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2019年7月 3日 (水)

9年前に修理した装置が・・・

ご近所の工場からのHelp!。
9年前に修理した1軸送り装置の操作用リモコン、今度はこれの本体側がアウトになったと。
 ↑の記事の最後に、
  『次は装置本体側なんだろうな…』っとちゃんと書いてました。

修理してもらおうと、メカを含めて装置をメーカーに送り返したそうです。
ところが、
  ・修理できるエンジニアがいない。
ということで、手つかず状態で返却されてきたと。
で、「そや、そや」と私のところに回ってきたというしだいです。

症状は「装置が動かない」なんですが、おかしくなった時、「表示が消えて装置の箱から匂いがしてきた」と。
この「匂い」が重要か。

さっそく解体。
電源の寿命かと当たりを付けて調べますと、主原因はTDK製のスイッチング電源。
10W・12V出力のモジュールタイプ。
  型番:FMP12-R85
      ↑
   「R85」は「0.85A」の意味。
   関連:小数点のR
      結論が出ていないんでっす 小数点の「R」

これの出力が出ていません。
  ※電源はこの他に24V系のがもう一つ。
   これは大丈夫でしたが、これも新品に交換。
   それとモータドライバユニットの中のコンデンサが膨張。

アウトになった電源の外観。
11_20190703112201

小型電源、今は、基板むき出しタイプが多くなって、こんなモジュール型のは基板実装用でしか見なくなってしまいました。

右側の爪をこじるとフタが開きます。
充填剤などでモールドはされていません。
ハンダ面側、ぱっと見は異常なし。
でも、中からダメージを受けたコンデンサからの「あの匂い」がただよってきます。
12_20190703112201

一次側、二次側ともコンデンサの頭は膨れていません。
13_20190703112201

しかし、コンデンサを基板から外すと・・・
14_20190703112301
二次側コンデンサからの液漏れ跡が焦げてます。

12Vのこの電源と、24Vのもう一つの電源は新品交換。
でも、同じのは入手できないので、形状違いのを買ってきて取り付け。
取り付け穴位置が違うので、ドリルでシャーシに穴あけ。

それと、モータドライバユニットに乗っている電解コンデンサ全部を新品に。
低背のが使われてて、選択に悩みます。
15_20190703112201

修理完了後、現場へ持ち込んで試運転。
29年前の装置、無事に復活できました。


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コメント

オーム電機の位置決めですね。
お見事

投稿: 老技師 | 2019年7月 3日 (水) 12時18分

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