ダイソーReVOLTE単3 JIS C8708:2019充放電試験(-ΔV検出有) 偽の-ΔV発生
2020年4月12日:ダイソーReVOLTE単3 JIS C8708:2019充放電試験(-ΔV検出有)250サイクル目の充放電サイクルで、250サイクル目のゆっくり放電(0.2Cで1.0Vまで)の直後、251サイクル目の充電終了-ΔV検出をミスりました。
充電開始直後に出る電圧の凹:「偽の-ΔV」に惑わされたわけです。
記録していた電圧変化のチャートを見ると200サイクルを越えてからこれが顕著になっています。
254サイクル目でいったん充放電を止め、-ΔV検出遅延時間を10分→20分に変更して再スタートしました。
サイクルが始まる前に、いったん0.2Cでの1.0Vまでの放電が入ります。
ここからの充電カーブがどうなるか、どんな「偽の-ΔV」が出るのか1分ごとの電圧変化を記録してプロットしてみました。
※251サイクル目、ほんとは255回目になりますが
便宜上、4サイクル抜かして251サイクル目とし
ておきます。
↑ 繰り返し充放電での偽の-ΔVの変化
0.2Cでのゆっくり放電が終わった直後、電池がカラっけつになったということなんでしょう、充電時間が延びています。
その後は徐々に充電時間が短くなり、充電完了電圧が上昇しています。
充電開始直後の凹み、マイナスのピークが15~20分くらい、電圧の落ち込みが30~40mVくらいになっています。
この対策として、
・-ΔV検出開始遅延時間はこれまでどおり10分に。
(パラメータ設定で変更できる)
・この遅延時間内に電圧ドロップ(5mVと固定値で)が
あったときは、その経過時間からさらに遅延時間を
伸ばす。
こんな処理を入れました。
今回のプロットグラフから見ると、25分くらいまで伸びる感じです。
これで「偽の-ΔV」の対策ができるのじゃないかと。
ただ、気になるのが充電終了まぎわ電圧が立ち上がるちょい手前にわずかですが凹みが見えています。
現在の-ΔV検出電圧は10mV。
この凹みが大きくなると、ここを充電完了と誤ってしまいます。
※追記 2020年4月16日
2020年4月12日:ダイソーReVOLTE単3 JIS C8708:2019充放電試験(-ΔV検出有)250サイクル目
にも書きましたが「偽の-ΔV」の情報があまり出てきません。
-ΔVで充電を止めるという話は、その様子を示した図も含めてあれこれ出てきます。
まず、Wikipediaのニッケル水素電池では・・・。
『充電開始時には偽の-ΔVが発生する事がある。』
言葉だけで具体的にどうだが不明です。
そして、具体的なグラフは
寸止め充電と、充電効率の評価(ニッケル水素電池充放電器)
での解説。
また、アナログデバイセズ LTC4060 NiMH/NiCd高速バッテリ・チャージャ のデーターシートを見ますと、-ΔV値や-ΔV検出を始めるまでの時間(このICだとホールドオフ時間と呼んでいます)が示されています。
-ΔV検出電圧は、
NiCd だと 11(min)~16(typ)~21 mV(max)
NiMH だと 5(min)~8(typ) 14 mV(max)
とICのスペックが記されています。
ホールドオフ時間は、0.5C充電だと12.6分~15.4分だと。
「トランジスタ技術」に何か出てないかと、バックナンバーを探したところ見つかりました。
・2002年7月号
・タイトル:おはなし「2次電池の充放電入門」
・サブタイトル:2次電池と正しく付き合うための基礎知識
・開始ページ:141 ・著者:星 聡 さん
本文にはこんな記述が。
長期にわたって充放電されずに放置された2次電池や、
製造年月日が古い長期在庫品は、電池の内部抵抗が高く
なっています。
こういった2次電池は、充電開始初期に偽(にせ)の-ΔVが
出ることがあります。
充電制御回路は、この偽のΔVを検出すると、満充電前に
充電を止めてしまいます。
そして、図11に偽の-ΔVが出ているグラフ(電池の電圧変化と温度変化率)が提示されていました。(149ページ)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
この記事の先頭の図、充放電を繰り返した時に発生した偽の-ΔV、サイクルが進むとどう変化するかの具体例として貴重かと。
世の中の趨勢はリチウムイオン電池。
いまさらニッケル水素電池・・・という気もするのですが、JIS C8708:2019に関して充電は「タイマーまたは-ΔV」ということですので、あらためてあれこれ試行錯誤しているところです。
電池あれこれ での電池イジメで使っていたのは市販の充電器。
手製の「-ΔV」充電制御は今回が初体験。
で、その過程で「偽の-ΔV」に遭遇したという次第です。
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コメント
今回は、-ΔV検出でやってるのですね。
大変そうですね。
個人的には、同ロットの電池を、
-ΔV検出、と、
JISC8708:2013 の7.5.1.2の手順
の方法でのサイクル耐久性の違い
とかに興味があります。
あと、「製造業者が推奨する充電制御方法で停止してもよい。」とかあたりとの違いにも。
あと、7.5.1.1の強制的に35℃以下に冷やすことは、サイクル寿命にとって、マイナスになるのか、とか。(わざわざ書いてるということは、冷やさないほうが、サイクル寿命がよくなる可能性があるということかと。)
いやいや、半分冗談ですよ(笑)ごめんなさい。
-ΔV検出だけでも大変そうなのに。
投稿: 餓鬼魂 | 2020年4月17日 (金) 16時57分
-ΔV検出の処理そのものはすんなり行きましたが、充放電を繰り返して劣化が始まった電池、この充電開始直後に生じた「偽の-ΔV」の様子がわからなかったのです。
-ΔV制御を始める前、132分一定タイマーでの充電をReVOLTESで試したのですが、この時の電圧変化をちゃんと記録しておくべきでした。
繰り返し回数と放電特性ばかり気が取られてました。
エネループ・プロを含め、いくつかの電池はC8708:2013で試験しています。
そのうちちゃんと一覧にまとめますね。
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2020年4月18日 (土) 10時15分
いやいや、容量60%に減るまで、-ΔVで検出するのは、大変だと思いますが、どうでしょうか。
http://www.gakitama.com/juutool/?denchi=bp2500new
の上から12個目
http://www.gakitama.com/juutool/image/juu_log_bp2500new_20100516232834_8.png
なども、一応偽マイナスΔVですが、偽マイナスΔVが、満充電まで続く電池がすべて、という感じです。1500mAhあたりから温度が上がってるので、満充電が近い感じなんですけどね。
(あ、あの、このグラフですが、充電中の電圧は一周上に回ってますので、ご注意。)
まあ、充放電を8708並みに繰り返している最中なら、まだ活性化してるので、こんなグラフにはならないかもしれませんが。
充電は、一期一会(笑)
投稿: 餓鬼魂 | 2020年4月24日 (金) 01時11分
この電池ReVOLTESの充放電、↓で350サイクルを通過。
http://igarage.cocolog-nifty.com/blog/2020/04/post-bf5ef0.html
その後の「-ΔV検出」、うまく行ってます。
充放電をず~っとチャートレコーダーで記録してますんで、間違いない。
そう、餓鬼魂さんとこの実験装置、充電時電圧が不安定になってるのではと思うのは、電池電圧測定系の0Vが充電電流で振られているからじゃありませんか?
充電電流は2Aでしたっけ。
配線の抵抗が10mΩあれば0.02Vの電圧ドロップが発生します。
このあたり、配線の引き回しや0V基準をどうされているのかがHPの回路図や写真では不明ですので、一般論としての想像です。
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2020年4月24日 (金) 09時32分
電子回路初心者が作った装置ですのでいろいろと問題はあります.
配線の抵抗と0Vの話の顛末は、
http://www.gakitama.com/juudev/sokutei_gosa_kaiketsu.htm
の1番にまとめてあります。結論として、この中の3番で書いたソフトウェアで補正した結果でグラフを描画しており、これは不安定になるのではなく、安定した一定の偏差を生みます。
なお、ここで、充電時電圧が不安定になっているのは、
上記の記事の3番とも関連しますが、測定電圧端子のプルアップ、プルダウンをしていないからで、プルアップという言葉自体もしらなかったときに対処した方法が上記の記事にもかいてあり、0Vの話とは別です。
上記の記事の3番の補正のように抵抗とコンデンサをプルアップもどきにつなぐのではなく、普通にプルアップ、すれば、安定するかもしれません。
また、正確さだけを目指すのであれば、制御回路計の電源電圧の5Vを、電池でとっても安定することは、検証済みです。
ただ、現状のプルアップもどきは、0Vから2V程度の測定では絶妙に安定した測定ができます。これはあくまで実験で得た成果です。いまさら、あのブレッドボード上での多数の実験をおこなって0Vから2Vを安定させるために得た結論を捨てるのは、かなりキビシイ。あと、このような2V以上の電圧を測定すること自体が、回路を作った時には想定外なので、まあいっか、というのが今の状態です。
お示ししたグラフ(12番目のグラフ)は、この不安定にたまたま、それほどならなかったグラフです。
投稿: 餓鬼魂 | 2020年4月24日 (金) 21時05分
あ、あと、一番目立ってる充電中電圧の不安定さは、「電池の端子の接触不良」です。
液漏れなどでさびてくると2Aで充電すると、接触抵抗はかなりのものになります。
投稿: 餓鬼魂 | 2020年4月24日 (金) 21時35分
単3電池の電池ホルダー、Bulgin社のBX0035をおすすめしておきます。
材質が「洋白」。 いわゆるニッケル・シルバーですが銀は入ってません。
メンテの様子。
http://igarage.cocolog-nifty.com/blog/2018/03/post-6bea.html
「mΩ」単位の接触抵抗が得られます。
また、電極端子が下と上に分かれているので、簡易的な四端子接続が可能です。
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2020年4月25日 (土) 10時04分
PCのプリンタポートでの計測制御を大前提として・・・
・A/Dコンバータを独自の回路で構成(現在のは
カウンタとコンパレータ、マルチプレクサ)
するのではなく、SPI接続のA/Dコンバータ
を利用。
例えばMCP3208。12bit、8ch入力。
秋月で300円。
・プリンターポートの出力ビット数が不足する
なら、I/Oエキスパンダーを活用。
NJU3714:12bit 秋月で150円。
MCP28S08:制御はややこしいけれど入出力
拡張可能 100円。
・測定系電源と充放電系電源の分離。
PCで測定するんで、測定系=PCの電源にして、
充電に別の電源を持ってくるのが良いか。
・測定系電源と充放電系電源のGNDを共通に
するポイントは、電池ホルダーのマイナス
側端子。
電池ホルダー部で可能な限り四端子接続とな
るように配線(電流経路と電圧測定経路を
分離)
・定電流回路の精度アップ。
現状、電池電圧が変化すると充放電電流値が
変化しないか?
こんなところです。
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2020年4月26日 (日) 10時31分
ええっと、、、いろいろありますが、一点だけ。
測定電圧が不安定なのは、
想定外の場合(2V以上を測定しなければならないほど劣化。)
自転車ライトに使った電池の場合
に限られます。
前にお示しした、-ΔVの激しい電池は、自転車ライトにつかったもので、自転車ライトに使った電池は、一般的に、振動で液漏れ等が若干あり(端子がほんの少しの液漏れでさびてくる)、測定電圧は不安定になります。eneloopだと、そこそこマシですけど。
本当は、自転車ライトに使ってはいないが、-Δvが激しい電池をお示しすれば、このように話が混乱せずに済んだと思うのですが、そういう電池の一生には、付き合ってはいないのですみません。
-ΔVの現象と、測定電圧が不安定になる現象は、明らかに原因が別です。前者は、電池の劣化が早いという、性能上の問題。後者は、私の実験した限りは、振動を加えたことがあるかどうかです。
で、自転車ライトには使っていない電池は、すべて、全く不安定な測定にはなりません。
http://www.gakitama.com/juutool/?denchi=eneloop
http://www.gakitama.com/juutool/?denchi=eneloop-r1
など。
以上にかかわらず、2V以上を測定する状況では、本回路では、測定値は想定外のため不安定になります。例えば、以前に示した、
http://www.gakitama.com/juutool/?denchi=bp2500new
がそうです。(充電中電圧は一周回っています。)
ということで、この記事にコメントした目的は、
「電池の性能が良くない場合は、-ΔVは激しいですよ。」
ということなのですが、純粋にそれを示す電池とは付き合っていない(自転車ライトで振動を与えている。)ので、話を混乱させたのはお詫びします。
投稿: たなか | 2020年4月28日 (火) 00時15分