 パナのHC2リレー、過去にも似たようなトラブルが
生じています。

2010年2月24日:壮絶死#10 接点がパ~になった「松下」のHCリレー
2015年5月22日:信号が切り替わらない… 2回路リレー
2018年6月5日:やっぱ、おかしいパナの「HCリレー」

プラカバーを外して、今回のを拡大。

生きてる接点側の固定しているところに、怪しいシミ。
Mm21

折れた接点のベロ
Mm23
その裏側
Mm22_20240903111701
切断面
Mm24

修理はオムロンのMY2リレーに交換。

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2024年8月 9日 (金)

電動シャッターが動かない リモコン操作も手動スイッチもアウト

ご近所からのHelp!
  『電動シャッターが開かない!
電波リモコンだけじゃなく、壁の手動操作スイッチ
でもダメという症状。閉まったまま。
「下間はん。助けて」という緊急案件。

点検口から駆動モータまわりを見ても電線の外れ
などはなし。
リモコンを操作すると、リモコン受信機の中で
「カチッ」っとリレーが動いている音が聞こえます。
手動スイッチでもダメということで、リモコンが
不調の原因では無いという判断ができます。

シャッターの上部にこんなリミットスイッチが
付いていました。
St21_20240809153301
  拡大
St22_20240809154901

これで停止位置を見ているのでしょう。
  上端か下端かどっちかわからんけど
シャッターが閉じた状態で、アームが押さえられ
ていました。
そこでこのアームを無理やり曲げて、スイッチを入り
切りしてみたら、シャッターが動くようになったのです。
  これの接触不良が原因か?

依頼主には、「自動停止を信じずに手で止めて」っと
アドバイスして帰ってきました。

さらに頼まれごと・・・「これ、交換できるかな?」です。

  ※昔、シャッター業者に不具合の
   修理を頼んだらとてつもない工賃を
   ふっかけられたっと。

電子回路屋として電波リモコンの修理はできても、シャッター屋
じゃないので、制御の詳細は不明。
  リミットスイッチの型番や配線も不明。
  上端と下端をどうやって見ているのかも不明。
このリミットスイッチの情報、なにかありませんで
しょうか?


※追記
過去に修理した電波リモコン、これが件のご近所さん
のもの。
2018年6月12日:Tele Auto FX-1 シャッター用無線リモコン

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2024年6月28日 (金)

このネジをゆるめるには?

ガレージ仲間からのhelp。
  このネジをゆるめたい!
Nn12
ネジの品種が分かれば工具も分かるかと。
何という呼び名なんでしょか?

これか!?
Nn14
右の大きいの。 エンジニア、「DTC-27」。
ラインヘッドネジ用ですと。
  工具箱にありました。
合えばエエんだけど。

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2024年6月20日 (木)

液漏れ電池の季節 エアコンのリモコンが

2007年に建てられた中川西会館
ここで使われているエアコンのリモコン(17年目だ)が
 「液晶は点くけどエアコンが動けへん」
 「電池は新品にした」
っと、修理の依頼。
ダイキン製でした。
R40

ボタン操作でリモコン表示が変化するのでリモコン
そのものは生きているようです。
赤外線出力だけがアウトというところ。
確認に使うツールは
  ・糸ようじのプラケースを使うシリーズ:赤外線リモコンチェッカー

まずは解体。
液漏れ跡がありましたが、電池端子は清掃されていました。

そして赤外線LEDそのものの生死を確認。
これが役立ちます↓
  ・松下の「ホロホロブザー」

赤外線ですので肉眼で光は見えませんが、
  「切れていないぞ」
は確認できます。

故障原因、電池からの漏出液の基板内への侵入です。
R46

基板パターンを追いかけると、LEDのアノード側(+)へ
行くラインが切れていました。
R57

R58
R59

上側のパターンは電池のマイナス極からのラインで
これも怪しくなっていました。
これらを補修。
ちゃんと赤外線が出るようになりました。

R45

実際のエアコンでの動作確認、OKだったと入電。

この季節、電池で動いている機器の状態チェックを
しておきましょう。
電池ボックス内の確認が重要。
動いているからと安心していると、液漏れ電池の発見
が遅れます。

 

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2024年6月 5日 (水)

エレコム製マウス ホイールが不調

作業中の画面があるとき突然、上下に振動するという
不調が発生。 (忘れた頃にチラチラと)
すぐおとなしく元に戻るのですが、前触れなしですんで
腹立たしい・・・

その原因。
こんなことを発生させる装置として考えられるのは
マウスのホイールくらいしかありません。
  ※別のマウスに交換したら大丈夫に
   なったんで確定。

使っているのはエレコムの無線マウス。
これが原因でした。
2021年5月18日:エレコム製ワイヤレスマウスの修理情報
同時期に買ったものですが、これとは違うものです。

まずマウスを解体。
M11_20240605151701
ホイール、使わなくても作業はできるので
外してしまうことにしました。
しかし、この部分を取り去ってしまうとホイールの
回転部(押しボタンは有効)がスカスカになってしま
います。
M12_20240605151701
M13_20240605151701
この部品を外して、不調の足を切ってしまって
信号が伝わらないようにします。
どんな信号かは見ませんでしたが、1本だけにしておけば
信号は伝わらないはずです。
M14_20240605151701

ホイール操作はできなくなりましたが、画面が上下に
チラチラすることはなくなりました。
一件落着!

2014年08月25日:はじめての無線マウス
↑ここの写真のいちばん左の青いのが
トラブったマウス。

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2024年5月13日 (月)

修理:おフランス製の彫刻機 電源部がアウト

修理したのはその電源部回路だったのですが、
使われていた「頭」がなんと「68000」。
6800a
下側の緑色基板にROMが付いてます。
その固定ビスが「マイナス」。
これも珍しい。
1996年の機械。

6800b
作業後、こんな液晶表示が出ました。

 ※装置に取り付けてもらってうまく動くかどうかの
  検証はこれから。

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