オペアンプの非反転・反転入力間に入れる抵抗
このブログ記事が発端。
・2023年2月10日:トラ技記事 オペアンプの出力段保護回路で
(b)図のR2、オペアンプを使った非反転アンプで、
非反転入力と反転入力端子の間に抵抗が入っています。
「この抵抗はなに?」という疑問でした。
先日、オペアンプのデータシートをなにげなく見ていて
似たような抵抗接続を見つけました。
※AD817だからアナデバのデータシート
高速A/Dコンバータの前置アンプとして、
非反転+反転アンプを使った差動バッファ回路
が使われています。
ここに似たような抵抗があったのです。
入力信号を正負にして平衡出力(差動出力)するのは
こんな回路。
※仕事なら平衡変換用の専用アンプを
使うでしょうけれど。
直流的には非反転入力と反転入力間の電位差はゼロ。
抵抗が入っても直流的な動作は同じ・・・はず。
AD817回路例の非反転アンプの抵抗、2つのアンプの
特性のバランスをとるためかしら。
オペアンプのオフセット電圧変動調査回路に使われている
のは見ます。
こんな例。
帰還抵抗に比べて+/-端子間の抵抗値が小さいので、
オフセット電圧が大きく増幅されて出てきます。
もう一つこんな回路も。
「抵抗マルチプライヤ」と名付けられています。
R2とR3の比でR1の値が大きくなる(R1に流れる電流が
小さくなる)という仕掛け。
R3=0(R1とR2の片側がGND)なら普通の非反転アンプ。
R3を大きくしていくとR1に流れる電流が減少して
見かけ上R1の抵抗値が増大したのと同じ。
さらに、R2をゼロにするとどうなる・・・
R1に電流が流れないので無限大。
はてさて。
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