松下製「6石スーパーAMトランジシタラジオ:R-1018」
女房実家からの発掘品。
6石スーパーAMトランジシタラジオ。型番が「R-1018」。
こんな銘板。
「National Panasonic 松下電器産業」
っと、みんな書いてあります。
電池を入れたら・・・ちゃんと鳴りました。
けっこう大きなしっかりした音。
チューニングダイヤルに減速機構が無いので、1000kHzから上は
ちょい合わしにくい。
周波数目盛板の横、「kc」じゃなく「X10kHz」と単位が記され
ています。
こんな中味。
片面基板じゃなく、部品面にもパターンが引かれています。
そのパターン(白いとことろ)の中間部に黒いところがあって、
そこが抵抗になっています。
そのため、部品面に実装されている抵抗が1本だけ。
(ボリューム・スイッチのそば)
使ってあるトランジシタ、6個のうち高周波部の2個がシリコンNPN。
ゲルマとシリコンが混在しています。
検波はゲルマダイオード。
ケース裏側のシリアル番号が「78 07-A」となっていましたので
1978年製かな。
「2SA101」のスペックを調べようとCQ出版の「トランジシタ規格表」を
引っ張り出すと・・・
1989年版には載ってませんでした。
こちらにある一番古いのが1980年版。
2SA101、「fT」じゃなく「ベース接地」での「α遮断周波数」が
記されていました。 =15Mc。 ←単位がMc!
※サイクルからヘルツになったのが・・・
『日本では1972年7月1日を以ってヘルツに変更
された。
計量法には、全面改正される1997年9月30日まで
残っていた。』と。 ←Wikipedia
※検索
・ナショナルラジオ R-1018
画像で検索するといっぱい出てきます。
※追記 (05-12)
スルーホールと、部品面の白パターン+抵抗の拡大写真。
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コメント
この基板、部品面は銅箔ですか?それとも銀ペースト?
白いのは保護用シルクに見えるけど印刷配線かもしれないと思いまして。
投稿: kazz | 2021年5月10日 (月) 12時06分
なんなでしょね。
当時の製造技術???。
部品名を記した写真で、1stIfの上側、スピーカーの記号RASの左上。
白い線の間にある黒いのが「抵抗」です。
なんらかの印刷技術なんでしょね。
スルーホールをどうしているのかが不明です。
白いプリントで保護しているのは間違いなさそうですが、詳細は不明。
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2021年5月10日 (月) 18時02分
ゲルマのPNPとシリコンのNPNを混在させているのも・・・興味深いです。
全部シリコンにしなかったのって、なんかあるんでしょうね。
「在庫一掃」?
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2021年5月10日 (月) 18時04分
1980年代の基板設計で片面銅箔に部品面を銀ペースト(と呼ばれる導電性塗料)でシルク印刷してジャンパーする通称銀ジャンを使っていました。
スルーホールは金属のくさび状のものを入れてハンダで繋ぐか、銀ペーストを穴まで入れたりしました。
抵抗は印刷してませんでしたが、メルフという大型のチップ部品をハンダ面に実装していました。
投稿: kazz | 2021年5月11日 (火) 00時35分
このラジオ、ミノルタのフラッシュと一緒にもらわれていきました。
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2021年5月11日 (火) 14時09分
部品面に見えるスルーホール、白パターン、抵抗体の写真を追記しました。
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2021年5月12日 (水) 10時03分