« やっとゴーヤの実ができはじめました | トップページ | ロータリーエンコーダ- 非接触! »

2018年7月 9日 (月)

「日吉ダム」がんばった

日吉ダム の緊急放流を見て、
『桂川の下流がたいへんなのに放水するとは、悪の所業』
なんて意見を出す人がいてます。
   非常放流の様子↓
・https://matomame.jp/user/bohetiku/2685974ceaa30f142259

でも、「日吉ダム」、がんばったと思う
  ・・・ダムを責めるのはかわいそうかと。
グラフは5日の昼から7日朝までの状況。

K11
(クリックで拡大↑)

色線がダムに溜まった水の水位(単位はメートルで水面の標高)
がダムに入り込む水の量(単位は毎秒あたりの立方メートル=トンで略します)
がダムが放流(下流に流す)した量。

5日の昼過ぎから流入量が増加。
毎秒1000トンが昼過ぎのピーク。
そして、毎秒1250トンが夜中のピーク。
このときはダムに余裕があったんで、毎秒150トンしか放流してません。
つまり、綠線と黒線の差の分の水が、ダムに溜まっているわけで、貯水位がどんどん上がっていきます。

ところが6日の夜明け前。
貯水位が200mを超えたので、放流量を増やしてます。
201mがこのダムの限界。
しかし、昼過ぎになるとこれを超えます。。
ダムを守るため、ほぼ流入量の水を流している様子がグラフから読み取れます。
クレストゲートを開いて緊急放流している写真はこの時のもの。

しかし、左側の数字の細かい所を見ると、流入が増加している間は、流入量以上には流していません。
ギリギリでもダムに貯めています。
貯水位のピークである6日18時を見ると、流入=949.27、放流=907.08。
その差、毎秒42トンは、もうあふれそうなダムにまだ貯めているのです。
放流のほうがが大きくなるのは、流入が減ってから。

  ※小学校の25メートルプールでざっと水量250トン。
   毎秒1000トンの水ということはプール4ハイを1秒で満タンに。

テレビで「あふれそう」を映される嵐山の渡月橋。
この上流に日吉ダムがあるわけなんですが、ダムと渡月橋の途中に流入する河川がいくつもあるのです。
  ※清滝川、園部川など
だもんで、日吉ダムだけの頑張りでは桂川の洪水を防げません。
それだけに、ギリギリまで放水量制御、頭が下がります。

しかし、西日本で被害が拡大しました。
地震だけでなく水害にも目を向けなければということかと。

|

« やっとゴーヤの実ができはじめました | トップページ | ロータリーエンコーダ- 非接触! »

地域防災リーダー」カテゴリの記事

サイエンス」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「日吉ダム」がんばった:

« やっとゴーヤの実ができはじめました | トップページ | ロータリーエンコーダ- 非接触! »