9年前に修理した装置が・・・
ご近所の工場からのHelp!。
9年前に修理した1軸送り装置の操作用リモコン、今度はこれの本体側がアウトになったと。
↑の記事の最後に、
『次は装置本体側なんだろうな…』っとちゃんと書いてました。
修理してもらおうと、メカを含めて装置をメーカーに送り返したそうです。
ところが、
・修理できるエンジニアがいない。
ということで、手つかず状態で返却されてきたと。
で、「そや、そや」と私のところに回ってきたというしだいです。
症状は「装置が動かない」なんですが、おかしくなった時、「表示が消えて装置の箱から匂いがしてきた」と。
この「匂い」が重要か。
さっそく解体。
電源の寿命かと当たりを付けて調べますと、主原因はTDK製のスイッチング電源。
10W・12V出力のモジュールタイプ。
型番:FMP12-R85
↑
「R85」は「0.85A」の意味。
関連:小数点のR
結論が出ていないんでっす 小数点の「R」
これの出力が出ていません。
※電源はこの他に24V系のがもう一つ。
これは大丈夫でしたが、これも新品に交換。
それとモータドライバユニットの中のコンデンサが膨張。
アウトになった電源の外観。
小型電源、今は、基板むき出しタイプが多くなって、こんなモジュール型のは基板実装用でしか見なくなってしまいました。
右側の爪をこじるとフタが開きます。
充填剤などでモールドはされていません。
ハンダ面側、ぱっと見は異常なし。
でも、中からダメージを受けたコンデンサからの「あの匂い」がただよってきます。
一次側、二次側ともコンデンサの頭は膨れていません。
しかし、コンデンサを基板から外すと・・・
二次側コンデンサからの液漏れ跡が焦げてます。
12Vのこの電源と、24Vのもう一つの電源は新品交換。
でも、同じのは入手できないので、形状違いのを買ってきて取り付け。
取り付け穴位置が違うので、ドリルでシャーシに穴あけ。
それと、モータドライバユニットに乗っている電解コンデンサ全部を新品に。
低背のが使われてて、選択に悩みます。
修理完了後、現場へ持ち込んで試運転。
29年前の装置、無事に復活できました。
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コメント
オーム電機の位置決めですね。
お見事
投稿: 老技師 | 2019年7月 3日 (水) 12時18分