電流検出アンプ 入力端子になぜかマイナスが出てくる
過去、あれこれ電流検出アンプを使ってきましたが
「謎」の動作に遭遇。
使ったのはTIのINA281A3 。 100倍のアンプです。
回路電源Vsには+5Vを供給。
Rsenseはとりあえず0.1Ω。
IN+とGND間にCVCC電源をつないで、
IN-とGND間に定電流負荷を。
これでちゃんと。負荷電流に比例した出力電圧が
出てきます。
※これはあたりまえにプラスだけ
ところが・・・・
IN+へつなげている負荷への供給電源を外すと・・・
IN+端子とIN-端子に「マイナスの電圧」が出現する
のです。
Rsenseの抵抗とIN-側の負荷を外しオープンにすると
およそ「-7.7V」が出現します。
ICの電源は+5V。
プラス電源だけの回路のマイナス電圧が出現で、
「なんじゃこりゃ?」
負の電圧を発生する可能性は・・・ICの中味だけ。
GNDへの短絡電流は約「-40μA」。
アンプのバイアス電流っぽい。
ブロック図や回路の動作解説には記されていませんが、
ICの内部でチョッパー回路が使われていて、そこで
作られたマイナス電圧が出てくるのかもしれません。
※追記
同種の電流検出アンプに INA290があります。
※アンプ後段にFETを付加して電流と抵抗比で
ゲインを決める方式。
IN281とINA290のデータシートと比べると、
こんな違いが記されています。
まずIN+、IN-端子にマイナス電圧が出たINA281。
入力電圧がマイナスまでOKと。
そしてINA290。
こちらはプラスの入力だけ。
特性のグラフには、最低入力電圧が電源電圧に
依存する様子が示されています。
電源電圧が5Vなら、計れる最低電圧が2.7V
と規制されてしまいます。
INA281は「マイナスまで計れるぞ」っというところの
構造の違いがIN+、IN-端子の電圧に出ているのだろうと
推測してます。
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