ダイソーReVOLTES単3 充放電実験 1~49サイクルのデータをグラフ化
2020年2月10日:ダイソーReVOLTES単3 JIS C8708:2019充放電試験 400サイクル目完了
では、50サイクルごとの「0.2C放電」での電圧変化をグラフにしました。
※使用した回路は旧実験回路の手直し品
50サイクルごとの放電データ以外に、1~49サイクルでの
充放電時間と充放電完了時の電圧データが残っています。
ただし、この時の1~49サイクルでの充電は「-ΔV」制御はせずに、
「132分」の固定時間です。
1~49サイクルの充放電データの中から
・0.5Cで1.0Vまで放電する放電時間
・0.5Cで132分充電した充電完了時の電池電圧
この2つをグラフ化してみました。
まず、これが50サイクルごとの放電データ。
0.2C放電での電圧低下を示しています。
200サイクルを越えるたあたりから、状態が悪くなっています。
この時、1~49、51~99、101~149サイクル・・・での
放電時間と充電完了時電圧の変化がこのグラフ。
0.5Cでの充放電、
充電:132分
放電:1.0Vまで
の記録です。 (到達した時間と電圧を記録)
赤線が1.0Vまでの放電時間。
150サイクルあたりまでは「120分:2時間」(0.5C放電
なので2時間がまっとうな値)を維持していますが、
250回を越えると「60分:1時間」を切り始めます。
400サイクル付近は「20分」ほど。
ReVOLTESの容量は「1300mAh」ですので、0.5Cでの
充放電は「650mA」に設定しています。
50サイクルごとの放電電流は「0.2C」なので「260mA」。
両方とも1.0Vまでの放電ですが、電池の内部抵抗増大の
せいで0.5C放電のほうが早く「1.0V」に到達したのだ
と考えられます。
緑線は充電完了時(0.5Vで132分)の電池電圧です。
ただし、充電開始後132分の時の値ですので、ピーク電圧
ではありません。
このチャートのように、132分経過前にピーク電圧が
現れます。
サイクルが進むごとに充電完了電圧が上昇。
初期と終末で0.13Vほどの電圧差が見えています。
ですので、充電時の内部抵抗の上昇、ざっと「0.2Ω」
と推測できます。
放電の時も同じように電池の内部抵抗の影響を受けま
すんで、早くに放電終止電圧の1.0Vに到達。
ニッ水電池の寿命判断、「内部抵抗の上昇が効く」のが
このグラフからも見えるでしょうか。
・まだ容量を残していても、内部抵抗が大きくなって
早くに放電終止電圧に到達してしまいアウト。
※消費電流の小さな機器では使える。
・内部抵抗上昇のせいで、充電器が異常と判断して
急速充電出来ない。
※急速充電でないゆっくり充電の充電器だと
充電できる。
こんな様子が見えてきます。
※旧JISでの充放電実験結果はここ
2014年10月01日:ダイソーReVOLTES単3のJIS C8708 サイクル試験
この時は、こんなグラフを得ています。
また、2013年9月からはじめた「電池イジメ」 (1.0Ω抵抗で放電)
での「ReVOLTES 単3」はこんな具合に劣化が進みました。
250回目から状態が急速に悪くなっています。
充放電回数から見ると、新JISの結果と似てるような・・・。
※充放電繰り返しによる内部抵抗の変化
トラ技2016年10月号参照
・2017年8月24日:電池イジメ、もうやめます
ReVOLTES:黒線を見ると「300回」ほどでアウトに。
市販充電器で「急速充電できなくなった」が終了条件。
・2014年04月21日:ダイソーのReVOLTESもアウト
↑
その時のブログ記事
この実験はほんとに手間がかかりました。
・電池を充電器にセット。
・充電完了を待って放電器にセット。
・放電完了を待って放電データをPCに吸い上げ。<繰り返し>
・充電完了後、たまに内部抵抗を測定。
えんえんとこれを実行していたのです。
2013年9月にスタートして「やんぺ」が2017年8月でしたんで。
※電池あれこれ:電池イジメの結果報告
※現在は、「-ΔV」検出を有効にして新JISの条件で実験継続中。
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