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2023年10月 8日 (日)

12V・10A:120W電子負荷 予備実験

2023年9月25日:やっぱりあかん パワーMOS FETの並列接続
ということで、パワーMOS FETはやめて、
バイポーラトランジシタの並列駆動を試してみました。

定電流負荷回路で電力素子を飛ばすのは、電流オーバーじゃなく
発熱が原因ということが多いのじゃないでしょか。
   その例↓
  ・ACアダプタ試験回路:電気は熱になるんです…

ということで、今回は「6パラ」で予備実験。
T11_20231008165501

目標が10Aですのでトランジスタ一つあたりの電流は1.7A。
そして、耐えなければならない電力消費は一つあたり20W。
20Wといやハンダゴテの電力。
  集中すればハンダを溶かすほどの熱。

使ったヒートシンクは170mm×180mm×35mm。
30mmの長さのフィンが10mm間隔で並んでいます。
  何かのジャンク品
Tt11_20231008165601
オペアンプとMOS-FETを使った定電流負荷回路
これと同じように電池で運用できればと考えてるんで、
できればファン無しで自然空冷したいと考えています。
シリコンの絶縁シートははさまず、直接ヒートシンクに
ネジ止め。
ヒートシンクには負荷のプラス電圧が加わります。

トランジスタ部と制御回路を分けて実験。
定数は書き込んでませんが、オペアンプ部は
普通の定電流回路。
T12_20231008165601
Tt12

トランジスタのエミッタに入れた0.1Ω抵抗の
両端電圧を計ればそれぞれのトランジスタに分かれた
電流値が読めます。
そしてベース抵抗両端の電圧を計ればベース電流が
分かります。  そこからhFEを計算できます。

予備実験ですので、電力が上がる12Vの供給はひかえて、
「6V・12A」で試してみました。
   それでも72W。
TR1~TR6の0.1Ωエミッタ抵抗両端の電圧と
33Ωベース抵抗電圧はこんな具合。

    0.1Ω  33Ω
 TR1 0.227V 0.454V
 TR2 0.193V 0.491V
 TR3 0.199V 0.483V
 TR4 0.195V 0.483V
 TR5 0.199V 0.479V
 TR6 0.186V 0.493V

12Aですので2Aで均等になれば良いのですが、
TR1が他に比べて2割ほど余計に食っていました。

この電圧からおよそのhFEを計算してみると

 TR1 165
 TR2 130
 TR3 136
 TR4 133
 TR5 137
 TR6 125

TR1のhFEが他より大きくなっています。
hFEの事前選別は必要なようです。

温度の上がり具合をサーミスタ温度計で測って
どうまとめるかを決めたいと思ってます。

※電流を変えた時のVgとVs。
 Trのベースを駆動する2SK2232の
    ゲート電圧とソース電圧(GND基準)
 --------------
  1A   2.3V  0.8V
  5A   3.2V  1.5V
  10A  4.1V  2.4V
  12A  4.5V  2.7V

電流が大きくなると、オペアンプの出力電圧が
5V電源では厳しくなってきます。

※追記
2023年10月9日:バイポーラトランジスタ2SC3519A-YのhFE


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