バックアップ用バナジウム・リチウム二次電池の充電回路
・ガレージのLED表示デジタル時計がダウン
で、AT90S1200を使った時計回路を紹介しました。
これに使ったバックアップ用の電池:VL2020 (20mAh)
バナジウム・リチウム二次電池の充電回路がちょっと
変則的かと。
「充電電圧を3.4V以上にしたらダメ」という制限(3.4V±0.15V)
があるので、充電の元電圧である5Vを抵抗分圧して、3.4Vしか
加わらないようにしているのです。
・VL電池の充電について (panasonic)
このpdfの(3)の方法が元になっています。
なかなか巧妙な方法で、+5Vが落ちると、バックアップすべき
負荷回路へはR1とR2の抵抗が並列になり、電流が流れます。
バックアップですんで電流はマイクロ・アンペアのオーダー。
ミリボルト単位のドロップです。
それと、時計で使ったバックアプ電源切換回路、
PNP-TrのTR10のC-B間に入れたR17。
これが重要。
この抵抗が無いとTR10が不安定になっちゃうのです。
今は良い電源切換ICがあるので、こんな面倒な回路は
もう使いません。
※+5V低下検出がTR9のB-E間電圧に依存。
VL2020も高価になったし、充電しないCR2032でしょうなぁ。
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コメント
前の記事でここの回路見て、不思議な回路だなーと思っていたのですが、詳しい解説有難うございます。
より理解を深めるための質問ですが、+5Vが+4Vになったら電池が放電しちゃう?まあ故障しているのでそこまで考えなくてもよいのですが。
投稿: ラジオペンチ | 2022年12月23日 (金) 09時28分
ラジオペンチ さん。
えっと、上の回路? 下の回路?
どちらも、+5V→4Vへの低下ならまだ放電しないかと。
もうちょい下がったら(バックアップ電源として)負荷へ電流を流そうと(GND側の抵抗を通して)するでしょうけれど。
その頃には、負荷回路は電圧低下を検出し、スタンバイして低消費電流状態で待機。という目論見です。
時計では4.5Vを見ています。
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2022年12月23日 (金) 13時54分
上の方の回路です。
言ってることにあまり自信は無いのですが、+4VになってもTR9はONなのでTR10もON。となると電池はR22とR20の合成抵抗と電圧で放電されちゃうなーと思いました。
まあそういう状態は電源が故障しているので電池が道連れになってもしょうがないですが。
投稿: ラジオペンチ | 2022年12月23日 (金) 18時12分
確かに。
4VになるとBAT1に加わる電圧が4V÷1.47kΩ×1kΩ=2.7Vになって、この電圧まで放電しちゃいます。
通常の電源オフあるいは電源オンや停電、その復帰では、一瞬(10mS単位)で通過するはず←それを目論んでるわけです。
「4Vを維持」は電源系の故障か。
一つの故障が、他へ影響したらアカンぞ!なんて設計もあります。
TR9のB-E間電圧がこの検出電圧の元。
これ、ここがエエかげんなんは分かって使っています。
パナのダイオード方式を嫌ったのは、負荷への供給電圧がドロップするから。
ショットキにすると、リークが結構大きいし。
電圧切り替えICを使うのももったいないしということで。
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2022年12月24日 (土) 16時55分