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2024年6月 8日 (土)

電源スイッチを無くす 操作スイッチの長押しでon/off

電池で駆動する装置の電源スイッチ、トグルスイッチ
を付けちゃうのがいちばんお手軽。
でも、
  電源を切られたくないときに切ってしまうかも
という不安が残ります。
  マイコン内部のEEPROMや外付けEEPROM、
  SDカードなどにデータを書いている時、
  勝手に切られたくない。

そんな時にも役に立つ手法です。
トランジスタ技術2024年6月号 p.88の
 「乾電池でマイコンを動かす!
  使えるキホン回路集」
でちょいと解説しています。
  ※この号には恥ずかしい記事 が載ってます

使うのは秋月電子の昇圧DC-DCコンバータモジュール。
  AE-XCL102D503CR-G
    おっと。在庫ゼロだぁ

Cc22_20240608094301

これの「EN端子(ICのCE端子)プルアップ抵抗」を
取り外して、こんなふうに使います。
1g12

浮いたENは外部の抵抗でプルダウン。
ENがLならスイッチングが止まるとともに、
VINとVOUTが切り離され、VINには電流が流れません。
   ※切り離されないタイプのICもあるので注意。

EN端子のH電圧(onする電圧)は0.8Vから。
最大が6.0VでVINより高くなってもOK。

今回の実験は、図中の緑枠内の回路。
デジトラ2個で組んだ「LOW BAT検出部」を
1ゲートロジックでもできるだろうという調査。
こんな接続。
1g13 
入力トレラントな「74LVC1G」(5ピン)を
使って、分圧抵抗を負荷にしたとき、
どれだけドロップするかを見ました。

Eon=HでDCコンが通電継続。
ゲートの出力がHになり、電池電圧が出てきます。

ORゲートの74LVC1G32があったので、
試してみました。
1g11
電源電圧3.3Vで、出力がHになった
時のドロップ電圧
 100kΩ  0.4mV
  10kΩ  4.0mV
  1kΩ  39mV

必要なのはこれだけだったのですが、
ちょいといけずして入力に「三角波」を
入れてみました。
  それで、上の図にプローブの絵を入れた

結果。
スレッショルド付近で激しく発振。
1g20
発振は50~60MHzくらい。

面白いのが、三角波の入力をやめても
(INを開放。プルダウンされている)
プローブをつないでいると、信号を切る
タイミングによっては発振が止まらない
のです。
IN/OUTのプローブがアンテナになるのでしょう。
なかなか怖い体験でした。


XCL102とXCL103 5V出力昇圧DC-DCコンバータ
秋月の5V出力昇圧DC-DCコンバータXCL102の起動電流

起動の失敗も体験していますが、EN端子を制御しての
on/offではうまいこと動いています。

1ゲートロジックICのBSch3V用部品ライブラリは、
この中にあれこれ入れてます。
  ・BSch3V用パーツライブラり

※関連
  ・マルチファンクション・ゲート 1G57,58,97,98
  ・究極のマルチファンクション・ゲート 1G99
  ・74LVC1G57と1G58で作るXNORゲートとXORゲート
     ↑
    XORゲートを使ったエッジ検出回路の電源電流


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