ニッ水電池のJIS規格C8708が2019→2024に
トラ技編集部から
「JIS C8708が2024に変わったようですよ」
っと、入電。
しかし、ネットで調べても
「令和6年8月20日に改正」という情報だけで、
「電池イジメ:充放電実験」に関係するであろう
内容がまだ出てきません。
「本、売ってまっせ」という案内が出てくる
けど、むちゃ高価。
こんな時、頼りになるのが図書館。
大阪市立中央図書館が地下鉄で6駅目にあるんですよ。
駅改札を出たら図書館の地下1階に。
さっそく訪問。
JISのハンドブックがあるはずなんだけど、技術関係の
書架を回っても見つけられず。
司書さんに聞いたら、別のところにまとまって置いてある
とのことで、百冊ばかりある中からC8708の探索開始。
分野別の目次本が別にありました。
けど・・・C8708が出てこない。
目次にはあるけど、該当するハンドブックがどれか不明なんです。
再び司書さんに相談すると、2024年の改正がまだ2025年版の
本に入っていないのだろうというお話。
で、「ちょっと待っててくださいね。」となって、待つこと数分。
A4サイズのバインダを持ってこられて、
「これですね。 (ニコっ)」っと
まさに新規格C8708:2024が綴じられていました。
※JIS規格の原本なのか
私が見たいのは
「7.5.1.4 一次電池と寸法の互換性がある円筒型単電池」
この内容。
これに記されたサイクル耐久試験の試験条件が変わったのか
どうかが問題。
※C8708:2019では「乾電池と互換性がある円筒型単電池」
となってて、2024では表記が変わっておりました。
充放電サイクルはこれまでと変わらず
1~49サイクルは0.5Cで充放電。
充電は-ΔV検出あるいは132分
放電は1.0Vまで
50サイクル目に0.1Cで16時間充電してから
0.2Cで1.0Vまで放電。
C8708:2019での寿命判断は、
50サイクル目の0.2C放電の時間が3時間(定格の6割)を
切ったらおしまい。
というふうに50サイクル目の放電時間で電池の容量減少を判断
していました。
C8708:2024ではこれに加えて、
1~49サイクルの0.5C放電の時間が72分(定格の6割)を
切ってもおしまい。
という毎サイクルごとの判断が増えていました。
私が製作したニッ水電池の実験装置では、人が見て寿命を
判断してますんで今回の改正は影響なしということで、ひと安心。
※図書館のありがたさを再認識。
資料を的確に見つけてくださった司書のおねえさまにも感謝。
ひさしぶりに訪れた中央図書館、「ここに居てはヤバい」っと
そそくさと退散。
本をずっと読んでてそうだったんで。
※2019年6月24日:ニッ水電池のJIS規格「JIS C8708:2019(7.5.1.4)」が読める
※電池あれこれ
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コメント
日本産業標準調査会のサイトで閲覧できます。
https://www.jisc.go.jp/app/jis/general/GnrJISSearch.html
上記のPDFは検索や印刷ができないのですが、以下のサイトは少し古かったり欠けていたりしますが、全文検索できます。
https://kikakurui.com
投稿: enaka | 2025年3月25日 (火) 00時15分
enakaさん、ありがとさんです。
見れました!
ユーザー登録というのが面倒でしたが。
今回の、大阪市立中央図書館での体験(司書さんとのやりとり)、それはそれで良いものでした。
ホンモノ、生の規格書を見れましたし。
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2025年3月25日 (火) 08時53分