トラ技Jr.のレールスプリッタ回路
トラ技Jr. 2023年春号 に絡んで、「トラ技Jr.」の
バックナンバーを引っ張り出してきて眺めていたら
「レールスプリッタ回路」を発見!
説明文には
小容量のアルミ電解コンデンサは1Ω近い
ESRがあるので、汎用OPアンプとの組み合
わせなら通常は発振しない。
導電性高分子/セラミックなどの低ERコンデンサ
は使用できない。
著者は「松村 南」さん。
トラ技の目次を検索すると、1990年~2000年に
オーディオやビデオ関連の記事を書かれています。
基準電圧IC TL431 のデータシートを見ると、並列に
入れるコンデンサの値によっては「不安定になるぞ」っ
という注意書きがあります。 (安定動作条件のグラフ)
昔からこのグラフが気になってしかたがないのです。
実際に確かめたことはありませんが、パスコンとして
よく使う0.1uFあたりがいちばん怖そうに描かれています。
値を大きくすると安定するように記されていますが、
電源オン時の起動が遅れ、それが他に影響するかも
しれません。
結局、「発振が怖いから無くても良い」に落ち着き
ます。
こんなことも。
良かれと思って付けたコンデンサが・・・
「通常は発振しない」という文言ではなく、逆に発振する
条件(OPアンプ名とコンデンサの種類、値と負荷の具合)を
提示して欲しいところです。
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コメント
こんにちわ。楽しく拝見させていただいております。
中点電圧生成回路は、電子工作で便利にしばしば使ってきました。これさえあれば正負2電源なんて無用の長物だとさえ思っていました。
しかし、中点電圧生成回路を使うとオペアンプがもつ80dBぐらいのPSRRが一気にたった6dBに激減するのですね。愕然としました。
電源電圧が安定かつ、低ノイズで、しかも微小な信号を扱わなければ十分に便利な回路なのですが、本格的に微小信号とか精密なADCなどの信号を扱うときは要注意ですね。
店主さまが負電源発生ICを使う理由がわかった気がします。
投稿: mry | 2023年4月24日 (月) 11時37分
レールスプリッタ、トラ技Jr.の図の真ん中のオペアンプ:反転増幅回路での非反転入力の電圧を決めるだけの用途なら、オペアンプによる電流増大は不要です。
抵抗だけで分圧してノイズ除去にコンデンサ。
あれこれ電流が流れ込んでくるところに使うからややこしい。
単一電源で動く回路の動作点を決めるバッファはレールスプリッタと言えるかどうか・・・
http://igarage.cocolog-nifty.com/blog/2023/04/post-92ad5d.html
https://igarage.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/s13_20230426094801.png
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2023年4月26日 (水) 11時04分