シミュレーテッド・インダクタを使った60Hzノッチ・フィルタ:これから
103JTサーミスタ対応温度計 ArduinoとLTC2460を使って のLTC2460。
これの挙動・・・誤差発生の状況・・・この原因が分かり
始めたような気がします・
まず、先ほどの記事の中で記していますように・・・
IC1を入れた理由。
R3を通して直に信号をA/Dに入れた場合、サーミスタの抵抗値で
この間の微少な電流が変化してA/D値にオフセットが生じる。
A/Dコンバータの変換時の電流。
R3両端の電圧値で±60uVくらい変動する。
1kΩなので60nAの電流。 それがRs=10kΩにも流れるので
10倍の0.6mVくらいの変動がA/D値に出てくる。
Vref=1.25Vで16bitなので1bitは約20uV。
0.6mVだとA/D値で30くらいの変動になる。
IC1を入れるとこの変動がなくなる。
と、記しました。
IC1を入れなかったときの挙動・・・ダイレクトにA/D入力した時、
これが誤差につながっているようなのです。
そして、そのシッポをつかむのにツールが必要・・・
なようなのです。
「R3両端で±60uVくらい変動」これはデジタルテスタを
R3につないで測定した値。 (平均値として表示)
現在の制御は、1msごとにA/D変換終了をチェックしながら
「可能な限りの高速」でA/D変換を行っています。
つまり、四六時中、変換している。
その時間、ざっと18ms。
このIC場合、
・変換中はこの入力電流が必要みたい。
・電源電圧を5Vにした時にこの電流が大きく
なるのかなぁ。
・IC1を入れると、この電流による誤差発生が
無くなるのかも。
・ずっと変換しているもんだから、スタティックな
動作を見て、その電流が観察している。
・一瞬だけA/D変換した時はダイナミックな電流変化が
現れるのでは?
テスターでは「±60uV」が観測できたけどこれは、
これはいわば静的な値の変化、平均化した値の変化です。
A/D変換操作によるダイナミックな入力電流の変動、
これは見れてません。
「変換中だけ電流が変化して、変換していない
時は安定してる」・・・この検証。
しかし・・・
「1kΩの抵抗に生じる±60uVの変化」・・・
これをオシロでダイナミックに観察するのはちょい
難しい。
「1000倍ゲインの計装アンプ」を使って抵抗両端の
電圧ドロップを増幅しても、出てくるのは「±60mV」。
このくらいの信号になると、なんとかオシロで観察できる
でしょう。
手持ちの計装アンプ「AD620」を使って、1000倍の
アンプをでっち上げてA/D変換時の入力電流変化を
観測してみましたが・・・
しかし、「60Hzのハムに隠れた変化が見えた」でした。
1000倍というと60dB。
回路に生じる60uVのハムが60mVになっちゃいます。
このダイナミックな変化、もうちょいキレイに見てみたい。
ということで、「60Hzのノッチフィルタ」に再挑戦する
ことにしました。
過去、こんな実験をしています。
・2011年04月21日:60Hzノッチフィルタ回路
「ツインTノッチフィルタ」は周波数の微調がめんどう。
Q固定でも3つの抵抗を触らなくては
今回は「シミュレーテッド・インダクタ」を使った
「60Hzノッチ」を試してみます。
「ハムに埋もれた信号」が出てきますかどうか・・・
※A/Dの変換周期が18msと60Hzに近い。
1サイクルだけの状態を見るだけでは、60Hzに埋もれて
しまうかも。
60Hzと区分できる何サイクルか連続変換した時の挙動かと。
今は32サイクル:約0.6秒で平均処理してますんで、まずは
この時間での様子かな。
それと、電源電圧を「2.7V」にして動かしている前バージョンの
温度計の様子も確かめます。
これは前段バッファを入れてない。
※続き
・AD620を使った計装アンプとシミュレーテッド・インダクタを使ったノッチフィルタ
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