アナデバの電力計用IC試運転回路の電力を測ってみる
コンデンサドロップ方式の電源回路、ラジオペンチさんが
・peacefairのAC電力測定アダプタ PZEM-004T v3(回路調査編)
で調べておられます。
AC100V/50Hzを加えたとき、実効値で15mAの電流。
電力にすると1.5VA。
(カレントトランスを使っての測定)
目的は3.3Vの電源電圧供給。
必要なのはおそらく20mWほど。(出力5mAほどとしたら)
それに1500mVAの電力です。
ところが・・・
電気代の元となる実際の電力(有効電力)はゼロの表示。
コンデンサを出たり入ったりするだけでチカラを出さない
電力がほとんどで皮相電力が1.5VAという話になるのです。
これ、どんなものかこちらで作った電力測定回路でも
試してみました。
この回路を試します。
・2021年1月8日:アナデバの電力計用IC、試運転
↑ この部分の挙動
AC電流を実効値測定できるテスターをつなぎ、
2021年5月11日:アナデバの電力計用IC、ケースに入れAtmega328Pで読む
これで有効電力を測ってみました。
60Hzで電流が約18mA。 (その時の電源電圧が97.3V)
これで計算できる皮相電力が1.75VA。
この時に液晶表示された有効電力が0.28W。
※Hz値はアナデバのICが出すパルスの周波数
これをArduinoで電力値に換算。
電流に換算すると2.8mA。
ついでだから電源電流と供給電圧の関係をオシロで見てみます。
電流はカレントトランスでピックアップ。
電圧は普通のトランスを電源ラインにつないで。
こんな具合。
電源電圧の正弦波ピークから外れたところ、ゼロクロス付近
(90度位相差)で電流が流れています。
※瞬時電力の変化を想像できますでしょうか?
コンデンサドロップ方式の電源、過去、あれこれ使ってきま
したが、
・有効電力はどうなんだ?
・電流波形はどうなっている?
この二つをちゃんと見たのは初めてかと。
※有効電力を測定してくれるお手軽機材、
今回の製作でできあがったわけで。
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