アナデバの電力計用IC、ケースに入れAtmega328Pで読む
2020年8月26日:アナデバの電力計用IC
2021年1月8日:アナデバの電力計用IC、試運転
2021年1月15日:アナデバの電力計用IC、arduinoで周波数(周期)を計る
2021年5月1日:Arduino UNOで周波数カウンタ:アナデバの電力計用ICのために
まず、この電力計ICへの供給電源について。
コンデンサドロップ方式でAC100V→DC5Vを作っています。
アナデバのサンプル回路「AN-679」では、
・ドロップ用のコンデンサ:0.47uF/630V
・直列抵抗:470Ω/1W
・ツェナーダイオード:15V/1W
・平滑コンデンサ:470uF/35V
・三端子レギュレータ:78L05
で、構成されています。
2021年1月8日:アナデバの電力計用IC、試運転
では、三端子レギュレータを「LT1129-5」で試作
しました。
これを「78L05」に変えて回路(ケース入れ用に新造)を
作ってみたのです。
すると・・・三端子レギュレータの出力電圧が5Vを
切る事態に。
入力電圧が下がってしまって6Vほどになっていました。
あれれ。
LT1129の時はツェナー電圧の15Vがしっかりと加わって
いたんですが・・・
これ、何が問題なのか?
・LT1129と78L05ではバイアス電流(レギュレータ自身の
消費電流)が異なります。
78L05では3~6mA。
LT1129だと0.3mAほどとおよそ1/10。
これ、たまたま手持ちが有ったんで、
・AN-679のドロップコンデンサは0.47uFだけど
これはアメリカなもんで電源「220V・60Hz」を想定。
日本だと100Vなんで、流れる電流がざっと半分になって
電圧ドロップが大きくなってしまいます。
で、対策です。
・LT1129は高価なんで汎用品でバイアス電流の
小さな安いC-MOSの「S812C50」に。
(バイアス電流マイクロAオーダーになる)
・しかし、S812C50の最大入力電圧は「16V」。
・15Vのツェナーだとギリギリなんで12Vのに。
(9Vくらいでも)
あるいは、
・ドロップコンデンサを「1uF」に。
※参考
50Hz、60Hzでのリアクタンスと100Vでの電流
0.47uF 6.8kΩ 14.7mA(50Hz)
0.47uF 5.6kΩ 17.9mA (60Hz)
1uF 3.2kΩ 31.4mA(50Hz)
1uF 2.7kΩ 37.7mA (60Hz)
※参考:コンデンサドロップ方式電源
・https://e2e.ti.com/blogs_/japan/b/power-ic/posts/ac-dc
・digikey : tps7a78
※注意:電圧ドロップ用コンデンサの耐圧
たいていのフィルムコン、耐圧の定格は「DC」。
交流で定格が表記されたのもありますが、DCのをACで
使おうとしたとき、どのくらいの余裕がいるか・・・
これを参考に。
共立エレショップ:ECQE2 474KF
・DC定格電圧品の交流使用可能電圧(PDF)
http://www.kyohritsu.jp/eclib/OTHER/CATALOG/CAPA/capaacdc.pdf
昔々、痛い目にあっています。
年数が経つといつのまにか容量が減少。
その原因・・・内部で皮膜間が放電して電極が消滅・・・
※ケースに入れた様子
※回路図
マイコン用DC5V電源は百均のUSB出力のACアダプタ。
※バックアップがわりにスケッチを。
・ダウンロード - pwrmon2a.txt
(テキストファイルにしてます)
ICP1に1Hzパルスが入るようにして、電力計が出すクロックパルス
もどき(1kHz程度のパルスで模倣可)を入れればArduino-UNOで動
きます。
パラメータ設定で使ってるスイッチ操作あたりの処理が参考に
なるかと。
「ENT」は短押しと長押しを区分。
「↑」と「↓」はオートリピート処理。
押し続ける時間でinc値、dec値を増加。
20回以降が±20に。
100回以降が±100にして大きな値の増減に変化。
さらに・・・いったんオフしてから0.8秒以内の操作は
直前のinc、dec値(20または100)を保持。
ここら、自由に使っていただければと。
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コメント
小さい事ですけど、アメリカの電源電圧は110Vですね。
220Vは主にヨーロッパや中国です^^;
投稿: kazz | 2021年5月12日 (水) 10時06分
アナデバのアプリケーションノートに、電源電圧「220V」って記してありましたんで・・・「アナデバ=アメリカ」っと・・・。
スカタンでした。
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2021年5月12日 (水) 12時00分