またまたテスターの修理 三和のSP-10D
フライス屋・佐藤テック君からの依頼。
「工場に置いてある針式テスタの調子が悪い」と
やってきました。
レンジ切換でそれなりに感度は変わるのですが、
加えた電圧より大きく針が振れます。
抵抗レンジもおかしくなっていました。
昔に抵抗測定用内蔵電池が液漏れしたのでしょう。
それを補修した痕がありました。
まずメータの配線を外します。電池も外します。
分圧器や分流器を構成する抵抗、それぞれの値を
デジタルテスターで見ていきます。
すると・・・「X1」の抵抗レンジにつながる
抵抗が断線。無限大です。
カラーコードから「19.6Ω」と読めますが、
手持ちの「20.0Ω」で代替。
「2%」の誤差ですが、無視。
メータの振れが大きくなるという理由、どうやら
電池の液漏れ跡によるリークだったようです。
ダメージを受けた電線(リード線の中を液が伝う)を
変えたあと、切換スイッチ回りを洗浄(大阪魂だ!)
したら改善しました。
なんとか現場復帰してもらえそうです。
三和電気計器のアナログテスター
CP8D という機種が「16年ぶりに発売」と記されていますが、
これ欲しいとはなりませんなぁ。
残念! テスターじゃなかった に出した、「日置の3012」の
復活を待っています。
※テスター校正用のツール、DCの低圧レンジはなんとか
なりそうですが、問題はDC高圧レンジと交流レンジ。
これ、どんなもんでしょ。
60Hzの正弦波を作ってトランスで昇圧。
先の電圧を分圧して整流。
その値で入力正弦波の振幅を制御かな。
1kHz 10mA交流定電流回路 、これの定電流制御に
似たような手法を使っています。
目標振幅になるよう積分回路を使って、1kHzの元を制御。
こんなので、交流電圧を可変できるかな。
出力電圧を読んで設定するんじゃなく、ダイヤルでセット
した電圧が出てきて欲しい。
| 固定リンク
「修理」カテゴリの記事
- スマートロードスターのスピードメータ修理(2025.05.08)
- 西澤のメータをあきらめてAliExpressでメータを買う(2025.04.11)
- 「LM386N-8」って・・・(2025.04.07)
- 超好感度なテスター 西澤の「5230-01」(2025.04.03)
- 修理:マキタのLEDライトML806のスイッチがアウトに(2025.02.07)
「ツール」カテゴリの記事
- マイコン型導通チェッカーの部品(2025.02.21)
- ピンセット、危うし!(2025.01.09)
- EEPROMを使ったシリアル受信バッファ 512kバイトに増設(2024.12.26)
- 充電器用AC100V電源電流モニター回路(2024.12.13)
- DDS方式の2相パルス発生回路、周波数スキャン機能を付ける(2024.10.05)
コメント
ご無沙汰しております。
この SP100 多分ですが、私が60年ぐらい前に
親父に買ってもらったテスターそのものと
同じ型式だと思います。
ひょっとしたら後継のものなのかもしれませんが
外観はそのものにそっくりです。
まさにタイムトリップです。
良いものを見せて頂きました。
ありがとうございます。
投稿: JA3RMR | 2022年10月20日 (木) 20時00分
この手のテスター、
DC、ACとも1000Vレンジは不要ですよね。
1000Vかかった場所を、ちゃちなテスター棒で触りたくありません。
工場での用途だと・・・
・電源が来てるか?
AC100VにAC200V。
DCならリレーを駆動する24V系や12V。
・つながってるか?
抵抗レンジで導通チェック。
こんなところでしょう。
古いテスターでも、手元にあるのと無いのでは大違い。
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2022年10月21日 (金) 10時32分
突然の連絡コメントですいません。東京の和田と申します。私が長年愛用してきて大変に愛着のある三和K-30Dというアナログテスターがついに最近壊れてしまいました。メーカーの修理は不可能ということなのですが、出来れば修理して引き続き使いたいと思います。もし可能であれば見ていただけないでしょうか。古いものなので無理なら仕方ありませんが、ぜひよろしくお願い申し上げます。
投稿: わだみつのぶ | 2024年9月 5日 (木) 08時04分
わだみつのぶ さん。
仕事場からメールしました。
修理のあれこれ、このページをお読みください。
http://act-ele.c.ooco.jp/repair/repair11.htm#COST
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2024年9月 5日 (木) 09時12分