非反転アンプ 3kΩと27kΩの抵抗
何に使うかは装置が返ってきてから説明しますが、
「ちょいと可変ゲインの交流アンプが欲しい」案件
が出てきまして、回路をでっち上げました。
※入力信号は電源周波数
可変ゲインといっても、ボリュームを回して合わし
込むのじゃなく、固定ゲインのジャンパを切り替え
るという仕掛けにしました。
とりあえず、「x5 x10 x20 x50 x100」5段。
※ゲインを欲張っても、ノイズ対策に
シールドやフィルタがほしくなるだろし、
お手軽に100倍までで。
非反転アンプを単電源で動かします。
こんな回路が基本です。
R1の値を固定してゲインを変えるとなると、R2を
(ゲイン - 1)倍の抵抗にしなくてなりません。
※反転アンプだとゲイン倍の抵抗
その時の選択基準は、
・E12系列の抵抗で
E24はやむを得ないとき
・抵抗の合成、2本は許容できる
てなところでしょうか。
例えば、10倍のゲインを得ようとすると、
抵抗比は9倍。
9倍になる抵抗の組み合わせは
2kΩ:18kΩ
3kΩ:27kΩ
この二つ。
※3kはE12じゃなくE24の仲間だけど
切りが良いので常用。
ここで、2kと3kを比べると3kのほうが使い勝手
が良いのです。
今回の5段ゲイン切り替えだと、こんな具合に
なります。
9倍だけでなく、抵抗の直列合成でも「27kΩ」の
抵抗が出てきます。
57kだと47k+10kや56k+1k。
147kだと100k+47k。
なども使えますが・・・
同じ値のを使う方がなにかと便利。
今回の回路、ゲイン切り替えジャンパ部はこんな
様子です。
※参考
・正確な抵抗比が必要な時に便利な、E24の数値の相対比率表:ラジオペンチ
3k:27kが出てきます。
・E24系列の直列/並列抵抗値一覧表
↑これも便利
※ボヤキ
E12、E24系列の値、ちょいと目をつぶって
2.4 → 2.5
3.9 → 4.0
5.1 → 5.0
9.1 → 9.0
と切りの良い値にしてもらっていたらなぁっと。
※関連
・2024年11月8日:AD620を使った計装アンプ+ノッチフィルタ
計装アンプでのゲイン切り替え。
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コメント
ド素人なことでスミマセン。もしR2が無限大だったらゲインはどうなるんでしょうか。
ジャンパ部分の接触不良その他でそうなってしまわないよう、何もつなげてないときは100倍に設定し、それ以下にしたい場合は相応の抵抗を並列に接続、のようにした方がいいかもとふと思いまして。
投稿: JI3KDH | 2024年5月30日 (木) 20時12分
ゲイン設定のジャンパがオフ。 つまりR2=無限大。
とうぜんですが、式のとおりにゲインは無限大。
こうなるとアンプじゃなく、コンパレータとして動き始めます。
そして・・・
(-)入力を直流で見ると、最初は帰還抵抗を通って出力につながっていました。
つまり、ジャンパが外れる前は中点電圧。
その行き先が無くなり、直流的に浮いてしまいます。
そして、3kΩの先のGND間に入ったコンデンサの電圧で動き始めます。
※アンプのバイアス電流の向きで上がるか下がるか。
これがコンパレータとしての比較電圧になり、出力が出てきます。
実験してみないとわかりませんが、おそらく「ジャギジャギ」の汚い信号は出てこないのじゃないかしら。
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2024年5月31日 (金) 08時59分
100倍低周波アンプ
http://igarage.cocolog-nifty.com/blog/2024/12/post-114450.html
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2024年12月 4日 (水) 14時55分