ステッピングモータ駆動回路を24Vだけで #2
2024年10月29日:ステッピングモータ駆動回路を24Vだけで
この続きです。
この記事は、
Pololu DRV8825 Stepper Motor Driver
を使って、モータ用電源の24Vだけで駆動用パルスを
作れたらというお試しのためのVCO回路の説明でした。
DRV8825は、高電圧のモータ用電源から、制御回路用の
電源(3.3V)を作ってくれる機能を持っているのです。
出窓であれこれ使っている
Pololu A4988 Stepper Motor Driver
はこんな具合に外部から制御用電源を入れなければなりません。
モータ電源以外に制御電源が必要なのです。
内部の接続はこんな具合。
しかし、内部で3.3Vを作ってくれるDRV8825の使用例
でも、制御用電源をつないでいます。
そして、内部で作られる3.3Vはモータ電流の調整
だけに使われています。
3.3Vを取り出したら制御電源として使えるのでは
っと思ったのですが、甘くなかった・・・
DRV8825の内部回路はこんな具合。
3.3Vを出すには/SLEEP入力をHにしなくちゃならな
いのです。
(1) /SLEEPは1MΩで/RESETは100kΩでIC内部で
プルダウン。 ということはL。
(2) /SLEEPがLだと3.3V出力は出てこない。
/SLEEP=Lならドライバ全体がスタンバイ。
(3) 3.3Vを使うには/SLEEPをHにしなくちゃ
ならない。
(4) そのHはどこから持ってくるの?!
っと、24V単一電源で動かすにはこんな問題が
立ちはだかるのです。
24V電源投入で「ロジックH」を作る必要がある
わけです。
まずは、これをしないとドライバが動いてくれ
ません。
ということで、24Vで動くVCOを作っても、
DRV8825は動いてくれないのです。
ツェナーダイオードを使ってのロジック電圧発生
でもかまいませんが、レギュレータを使って5Vを
作ってしまうほうがてっとり早いかと。
ということで、24Vで動くVCO回路はいらない子に。
VCO、最終的にこんな回路を実験していました。
2個入りのオペアンプとコンパレータを一つずつ
使いました。
0.1Vで11Hz、10Vで1.14kHzとエエ感じで
周波数が変化しました。
しかし、ややこしいことするより、PLL VCO IC
「4046」のほうが簡単です。
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※追記:DRV8825の電流調整
AREF、BREFの電圧(ボリュームR1=10kで調整)と
電流検出抵抗R2とR3の抵抗値でモータの駆動電流
(ピーク値)が決まります。
TIのデータシートにはこのような記述があります。
VREFが2.5Vでフルスケール。 (3.3Vではない)
Ichop = VREF ÷ (5 X Rs)
PololuのモジュールではRsは0.1Ωなので
ボリュームをmaxにしてると、計算上は
6.6Aということになってしまいます。
2.5Vでも5A。
そして電流設定ボリュームR1がややこしい。
右回し(CW)で電流が減るのです。(逆の感覚)
A4988はCWで電流増(普通の感覚)。
ボリュームに分圧抵抗R5も入ってる
ので電流調整が容易い。
DRV8825だとR1の調整がむちゃくちゃ微妙
なのです。
ちょっと触るだけで大きく電流値が変化して、
思うところに合わし込められません。
出窓で動かしている小型のステップモータだと
40~50mA程度で十分なトルクが得られるので、
モジュールのままのボリュームだとほんとに調整
しづらいのです。
DRV8825を使う時は注意してください。
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