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2021年8月14日 (土)

シミュレーテッド・インダクタを使った60Hzノッチ・フィルタ:これから

103JTサーミスタ対応温度計 ArduinoとLTC2460を使ってLTC2460
これの挙動・・・誤差発生の状況・・・この原因が分かり
始めたような気がします・

まず、先ほどの記事の中で記していますように・・・

 IC1を入れた理由
  R3を通して直に信号をA/Dに入れた場合、サーミスタの抵抗値で
  この間の微少な電流が変化してA/D値にオフセットが生じる。
  A/Dコンバータの変換時の電流。
  R3両端の電圧値で±60uVくらい変動する。
  1kΩなので60nAの電流。 それがRs=10kΩにも流れるので
  10倍の0.6mVくらいの変動がA/D値に出てくる。
  Vref=1.25Vで16bitなので1bitは約20uV。
  0.6mVだとA/D値で30くらいの変動になる。
  IC1を入れるとこの変動がなくなる。

と、記しました。
IC1を入れなかったときの挙動・・・ダイレクトにA/D入力した時、
これが誤差につながっているようなのです。

そして、そのシッポをつかむのにツールが必要・・・
なようなのです。

「R3両端で±60uVくらい変動」これはデジタルテスタを
R3につないで測定した値。  (平均値として表示)
現在の制御は、1msごとにA/D変換終了をチェックしながら
「可能な限りの高速」でA/D変換を行っています。
つまり、四六時中、変換している。
その時間、ざっと18ms。
このIC場合、
  ・変換中はこの入力電流が必要みたい。
  ・電源電圧を5Vにした時にこの電流が大きく
   なるのかなぁ。
  ・IC1を入れると、この電流による誤差発生が
   無くなるのかも。
  ・ずっと変換しているもんだから、スタティックな
   動作を見て、その電流が観察している。
  ・一瞬だけA/D変換した時はダイナミックな電流変化が
   現れるのでは?

テスターでは「±60uV」が観測できたけどこれは、
これはいわば静的な値の変化、平均化した値の変化です。
A/D変換操作によるダイナミックな入力電流の変動、
これは見れてません。
  「変換中だけ電流が変化して、変換していない
   時は安定してる」・・・この検証。

しかし・・・
  「1kΩの抵抗に生じる±60uVの変化」・・・
これをオシロでダイナミックに観察するのはちょい
難しい。

「1000倍ゲインの計装アンプ」を使って抵抗両端の
電圧ドロップを増幅しても、出てくるのは「±60mV」。
このくらいの信号になると、なんとかオシロで観察できる
でしょう。

手持ちの計装アンプ「AD620」を使って、1000倍の
アンプをでっち上げてA/D変換時の入力電流変化を
観測してみましたが・・・

しかし、「60Hzのハムに隠れた変化が見えた」でした。
1000倍というと60dB。
回路に生じる60uVのハムが60mVになっちゃいます。

このダイナミックな変化、もうちょいキレイに見てみたい。
ということで、「60Hzのノッチフィルタ」に再挑戦する
ことにしました。

過去、こんな実験をしています。
  ・2011年04月21日:60Hzノッチフィルタ回路

「ツインTノッチフィルタ」は周波数の微調がめんどう。
   Q固定でも3つの抵抗を触らなくては

今回は「シミュレーテッド・インダクタ」を使った
「60Hzノッチ」を試してみます。

「ハムに埋もれた信号」が出てきますかどうか・・・

※A/Dの変換周期が18msと60Hzに近い。
1サイクルだけの状態を見るだけでは、60Hzに埋もれて
しまうかも。
60Hzと区分できる何サイクルか連続変換した時の挙動かと。
今は32サイクル:約0.6秒で平均処理してますんで、まずは
この時間での様子かな。

それと、電源電圧を「2.7V」にして動かしている前バージョンの
温度計の様子も確かめます。
  これは前段バッファを入れてない。

※続き
AD620を使った計装アンプとシミュレーテッド・インダクタを使ったノッチフィルタ

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