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2018年7月18日 (水)

新しい防災マップ作りを

ちょっとメモを置いておきます。

地域で何度も勉強会を開き、「中川」の防災マップを作ってもう9年が経過。

この時のマップ作りは「地震」を中心に考えての対応でした。
本年度、新マップ製作の話(予算+勉強会)が役所から来ているんですが、今回は地震だけじゃなく「風水害」への対応を考えなくちゃならないようです。

生野区の場合、「平野川(ひらのがわ)」と「平野川分水路」、二つの川が区内を南北に流れています。
このページ↓「大阪市:水害ハザードマップ(生野区) (…>災害に備える>ハザードマップ)」

には、
 ・寝屋川・第二寝屋川・平野川・平野川分水路が氾濫した場合
 ・内水氾濫した場合
 ・大和川が氾濫した場合
の3パターンが示されています。

生野区の西側には「上町台地」の続きがあって、西と東で10mくらいの標高差があります。
だもんで、東側が浸水に弱くなっています。
  ※古代平野川の氾濫原が広がっていた。

内水氾濫では、生野区の西にある天王寺区あたり(高台だ)に降った雨が、生野区西側に地域に流れ込んで来るという現象が起こります。
「内水氾濫した場合」の地図を見ると、鶴橋駅東側(平野川と記された紫色)と桃谷駅の東側(昔、猫間川があった)に流れてきます。

  ※何年か前の大雨で実際にこの現象が発生。紫あたりが床上浸水。

生野区の場合、水害原因のラスボスは大和川。

  ※市域北部は淀川だけど

大和川からあふれた水が南側から押し寄せてきます。

「国土交通省近畿地方整備局 大和川河川事務所 | 防災情報 | 洪水浸水想定区域図」

これを見ると、大和川氾濫の全体像が見えてきます。

ざっとこんな状況かな。
・大和川右岸(北側)の東住吉区、平野区、八尾市であふれた水がより低地の生野区と東成区、城東区南部に押し寄せてくる。
・左岸南側の松原市は、徐々に標高が高くなっているので、水があふれるのは大阪市側。
・城東区を東西に流れる第二寝屋川で遮断されて、それより北には行かない。
・でも、大和川がアウトになるくらいの雨なら淀川もヤバいわけで、大阪市内、上町台地以外は沈没か。

このあたりは、「大阪市標高地形図」↓を見ればわかりやすいかと。

そして、風水害の場合、避難指示が出ても「今となってはもう逃げられへんやん」という課題が・・・
 ・避難準備 ・避難勧告 ・避難指示
が順に発せられます。
しかし、同じ生野区内でも地域によりずいぶん差が出てきます。
家屋の一階だけじゃなく二階まで水没するかもという地域が示されていますが、生野区役所のある御勝山周辺だと大和川氾濫でも大丈夫。
「避難指示… なにそれ?」でしょうし、高層マンションなら水没の心配はありません。
  (下層にある電気室など設備系がアウトになると別の問題が)

洪水、浸水に関しては、避難指示が出ても
 ・逃げるべき学校や地域集会所そのものがアウトになるかも
 ・避難する道中が水没してたどり着けない
 ・夜間だったり台風だったりすると避難行為そのものが危険
ということで、立ち往生しちゃいます。

市が示す3パターンの想定図への対応、例えば、
 ・想定図の色分け区分で避難勧告、避難指示などを変える。
   「赤色のところは今のうちに逃げて!」とか
   「黄色の場所、もう手遅れだから、できるだけ高い所に!」
 ・学校などの避難所がアウトになりそうなら、近所の高層建築物や堅牢な建物を一時避難場所に。
    ※管理する人のいない夜間はどうするねんという課題
てなところでしょうか。

このあたり、新しいマップにどう反映させたら良いか、地域としてどのように防災計画をまとめたら良いか悩みます。

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