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2023年2月10日 (金)

トラ技記事 オペアンプの出力段保護回路で

昔のトラ技をパラパラめくりしていたら・・・
2015年5月号。
特集 第1部 「百戦錬磨の回路図」。
Tt2_20230210084201

p.54に「OPアンプを破壊や誤動作から守る回路」として、
ダイオードを使った出力段の保護回路が載っています。
【図5】の下側回路(b)に違和感!
Tt1_20230210084401

上側の(a)は2倍の非反転アンプ。

問題は下側の(b)。
「ゲイン1倍」と記されているので、バッファアンプ
かと思いきや・・・
「R2」が反転入力と非反転入力間に入ってます。
  なんじゃこりゃ~?!
「ゲイン-1倍」の反転アンプを書き間違えたの
でしょうか?

R2があるとどんな動作に?
アンプがアンプとして働いている間は、2ピン・3ピン
間は同電位。
だとするとR2には電流が流れない。
ということは、直流的にはつながっていないのと同じ?
  アレレ?!

※追記
(b)の回路、こう描きたかったんじゃないかと推測。
Aa1_20230212101501
アナログデバイセズ AN-257 の【図8】、これは
ゲイン1はダメよの帯域幅80MHzの高速アンプが
対象で「話が違う」ようです。
しかし、「類似の回路がある」ということで、情報、
ありがとうございました。

「ゲイン1あかん」のオペアンプ、確か手持ち品であった
はずと探しましたら、 LT6014 を入れた袋に
G>=5で使え」っと赤書きしてありました。
これはGBW=1.4MHzと遅いけどローノイズ、低オフセット品。

LT6014のデータシートには、これはダメの1倍アンプ例。
Lt11
そして、1倍で使う時はこうしなさいと。
Lt12


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コメント

(b)の回路のR2は要らないですよね。
気になったのでLTspiceで確認しました。

(a)の回路図でR2が2個あるあたりから怪しい雰囲気が漂い始めてる?

投稿: ラジオペンチ | 2023年2月10日 (金) 14時03分

ユニティゲインで使えないオペアンプをボルテージフォロワで使うときのテクニックで見たことがあるような。
と思って調べたら、アナログデバイセズのAN-257にありました。

負荷次第でフィードバックの中に遅れ要素がはいるので、それで発振するのを抑制するためかと思います。

投稿: | 2023年2月10日 (金) 23時04分

学生時代、研究室の仲間がさる会社に特注した測定器がなかなか完成せず、回路で苦しんでいるとの情報から先方に連れていかれたことがあります。設計者が参考にしていたのが「トラ技」の記事で、誤記により動かない回路を懸命にいじっていました。以来、この雑誌の記事をまずは疑ってかかる習性があります。
もちろん、店主さんのようにきちんと動作する回路を紹介される方もおられるので、100%疑っているわけではありません。

投稿: CPU.BACH | 2023年2月11日 (土) 22時04分

しつこくてすみません。b) の回路ですが、
R2は入力端子へのボルテージフォロアとなって入力インピーダンスを上げる効果がありそうです。
R1はゼロオームにしてボルテージフォロアにしてしまえば良いのでしょうが、入力端子の保護と位相調整を行うためにあまり低い値には出来ないという感じでしょうか。

そんなことで、R1とR2の値は同じ値である必要は無いし、1kから100k程度で適当で良いけど、とにかく1倍のアンプにはなっていそうです。

投稿: ラジオペンチ | 2023年2月12日 (日) 17時13分

オフセット電圧がゼロならエエんですが、オフセット電圧をR2で割った電流が流れてしまい、非反転アンプのメリット(ゼロに近い入力電流)がなくなっちゃうんじゃ。

投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2023年2月12日 (日) 17時49分

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