FLUKE 87IV、抵抗レンジが安定しない
長年使っているデジタルテスター「FLUKE 87IV」。
(2000年に購入)
こんなトラブルにも遭遇しています。
・FLUKE 87IV、切り替えダイヤルが回らない!
さっき、このテスターを使っていて・・・
抵抗レンジがおかしい。
0.1Ω~0.01Ωの値が不安定なのです。
リード線の先端にミノムシクリップを付けたこんなプラグを
挿していました。
普通のバナナプラグよりちょいと短いんです。
これも、いつから使っているか分からないくらい古いモノ。
プラグをゆすると抵抗値が変化することから、これのバナナ皮部分
のカシメが緩くなって接触不良が起こっているのかと思い・・・
・バナナ皮部分の隙間にマイナスドライバをつっこみ
広げてジャック側との接触圧を高めてみる。
・バナナ皮部分と根元をハンダ盛りしてみる。
しかし状況は変わらずでした。
FLUKE 87IVの低抵抗レンジ:最小値0.01Ω
開放電圧:5.1V 短絡電流:0.1mA
テスターのジャック部分に「大阪魂」をシュッシュしても変わらず。
大阪魂:モノタロウのパーツクリーナー
このケーブルを他のテスターに付けて短絡抵抗を計ってみても、
不安定なことはありません。
ということは・・・FLUKE 87IVがおかしい!
これの中を見るのはダイヤルのトラブル以来。
すると・・・
「プラス」の「V・Ω」ジャック部のハンダがあれれ?!
ハンダ割れしてる。
※なんか最初からハンダ付けが良くないような・・・
ちゃんと流れてない。イモっぽい。
鉛フリーハンダだから?
他3つのところはもっとキレい。
プラスのジャックは、電圧レンジと電流レンジで赤色プラグ
を入れ替えなければなりません。
いちばん抜き差しが多いところです。
チカラもかかるし、それが原因かと。
ハンダ付けをやり直して解決です。
ついでにテスターの電池を新品に交換。
トラブルを気づかせてくれたこのテスターリード、プラグと
クリップはそのまま再利用ですが、赤黒の電線を新しくしておきました。
※被服を剥いた元の電線、きれいな銅色じゃなかった。
プラグとクリップにつながる部分のハンダ付けをやり直し、これで
すこぶる安定。
※FLUKE 87IVの直流最小電圧レンジは1μVを読めます。
赤黒のクリップで、例えばピンセット(異種金属)の
先端と根元を挟み(この状態では0.000mV)、片方の
クリップを熱すると電圧が発生するのがわかります。
黒クリップ側加熱でプラス電圧なら、赤側を温めると
マイナス電圧が出てきます。
ヒートガンを使って熱くすると「mV」桁の電圧が出て
きます。
まさに熱電対の原理。
※関連
・修理:温調機の熱電対
| 固定リンク
「修理」カテゴリの記事
- リード線出しが下方になった電池ホルダー(2023.06.06)
- ひさしぶりの地域イベント(2023.05.29)
- ヤマハ製モニタースピーカー SMS60 不調(2023.02.27)
- 電動シャッターリモコン Tele Auto FX-1 発振段のコイルが断線(2023.01.25)
- 逆富士型40W蛍光灯2灯相当のLEDランプが不調(2023.01.21)
「トラブル遭遇」カテゴリの記事
- 懐中電灯・液漏れだぁ。(2023.04.05)
- ヤマハ製モニタースピーカー SMS60 不調(2023.02.27)
- ナットがぁ!? 9年前の残党を発見(2023.01.08)
- PWMでD/A変換:アナログマルチプレクサの応用で(2023.01.02)
- 定期的な電池チェックを!(2022.12.27)
コメント