東芝インパルス TNH-3A 1.1V停止電池の充電状態
充放電実験を続けてます東芝インパルス TNH-3A(2400mAh)、
「1.0V放電停止」の1本は、8月19日に実験を終了しました。
・東芝インパルス TNH-3A 1.0V放電停止の方を終了
残る1本が「1.1Vあるいは90分で放電停止」という条件で実験を続けている電池です。
この電池も、「1Ω負荷抵抗での放電」ではグラフを描けなくなったのが80回目。
・東芝インパルス TNH-3Aの充放電実験、どうしたものか・・・
そして、以降は放電抵抗を「2Ω」に変えて実験を続行。
・東芝インパルス TNH-3A 放電負荷抵抗を「2Ω」に
その後も内部抵抗の増加で(200mΩを越えて)、2Ωの負荷でも1.1Vまですぐに到達するようになり、グラフを描けなくなってしまいました。
(ということは、まともに放電できない)。
そこで、110回目の放電から負荷抵抗を「5.1Ω」に変えています。
今は300mΩを越えた状態で充放電実験を続けています。
さっき、150回目の充電の様子を記録しておきましたので紹介しておきます。
(充電器は東芝のTNHC-34HC)
電池の側面の温度センサーを貼り付けて、電池電圧とともに温度変化を記録します。
使うのは、プリンターシールドを使ったチャートレコーダー
その結果。
電圧波形が上方に塗りつぶされているのは、充電のタイミングの電池電圧。
内部抵抗が大きいせいで電池電圧が上昇して、レコーダーのフルスケール1.8Vを越えてしまっています。
塗りつぶしの下側が、充電電流が加わらない電池電圧になります。
充電開始後25分くらいで、なんとなく「ΔV」が見えているような気配です。
これで、充電を止めているのでしょう。
電池の表面温度は15℃くらい上昇しました。
TNHC-34HCだから、内部抵抗が大きくても充電してくれるんじゃないかと想像しています。
次の放電が終わったら「BQ-390」で充電してみます。
他の充電器で充電してくれるかどうか・・・
※BQ-390での充電波形
およそ15秒間充電を試みるが・・・
不良電池として充電停止してアラーム報知。
電池の内部抵抗増大が原因でしょう。
※BQ-CC21での充電波形
BQ-390があきらめたので、BQ-CC21ではどうかとセットしてみました。
その結果・・・
(クリックで拡大↓)
充電開始直後、間引きしながらの充電波形が見えます。
それが、「強・強・弱」というふうに見えます。
(電流が小さいと内部抵抗による電圧上昇が抑えられる)
紙送りを10分/cmに変えてからも充電が続き、14分くらいで充電を終えています。
そして、補充電は無し。
電池の温度上昇は2~3℃。
東芝の「TNHC-34HC」での温度上昇をみると「がっつりと充電してる」感じですが、BQ-CC21は「ためらいながら、だいじょうぶか~?」っという感じの充電です。
この直後、「5.1Ω負荷」で放電してみましたが放電時間は「31分」。
その前のTNHC-34HCで充電した放電では「53分」でした。
※放電グラフはまた後日。
負荷が「5.1Ω」ということは0.2Aちょい。
これは、アルカリ電池やマンガン電池が扱える領域です。
ニッ水電池でこの放電時間はちょいとなさけないわけで。
「1.1Vまであるいは90分で放電停止」という実験条件、寿命の改善にはつながりませんでした。
「1.0V」に比べてもっと「もつ」かと思っていたのです。
152回目の充電が終わってら内部抵抗を計り、次に「1.0Vまで放電させて」みます。
※それで、この実験を終わるかどうか判断します。
※追記
昨夕「1.0Vまでの放電」(これまでは1.1V)を実行して帰宅。
今朝、結果を吸い上げたら・・・ 放電器の最大記録時間(255分:4時間ちょい)を越えてました。
放電開始後81分で「1.04V」に到達。
そこから「1.03V」を維持。
記録時間maxを越えたんで、どこまで行ったのか不明。
さらにその電池を充電したら・・・ (充電器YNHC-34H)
※現在充電続行中
チャートレコーダーで電池電圧と温度を記録してたんですが、どうも「内部抵抗が下がった」みたいで、充電電流印加時の電圧がチャートの上端まで行かないのです。
ず~っと1.1Vで放電停止だったのが、これが最後と思って実行した「1.0Vまでの放電」で「活」が入ったのかも!
充電完了後の内部抵抗測定がどうなるか。
直前の測定では「390mΩ」まで上昇していました。
※追記(9月6日)
まず・・・
5.1Ω負荷での1.1Vまでの放電(153回目)
放電開始後、45分くらいで1.1Vに到達。
そして、TNHC-34HCで充電。
次の放電を「1.0V」までに設定。(負荷は5.1Ωそのまま)
すると、最大記録時間をオーバーしちゃいました。
※1.1V到達が50分くらい
そしてチャートレーコーダーで電圧と温度を記録しながら充電。
内部抵抗が低くなったせいか、電圧のピークがフルスケールを越えていません。
充電時間も長くなり「ΔV」もはっきりと出ています。
※↑の充電記録と同じ電流で充電しているのか、
弱充電になっているのかは不明です。
この充電後に内部抵抗を計ると「144mΩ」。
1.0V放電前より半分くらいになりました。
気をよくして「負荷抵抗1.0Ω」で放電したのがこのグラフ。
やはり根本的な回復はならずです。
ちょっとはマシになりましたが、大電流は扱えません。
せっかくですので、「1.1V放電停止」での実験を続けてみます。
途中にはさんだ「1.0V放電停止」が寿命延長に影響するのかどうか・・・はてさて。
※追記 9月10日
その後の内部抵抗変化。
現在は2Ω負荷で放電を続けてます。
1.1Vまでの時間は40分ほど。
1回だけ行った「1.0Vまでの放電」、はてさて。
※追記 10月16日 これでおおしまい
最終的な内部抵抗変化、こんなグラフになりました。
結局・・・放電終止電圧を1.1Vにして、1.0Vに比べてだいぶ
やさしく放電したわけですが、このやさしさより、充放電繰り返し
による内部抵抗の増大による影響のほうが大きく出てしまいました。
東芝の充電器TNHC-34HC、このようにヘタった電池でも充電して
くれるので、なんとか実験を継続しようとしました。
しかし、まともに放電できなくなってしまったんで251回目で
終わりにします。
実際問題、これでは「ニッ水電池を長持ちさせるにはまだエネルギーを
残した状態で充電せよ」ができません。
電圧低下が激しくって、満足に放電できない状態になってしまいます。
こうなると、「完全放電する前に充電せよ」が成り立ちません。
エネルギーは残っているんですが、内部抵抗の増大でそれが取り出せ
ないわけです。
もちろん、放電電流を小さくすれば内部抵抗の影響が減り、残パワーを
引き出せます。
しかし、これでは高容量電池としては役に立ちません。
(目的の装置で使えないんですから)
エネループ・プロ の時はここまで追求しませんでしたが、内部抵抗増大
のせいでパワーを取り出せないという状況は似ています。
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