マイコン型導通チェッカー、今後のあれこれ
満足できる完成形となって頒布を続けているマイコン型導通チェッカー、その製作メモを綴じるファイルを見ていてこんなことが気になり出しました。
※現状、満足している内容
(1)電源スイッチを操作しなくても電源オンを実現。
とうぜんオートパワーオフ。
(2)通電している回路に触れても壊れない。
24Vは平気。100Vでも短時間は大丈夫。
(3)検出抵抗1Ωを目指すを実現。
ゼロドリフトアンプの性能のおかげ。
(4)前バージョンより音を大きく
マグネチックサウンダを使用。
この中で、もうちょっとどうにか出来ればなぁというのが(2)。
「短時間なら100Vは大丈夫」は実現しているのですが、これを
「ず~っと大丈夫」「200Vでも大丈夫」
にできないかというものなのです。
実際に100Vを加えた様子はここ→導通チェッカーに100Vを加えると
※ZAQのゴタゴタで動画は喪失してます
これ、こんなふうに考えてみました。
現在の保護抵抗R1とR2(1/2W10KΩ)の直近(過電圧だとこれが発熱)、この抵抗に直列にPTCサーミスタ(温度上昇で抵抗値増大)を入れ、過大電圧による抵抗の温度上昇で抵抗が焼けるのを防止できるのじゃないかと・・・
ざっと回路に示すとこんな具合。
(クリックで拡大↓)
ところが使えるPTCサーミスタが見つからないんですよね。
例えばムラタの発熱検出用の素子。
80℃を越えると抵抗値が20K→100Kと上昇し、これだとうまく保護できそうです。
でもこれの耐圧が「32V」。
サーミスタの抵抗値が回路のR1と同じ10KΩになると、例えば100Vが加わっているすると、R1とサーミスタにはそれぞれ50Vの電圧が加わることになりサーミスタの耐圧を越えてしまいます。
※最大定格ということで、素子の破損が起きるかもしれない。
電圧がゼロに戻ると回復するのなら使える可能性はあるかも。
TDKのを探すと過電流防止用のが見つかります。
これ、耐圧はOK。
ところが、発熱による抵抗値上昇点温度が高くって、これだと電流制限がかかるまえに(10KΩだと100Vで10mA)抵抗が焼けてしまいそうです。
あれこれPTCサーミスタのカタログを探してみましたが、エエのが見つかりません。
これとういうのがあればすぐにでも実験してみたいところです。
それともう一つ。
ファイルにこんな回路案が綴じられてました。
現状の回路は8ピンのATTINY25Vマイコンを使っています。
それを14ピンのATTINY44にして、内蔵の差動アンプ(20倍増幅できる)を使って「1Ω検出」を目指すというプランです。
ゼロドリフトアンプを減らせるかも、ということです。
今ならATTINY841でしょうか。(Vバージョンを選ばなくても同型番のチップで低電圧動作できる)
さらに・・・このメモには忘れていた機能が追加されていました。
下の方に記したフォトカプラ。
AC入力タイプのフォトカプラで入力端子を見ておけば、端子間に電圧が加わったことを検出できるぞ(通電中の回路を導通チェックしようとしている)というアラーム機能の追加です。
実現すればちょいとうれしい機能かもしれません。
これを使って、電圧印加を検出して、入力保護抵抗R1とR2を遮断すれば良いわけですが、その素子をどうすればという問題を解決しなくちゃなりません。
はてさて。
フォトMOSリレーは高価だし。
何か良い回路は?
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コメント
その機能があればかなり嬉しいです。
いくらでいくつくらいを想定なさってますでしょうか。
瞬間風速的な安売りでは意味ないでしょうし。
G3VM-351A 1個228円
https://jp.misumi-ec.com/vona2/detail/222004921383/
これはいかがでしょうか。
投稿: JI3KDH | 2019年5月 2日 (木) 19時13分
シンプルな抵抗焼損防止方法が無いものかと思案中です。
PTCサーミスタとポリスイッチを探索しています。
現行品はプログラム済みのATtiny25Vをソケットに挿入して動かすという手順ですが、ATtiny841を使うとするとSOP品しか有りませんので部品実装してからプログラムするという作業になり、主要パーツを基板にハンダしておかないと出荷前の動作チェックが出来ません。
このあたりもどうしたものか、思案中です。
※オムロン、フォトモスについて
ご提示のG3VM-351A、一次側LEDのトリガ電流は3mA。
G3VM-401G1という高感度品があって0.2mA。マイコンのポートで直接駆動(抵抗は必要)可能。
↑使用実績あり ちょい高価だけど
投稿: 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) | 2019年5月 7日 (火) 08時31分