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2023年2月27日 (月)

ヤマハ製モニタースピーカー SMS60 不調

文鎮:ハンダ付け補助ツールの製造元:佐藤テック君から
の相談。
  ボランティアで手伝いに行っているとことで
  使っているアンプ付スピーカーが不調。
  音が割れる。
っと。

「そうとう古いもの」ということで、電源かアンプ回りの
コンデンサでもアウトになっているのかと現物をガレージに
持ってきてもらいました。
   ※説明書の日付が1999年
Sp11_20230227095001
スピーカーとアンプは分離できるようになっています。
電源部はスピーカーボックス内に入っていますが、
とりあえずアンプを外して外観調査。
ぱっと見は異常なし。

しかし、スピーカーの保護ネットを通してスピーカーを
見たら・・・
  エッジが破けてました
保護ネットを取り外すと、「あれまぁ」な状態。
Sp12
音割れの原因はコレ。
  ※写真はあちこち指先でツンツンした後の
   状態。 最初よりひどくなってます。

佐藤君、「20cmのスピーカーがあったはず」と
お持ち帰り。

で、その後・・・
「スピーカを換えて音は鳴った。
 けど、コーンが2秒周期くらいで振動しよる」と
動画付メールが届きました。

電源オンで、「ぼよん」となって、その後
「むわぁ・むわぁ」とコーンがゆっくり揺れ続け
ています。

元々付いていたスピーカーが品。
そして、換えたスピーカーが品。
  『そんなんで変わるんか?』っと返事しましたが、
「説明書に ヤマハアクティブサーボテクノロジー なんて
 書いたぁる」っと、説明書の在処が返ってきました。

https://jp.yamaha.com/support/manuals/index.html?l=ja&c=&k=sms60

最後のほうのブロックダイヤグラムを見ますと、
YST Filter」なるものがアンプ部の前段に入っていて、
怪しげな帰還がかかっています。

Sp13

またまたその後。
  「ワット数が小さいけど、8Ωのスピーカーが
   あったんで換えたら振動は無くなった。」
と。

パワーアンプのDCオフセット電圧を打ち消すような
回路かと想像していたんですが、スピーカーの
インピーダンスが合わないだけでこんな振動が出るもの
なんでしょか。
インピーダンスより、スピーカコイルの直流抵抗が
効くのかな。

※検索
ast-s1.pdf
アクティブ・サーボ・テクノロジー
アクティヴ・サーボ・テクノロジー:かわたのつぶやき

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コメント

電源の平滑コンの容量抜けに一票。

負荷が重いと電源電圧の変動がおおきくなり、超低周波でループゲインが1を超えて発振しちゃってる気がします。時期的にも中華な粗悪な電解コンが出回ってた頃ですし。

投稿: ラジオペンチ | 2023年2月28日 (火) 15時59分

同機種の修理、ネットを探すとあれこれと。
https://pss-staff.blogspot.com/2018/01/yamaha-ms60s.html

https://ameblo.jp/yamadatenzan/entry-12270808280.html
ここ↑に「2Hzぐらいの周期でユッサユッサと発振」という
記述が出てきます。

佐藤テック君のところでは、
  8Ωのにしたら振動は止まって
  それなりに鳴っている
ということです。

投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2023年3月 1日 (水) 09時46分

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