37年前の6303用デバッグ・モニタ
日立8bit マイコン 64pin SDIP HD63C03YP
が、出て行ってしまったということで、
「せやせや。どこかにあったはず・・・」と、ハードディスクの
中をちょっと発掘作業。
「プロセッサ」誌に掲載してもらった6301、6303CPU関連の
原稿テキストが発掘できました。
でも、回路図などの図表は不明。
1988年5月号 GP-IBデータ・モニタと6303用デバッグ・モニタの製作(上)
1988年7月号 GP-IBデータ・モニタと6303用デバッグ・モニタの製作(下)
プロセッサ編集部へ送った原稿文、それと6303デバッグモニタの
ソースファイルです。
CP/M時代のものですんでとうぜんアセンブラ。
圧縮ファイルの中の「プロセッサ原稿.txt」の中ほどに
■ 6303用デバッグ・モニター解説
というところから、デバッグ・モニターの使用方法解説が
始まります。
それまではGP-IBモニタの解説
「MON63-1.txt」はモニタを動かした時の様子です。
アセンブル、逆アセンブル機能など「CP/MのDDT」を
目指して作ったのです。
10進、16進計算できるコマンドも装備してました。
8000>Hex calc=12*34,\1111+\2345,ABCD-\1111,8901/33
03A8 = \00936
0D80 = \03456 「\」記号前置が10進を示す
A776 = \42870 0~9,A~Fは16進
02AF = \00687
トレースコマンドはこの3つ。
Trace 「プログラム・トレース」(表示あり)
U-Trace 「プログラム・トレース」(表示なし)
N-Trace 「プログラム・トレース」(サブルーチン内表示なし)
RAM上のプログラムを指定したステップ数、実行します。
リセットのタイミングでモニタを入れたROMのアドレスが
リセットベクトルになるようにして、その後はRAMに
切り替わるようにして、ターゲットプログラムを
ロードできるようにしています。
回路図が見つかっていないでの詳細は不明ですが、
雰囲気は分かりますよね。
「必要なメモリー・サイズは、ROMが約6.2kバイト、
RAMが280バイトです。」と記しています。
※関連
・2023年4月10日:「8085用デバッグモニター」を褒めていただいたので
※さらなる発掘
アドレスマップとアドレスデコードの説明が出てきました。
(クリックで拡大↓)
・アドレスデコード回路
ほんとは最上位になるRAMをリセットで禁止。
リセットで最上位がROMになる。
てっぺんにあるリセットベクトルをROMから読み出す。
モニターに制御が移る。
ROM領域にデータを書く(振りだけ)とリセットjumpを
解除。
最上位がRAMになる。
てっぺんに集まっているベクトルエリアを含めて
ユーザープログラムはRAM上で試運転できる。
こんなシーケンスでモニターが立ち上がります。
※さらに追記
フォルダ WCC_A63 の中にある「A63.EXE」で
アセンブルできるよう、モニターのソースを
いじりました。
A63.EXEは「William C. Colley, III」さん作の
クロスアセンブラ。
MS-DOS上で動きます。 (Windowsのコマンドプロンプト)
日立の6301ニーモニックとはちょっと違うところがあり
ますが、手を加えればアセンブル可能です。
先日のMON63.ASMをこれでアセンブルできるように
したのがMON63a.ASM。
出てくるHEXファイルをバイナリに変換して比較したら
全部一致してたんで間違いないかと。
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