御幸森神社宮司さんより緊急呼び出し
15日(秋祭り宵宮)の夕刻(私はまだ仕事中)、神社の宮司さん
より携帯電話着信。
『社務所の前の提灯を点そうとしたらブレーカーが落ちる』
っという緊急事態。
『昨日は大丈夫やった』
『いつも頼んでる電気屋さんは出張中で明日になる』
『下間はん、なんとかナラんか~』
っと。
工具や材料を持って自転車で駆けつけました。
・状況:
40Wの白熱電球を使った提灯が10灯。
並列で400W。
電源は100Vのコンセントから。
提灯の端から端まで4mくらい。
社務所を照らすための提灯で、
消えてると具合が悪い・・・秋祭りなんで。
コンセントのプラグのところで見たら
ほぼ短絡状態。
反対側(先っぽ)に、増設用のE26電球ソケットが
付いていたんで、そこで計っても短絡状態。
・どこが短絡してるのか見極める必要あり。
電線(1.6mm単線 VA線の中味 白黒)を伸ばして、
途中から提灯用の電球ソケットにつなぐ電線を
分岐している。
・まず、10灯の真ん中(5灯と5灯)でVA線を切断して
左右の抵抗値をチェック。
コンセントに近い方で短絡していることが確定。
※消灯している白熱電球って、抵抗値がむちゃ低い。
それがパラになってるんでなおさら。
抵抗の最低レンジが「x10」のアナログテスター
では違いがよく分からない。 脚立の上だし。
デジタルテスター必須。
テスター棒を当てるだけでは不安定。
安定して電線をはさめるクリップも必要。
・さらに5灯の、3灯・2灯のところで電線を切断。
2灯側で短絡しているのが確定。
・白黒線からの分岐を調べると(暗いんでヘッドランプが
頼り。 こんなとき、固定焦点化した近眼がつらい)
ビニールテープで絶縁したところがむけて電球への
銅線が露出しているいるのを発見。
それも白黒の2箇所とも。
・その分岐電線が提灯をつるしているヒートンをはさんで
しっかり接触。 これが短絡原因。
・この部分の分岐電線、提灯のつるし枠とともにヒートンを
くぐっていた。
提灯の位置を揃えるとき、電線を引っ張ったことで
絶縁してたテープがヒートンに引っかかってズレ、
電球への分岐部電線が露出したのだろうと推測。
・むき出し電線をテープで補修。
他の提灯の分岐部も目視チェック。
切ったところを圧着して仮復旧。
クランプメータで電流チェック。
とりあえず、点灯することができました。
『秋祭りが終わって落ち着いたら、電球をLED変えて
この提灯列の配線を新しますわ』とのこと。
提灯は新しくしてるけど、配線は
何年経ったか分からんくらい昔から
使っていると。
・パナソニック WW2410
・エルパ ゴムプロソケット B-661NH
を使う案件かなぁ。
※参考になるか
提灯で使う電線コードの作り方
青山電陶 66ソケット(ロクロクソケット)
※質問!
今回の短絡事故のような場合、電気配線のプロは
どんな手順で短絡箇所を見つけるのでしょうか?
普通の電線だったので
切ってチェック → 修理 → つないで復旧
ができました。
場合によっては「切って・つないで」ができないことも
あるでしょう。
どんなテクニックを使われるのか?
LANなど多芯ケーブル、同軸や光ケーブルだと・・・
やっかいでしょうなぁ。
おもちゃ病院では、
配線がじゃまなら、外して修理を。
元の電線が短けりゃ長くしてもOK。
っと、言ってます。
もちろん、配線の状態を記録してからの
話ですが、ドクターのみなさん、ハンダ付けを
怖がることが多いので。
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コメント
TDR測定器を使って短絡カ所を見つける方法はどうでしょうかね?
投稿: ワンオペ介護中のオジサン | 2024年10月28日 (月) 21時41分
途中に低抵抗の負荷(冷えた電球の抵抗値はけっこう小さいです)が分散して入っているとき、うまく見つけられるのでしょうか?
短絡箇所のこっちとあっちからで攻めたら違いが出ますかな。
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2024年10月29日 (火) 08時29分
ちょっと面倒ですが、問題を単純にするために電球と電線を分けて調べる作戦です。
1.電線をコンセントから抜き、全ての電球をソケットからとりはずして電線だけにします。正常ならば電線はオープン状態になるはずです。
2.ショート状態であれば、おおよその箇所をTDR測定器で見つけられるのではなかろうかと。
3.取り外した電球(10個)は、ショートしていないかを個別に検査してやります。
電球の数が多くなると、余計に手間が掛かりそうですが。。。
投稿: ワンオペ介護中のオジサン | 2024年11月 1日 (金) 15時52分
電球は高所にある提灯の中・・・
電球を外そうとしたとき、ぶら下げられた提灯を降ろして、その中の電球を緩めるという作業が加わるのです。
それが10回。
そんなのイヤ!
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2024年11月 1日 (金) 19時33分
https://www.fluke.com/ja-jp/learn/blog/troubleshooting/how-to-trace-wires
トレーサー信号ジェネレーターと受信機を使うらしいですが弊社の様なメーカーでは配線チェッカーで確認しているのですが竣工検査などで電気工事屋さんが使う特別な機器の様です。
投稿: 渡邉 | 2024年11月 3日 (日) 20時19分