12V・10A:120W電子負荷 予備実験
2023年9月25日:やっぱりあかん パワーMOS FETの並列接続
ということで、パワーMOS FETはやめて、
バイポーラトランジシタの並列駆動を試してみました。
定電流負荷回路で電力素子を飛ばすのは、電流オーバーじゃなく
発熱が原因ということが多いのじゃないでしょか。
その例↓
・ACアダプタ試験回路:電気は熱になるんです…
ということで、今回は「6パラ」で予備実験。
目標が10Aですのでトランジスタ一つあたりの電流は1.7A。
そして、耐えなければならない電力消費は一つあたり20W。
20Wといやハンダゴテの電力。
集中すればハンダを溶かすほどの熱。
使ったヒートシンクは170mm×180mm×35mm。
30mmの長さのフィンが10mm間隔で並んでいます。
何かのジャンク品
オペアンプとMOS-FETを使った定電流負荷回路
これと同じように電池で運用できればと考えてるんで、
できればファン無しで自然空冷したいと考えています。
シリコンの絶縁シートははさまず、直接ヒートシンクに
ネジ止め。
ヒートシンクには負荷のプラス電圧が加わります。
トランジスタ部と制御回路を分けて実験。
定数は書き込んでませんが、オペアンプ部は
普通の定電流回路。
トランジスタのエミッタに入れた0.1Ω抵抗の
両端電圧を計ればそれぞれのトランジスタに分かれた
電流値が読めます。
そしてベース抵抗両端の電圧を計ればベース電流が
分かります。 そこからhFEを計算できます。
予備実験ですので、電力が上がる12Vの供給はひかえて、
「6V・12A」で試してみました。
それでも72W。
TR1~TR6の0.1Ωエミッタ抵抗両端の電圧と
33Ωベース抵抗電圧はこんな具合。
0.1Ω 33Ω
TR1 0.227V 0.454V
TR2 0.193V 0.491V
TR3 0.199V 0.483V
TR4 0.195V 0.483V
TR5 0.199V 0.479V
TR6 0.186V 0.493V
12Aですので2Aで均等になれば良いのですが、
TR1が他に比べて2割ほど余計に食っていました。
この電圧からおよそのhFEを計算してみると
TR1 165
TR2 130
TR3 136
TR4 133
TR5 137
TR6 125
TR1のhFEが他より大きくなっています。
hFEの事前選別は必要なようです。
温度の上がり具合をサーミスタ温度計で測って
どうまとめるかを決めたいと思ってます。
※電流を変えた時のVgとVs。
Trのベースを駆動する2SK2232の
ゲート電圧とソース電圧(GND基準)
--------------
1A 2.3V 0.8V
5A 3.2V 1.5V
10A 4.1V 2.4V
12A 4.5V 2.7V
電流が大きくなると、オペアンプの出力電圧が
5V電源では厳しくなってきます。
※追記
・2023年10月9日:バイポーラトランジスタ2SC3519A-YのhFE
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