基板修理:初見で感じる違和感
とあるメカ系制御装置基板の修理依頼。
故障の主原因は負荷の異常によるパターンの焼損とダイオードの破壊。
しかし、預かった基板をざ~っと眺めて感じた違和感。
基板の写真を説明無しで見てもらいましょう。
まず電源部。
外から24Vを供給して三端子レギュレータで15V(アナログ系)と
5V(ロジック系)の電源を作っています。
そして、制御回路の一部。 (クリックで拡大)
いかがでしょうか?
この回路を作った(チェックした)エンジニアは気づいていなかったのでしょうか?
故障原因とは別の不具合をかかえたまま運転されていたようです。
※追記
「正解」が出そろったところで・・・
(空きピン処理は大丈夫でした)
電源部を回路展開した図を示しておきます。
IC直近のパスコンが一つも無いため、+15V系の
パスコンは「C2:0.01」だけ。
そして、+5V系は「C11:47UF」だけで動作。
7815はしっかり発振していました。
※同じ基板がもう1枚あります。+15V電源波形の
写真を撮ってみますんで、ちょいお待ち。
もう1枚の基板でもIC直近のパスコンは入れられていません。
だもんで、実装忘れじゃありません。
「無くても大丈夫やん」とどなたかが判断したのでしょう。
高速パルスを処理する回路じゃありませんので。
※それでもフリップフロップは乗ってるんで・・・
※+15Vの発振波形 レギュレータはSTマイクロ製
周波数400kHz、P-P値で0.1Vほどなんで、0~15Vからしたら
リップル「0.7%」。
オシロで見たらすぐ気がつくはずなんですが・・・
テスターではわからんかなぁ。
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コメント
パスコン省略ですか。
アホなのかケチなのか、どっちでしょう。
投稿: radiopench | 2019年11月11日 (月) 16時35分
2枚目の写真だけなら実装屋がパスコンの実装を忘れた(または、実装指示の回路図で省略されていたから実装しなかった)と言えますが、1枚目の三端子の基板回路では まるっきり無視していますね。
今までよく動いていたもんです。
投稿: SAKA@FW | 2019年11月11日 (月) 20時31分
2枚目は空き端子の処理も抜けてるような気がする
投稿: | 2019年11月11日 (月) 23時37分
2枚目の修理依頼基板をチェックしたところ、写真(2枚目)の右下端に写っている「74LS07」がアウト。
ところが・・・LS07が無い!
インバータタイプのLS05やLS06は持ってるんですが、バッファタイプのLS07はパーツボックスから出てきません。
通販でも終息品ということで見つかりません。
しかたないのでノーマルタイプの「7407」に換装。
(パーツボックスのストックから発見)
ノーマルタイプのTTLを使うって(修理にしろ)、ほんとに久しぶり。
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2019年11月12日 (火) 22時08分