「UART←→IrDA」変換IC、MCP2122のクロック供給 #3 トラブル遭遇!
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「UART←→IrDA」変換IC、MCP2122のクロック供給 #2
への6月27日のコメントで書いたのですが、MCP2122のリセットが
もうひとつ不安定なのです。
↑の記事で公開した制御ソフトでは、
・MCP2122のリセット入力はプルダウン。
・電源投入
・クロック発生用マイコンが起動するまでは
プルダウンの働きでリセットはLレベルを維持。
・マイコン起動でクロック発生。
・その後、リセット端子をHにしてリセット解除。
これでうまく行くはずなんですが、リセット解除後、
受信パルスが復調されない(RXDが出力されない)状態
になってしまうのです。
※うまく行くときもある。
※再リセットしたら動き始める。
で、あれこれ動きを調べてみました。
※結果を先に。
リセット端子の抵抗、プルダウンではなくプルアップ
するとうまく行くようだ。
ということは、
・電源オン
・マイコンのリセット期間中はプルアップなので
リセット端子がHに。
・リセット終了後、クロック発生とともに
ポートの初期化でリセット端子はLに。
・しばらくしてリセットをHにして解除。
MCP2122のリセット入力をいったんHにして
からL(リセット状態)に。
その後、Hにしてリセットを解除。
するとうまいこと動き始めるのです。
あれこれ試した回路がこれらです。
リセットのためのLレベルの遅延を行うより、
プルアップ抵抗1本だけのほうが、動く率が
高いのです。
通常のCR遅延や電圧検出ICを使ったリセット回路は
あきません。
こういった回路では、電源オン後にリセット端子を
GNDに落としてリセット操作しないと、まともに動き
ませんでした。
さて、いったい何なんでしょ。
電源はUSBのコネクタから供給していますので、
物理的なコネクタの差し込み操作で電源が入ります。
このあたりが、悪さをしてるのでしょうか?
※こんな回路にしました。
※前のとの違いは「R2」。
クロック発生にマイコンを使ていましたので、リセット
信号の発生は自由にできます。
普通なら「L→H」で負論理のリセット状態から
Hにするとリセット解除となります。
※リセットって普通、これ。
リセットICもこの動作。
それが、「L→H」といったんリセット解除してから
もう一度「L→H」とパルスを与えるようにしなければ
ならないようなのです。
※このHパルス、Lパルスの時間も関係するようで
短いとダメでした。
---リセットのタイミング---
※プルアップ抵抗を使って
※プルダウンしたた時のために、「L→H」パルスを追加
※これでデジタルテスター「FLUKE 87IV」と赤外線
通信できました。
赤外線でコマンドを送れば、切り替えダイヤルで設定した
レンジでのデータを送り返してくれます。
こんな感じ
送:ID<cr>
受:0
受:FLUKE 87, V1.01,7xxxxx xxxは製品番号
送:QM<cr>
受:0
受:QM,-00.017 mV DC
50cmくらい離しても大丈夫な様子。
「QM」送出を繰り返せば、データをログできます。
※うまくいくリセットタイミング
※プルダウン抵抗だとLが連続してダメ。
リセットL時間を変えてもダメ。
クロックの供給タイミングを後にしてもダメ。
※単純には、あれこれするより、プルアップ抵抗だけの
ほうがうまくいった。
クロック供給開始直後、1bitだけのLパルスが出現。
※製作した回路
ダイソーで売ってた小さなプラケースに入るように。
あれこれ試すのに、ジャンパーピンを付けてます。
赤外線は半透明のケースを通り抜けるようで、
IrDAモジュールのところに穴は開けてません。
※参考メモ ATtiny25やATtiny85のISP接続。
ターゲット回路のICソケットに差し込んで、
インサーキットプログラムできるようにする
ためのアダプタ。
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