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2021年6月14日 (月)

Amazonベーシック 2000mAh単3ニッケル水素電池 800サイクル目で終了

Amazonベーシック 2000mAh単3ニッケル水素電池の
充放電実験を始めたのが2021年2月17日
450サイクル目が2021年5月11日
今朝、仕事場に出てきたら800サイクルを終えていました。
まず、50サイクルごとの0.2C(400mA)放電の様子。
Amz_v
JISでは、この放電時間が「180分」を切ったら「寿命」と
判断します。
このグラフをみるかぎり、まだ行けそう。

でも、毎サイクルの充放電時間を見ると・・・
Amz_vt

0.5Cでの放電ですんで電流は「1A」。
600サイクルを越えたあたりから放電時間(緑線)が
「30分」を切ってます。
これはもう実用的な領域じゃありません。
ということで、今回の実験を終わります。
内部抵抗は278mΩ(室温26度)でした。

※0.5Cで行う充放電の様子
JISで寿命を判断する50サイクルごとのゆっくり放電
0.2Cです。
対し、1~49サイクルは0.5C(2000mAhなので1.0A)
充放電を行います。
   充電の停止は-ΔV検出(10mVに設定)
0.2Cよりこの放電グラフのほうが電池の実力を示して
くれているようです。
Cap002_20211002083401
200サイクルまでは初期性能を出していますが、
そこから先は急速に衰えているのが分かるかと。
充放電時間のグラフと対比すると劣化の進行状態が
わかるでしょう。
末期には「偽の-ΔV」も発生しています。

※他の2000mAhクラス単3充電池の様子を示しておきます。
・エネループ・スタンダード
En
・富士通・白
Fj
・充電式エボルタ
Ev
  ※実験場所は仕事場で、周囲温度の管理はしていません。
     休みの日、冷暖房はオフです。
     白色LEDの寿命実験 では、センサーの温度変化が
     「週の変化(休みの日)」に同期していました。

  ※サイクルが進むと、50サイクルごとに出現する充電時間の
   ピークが目立ち始めます。
   これは50サイクルごとの「ゆっくり充放電」が原因。
   0.2Cでゆっくり放電が行われた次の充電サイクルでは、
   「電池がカラっけつ」になっているので、充電時間
   がちょいと長くなるという現象です。
   通常サイクルでは「0.5Cで1.0Vまでの放電」ですんで、
   内部抵抗が大きくなると、そのドロップでエネルギーを
   残したまま1.0Vまで電圧が低下して放電が止まります。
   電流が小さなゆっくり放電では、内部抵抗の影響を受け
   にくい(ドロップ電圧が小さくなる)ので「カラっけつ」
   まで放電が進み、次の充電サイクルの時間が長くなります。

※気がついたAmazonベーシック充電池の特徴
・200サイクルまでは劣化を感じない。
   でも、300サイクルを越えると、ちょっと・・・
・50サイクルごとのゆっくり充放電の直後のサイクル、
 回復が良いように見える。
・充電停止電圧の上昇がエネループ・スタンダードや
 富士通・白より低い。 エボルタに似てる。
   充電停止の判断は「-ΔV = 10mV」。
・充電開始直後の「偽の-ΔV」が発生した。
・エネループ・プロや東芝インパルス、富士通・黒のように
 突然死はしなかった。
    エネループ・プロ  60%放電でも突然死
    東芝インパルス
    富士通・黒

・4つのグラフ、充電停止電圧の変化を見ると、
 充電停止電圧が上がり始めたあたりから劣化
 (放電時間がだんだん短く)が進み出すような
 感じかと。

電池あれこれ


※ニッ水充電池の評価記事注目点
   (あれこれネットを見ていて・・・もう一度書いておきます)

・電池の放電実験、使っている電池ホルダーが重要。
 スプリング電極の電池ホルダーでやっている実験は×。
    評価している測定電圧、正しい値がでてきません。
    大きな電流だと電圧ドロップがひどく、正しく
    読めません。
    また、電池の装着状態で接触具合が変化し、測定値が
    安定しません。

・負荷と電池電圧測定系へのつなぎ方も重要。
 ちゃんと四端子接続(ケルビン接続)を理解しているか
 どうか、測定中の写真を見ればわかるでしょう。
 
この二点がちゃんとしていない評価記事はペケ。
それにしても、「寿命まで充放電を繰り返した」っという記事が
ありませんなぁ。
ここくらいか・・・https://eneloop101.com/



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コメント

「amazon basics充電池 単3ニッ水2000mAh」、4本やってきて3本残していたうちの1本で「60%放電」(72分放電)をやってみます。
大容量群ではエネループプロと東芝2400mAhの2本で60%放電を試しています。
2000mAhクラスではエネループスタンダードを実験中(今、2200サイクル目で頑張ってます)。
amazon basicsの容量もこのクラス。
どうなりますか。
この実験、なにせ時間(日数)がかかります。

投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2021年9月27日 (月) 13時21分

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